【はっとの勝手に名画鑑賞会】
第396回「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
(1943)
1943年公開、ルキノ・ヴィスコンティ監督作品、「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
を観ました。
ジェームズ・M・ケイン原作の
このストーリー、なんと4度も
映画化されています。
以前、この名作映画鑑賞ブログで
ジャック・ニコルソン、ジェシカ・ラング
主演の1981年公開のボブ・ラフェルソン
監督バージョンを紹介しましたが、
この1943年作品もすでにリメイクで、
一番最初は1939年、そして1946
年にも映画化されています。
ルキノ版の意義深いところは、
ネオレアリズモの元祖とされる
ロッセリーニの「無防備都市」以前に
この作品を製作している
ところで、実は本当の元祖は
こちらではないかと
言う説もあるんですね。
ただ、原作者に無断で製作した
上に、あまりに映し出される
イタリアの風景がしょぼ過ぎて
検閲を通過せず、公開数日で
上映禁止となってしまいました。
その後巨匠となる
ルキノ・ヴィスコンティの
長編デビュー作品でもあったため
「幻の処女作」と
呼ばれながら、長らくお蔵入り
されていた作品なのです。
主演はマッシモ・ジロッティと
クララ・カラマイ。
1981年版が面白過ぎたので、
こちらも期待度MAXで鑑賞しましたが、
あまりに作風が違うので
別物として捉えた方が良いのかも
しれませんね。
「若者のすべて」を観た時にも
感じましたが、ルキノは
ロングショットを多用する
スローなテンポを好む監督であり、
1981年版は逆にジェットコースター
ムービー的な展開が肝なので、
つまり真逆なんですよね(笑)
ただ、どちらが
人間を深い部分まで描けているかと
考えると、こちらの
ルキノ版に軍配が上がる感じがしました。
そもそも郵便配達員が出て来ないのに
なぜ「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
というタイトルなのかは、
来客と区別するために郵便配達員は
わざと二回呼び鈴を鳴らすという
習慣があり、二度目が決定打になるという
ことわざから引用されていて、
ストーリーもそのように展開しますが、
日本のことわざでは「二度あることは三度ある」が一般的なので、
その辺に西洋人との文化の違いが
現れていて面白く感じました。
マスクをはずしまくる
西洋人に比べて、未だに
マスクをはずさない日本人の
慎重さみたいなところも
そんな文化の違いを
象徴している気がしますね。
【人生はまるでロード・ムービー、
次回も一緒に過去に置き忘れた
宝物を探しに行く旅に出ませんか?】
それでは、また(^_−)−☆
