【はっとの勝手に名画鑑賞会】

452回「愛のコリーダ」(1976


1976年公開、大島渚監督作品、

「愛のコリーダ」を観ました。



昭和初期の阿部定事件を

題材とした映画で、内容が内容だけに

これもレンタル屋で借りる勇気が

なく(笑)、そのままにしていたら、

いつのまにか、レンタル屋から

ほぼ姿を消してしまった作品。


それもそのはず、大島渚監督が

検閲への抵抗と

タブーのない芸術作品の創作を

狙いとして、わざわざ

日本を脱出してフランス資本で

製作しているので、

とんでもなくエロいんですね(^^;)


「氷の微笑」のシャロン・ストーンの

見える、見えないどころか、

性行為も疑似ではなく

実際に行われているのです(>_<)


しかもオリジナルフィルムは

その描写にボカシなども

一切入っていないとのことです。


さすがに日本では

全くの加工無しのバージョンは

未だに上映されていませんが、

世界中に主演の藤竜也と

松田瑛子の性器と行為は

晒されているわけです。


ボカシはあるものの

この作品が、普通にレンタル屋に

置いてあった時期が

あったことの方が

不思議なくらいです。

今でもあるところには

あるのかな?


現在、無料お試し期間中の

U-NEXTで発見したので

鑑賞が叶いました。


この映画に対して議論となる

「芸術か?ワイセツか?」

ということですが、

主演の藤竜也がいみじくも

語っている通り、

実は根底にあるものは

一途過ぎる愛であり、

非常にピュアなんですよね。


とてつもないエロ描写が

実現できてるからこそ、

そのピュアさが余計に

浮き彫りにされていくという

構造になっていて、

そういった意味では

れっきとした芸術作品の

体を成していると僕は感じました。


今まで観て来た大島渚作品

の中でも突出して

構図や色合い、俳優の演技

など映画的な要素のバランスも良く

彼の最高傑作であるのは

間違いない気がしますね。


ちなみにクインシー・ジョーンズの

世界的にヒットさせた

Ai No Corrida」という

曲がありますが、

もちろんこの作品に影響されて

作られた曲なのです。


実は今回初めて知ったんですが、

カバーだったんですね(@_@)

原曲はチャズ・ジャンケルと

ケニー・ヤングという

シンガー・ソングライターに

よるものだそうです。


まあ、何にしても

大人は人生に一度は観ておいても

損はない作品だと思います。

でも子どもは絶対ダメよ( ;)


【人生はまるでロード・ムービー、

次回も一緒に過去に置き忘れた

宝物を探しに行く旅に出ませんか?】


それでは、また(^_−)−☆