この記事は「記事リクエスト・質問・その他:その5」(記事はこちら)のコメント欄にいただいたご質問への回答となります。

 

コメント27、28、29の東浦和でアルバム作りのお手伝い☆1po2ho3hoさんからいただいたご質問への回答となります。

 

以下、いただいたコメントをまとめてみます。

 

バックグラウンド、背景について:

 

・母自身は診断されていないが、成人してから心身のバランスを崩した・自閉的な部分や不注意な部分があると自覚している

・小学1年生の息子さんが普通級+通級という判定を受け、普通級に通学中

 

・年中の頃から療育、幼稚園生活はなんとか過ごせた

 

・小学校で不適応を起こし、脱走あり、入学から母が付添登校中:

 

<不適応の原因と思われる事項>


-幼稚園からのお友だちがいない

-30分歩いて登校班で登校

-45分の長時間着席での授業、規則の多さ

-音楽やチャイム、子どもの声など音のうるささ

-変化に弱いこともあり、1時間でも疲労困憊

-上記、自分にとっては苦痛な事項が、クラスメートは文句も言わずに普通に、しかも楽しそうにこなしている(という他者との違いへの不安?)

<お子さんの症状・様子>


-イライラしたタイミングで、暴言を・物を投げる

-学校でクールダウンする部屋が準備されている

-今は通級を週2時間と、それ以外は出れそうなところ、イライラしたら別室

-教室での授業にはほとんど参加しておらず、別室にいる時は折り紙やけん玉をして過ごす
-1時間で帰る日もあれば、休む日もあり、無理はさせていません。

-感覚が過敏になっていて、突然流れる校内放送、黒板消しクリーナーの音を聞いては暴れる

-昨日までなかった掲示物を見つけては剥がしに行こうとする

-友だちに言われた一言で荒れる

-いつイライラスイッチが入るか分からない状況で私が側で付いていないと危ない状態
-お友だちがおはようと言ってくれても、うるさい!しつこい!と返すことがある

-自分が心を許したお友だち以外の人は敵とみている感じ(予測)
-体育の授業で、幼稚園の時と違う鬼ごっこのルールに混乱し、先生に普通の鬼ごっこにしろー!と泣きながら暴言を吐いた
-宿題は、ひらがなを書くのをすごく嫌がる・少し間違えると黒塗りする

-100-0思考、完璧主義、プライドが高いなどもあてはまる

<その他、家庭や学校外での情報>


・1歳8ヶ月になる弟に優しい

・勉強もチャレンジパッドを使って、漢字など興味のある部分を自分からやる
・家での癇癪は最近はほとんどなかったが、入学後「なんで、人間なんてあるんだ」「なんで、自分はみんなと違うんだ」「自分なんて生まれてこなければよかった」など、泣きじゃくり、連絡帳もハサミで破られた。
・語彙は5年生くらいあり、よくしゃべる
・診断は、ADHDと感覚統合障害から、現在は自閉スペクトラムが強く出ていると主治医から言われている
 

<以下、親の考え、心配事など>

 

・SSTの本を購入し、自宅で教えるか、SSTをしてくれる外部療育も考えている

 

・「今の彼の状態は、特性含め、どのような状況なのか」(ご質問内容)

以下、コメント欄よりそのまま抜粋


「小学校にあがり、彼の凹の部分が顕著にみえてきました。凹の部分を埋めていかなければならないと考えると同時に、今の彼にとって針のむしろのようなこの環境で凸もつぶれてしまうのではないかと感じたりします。

将来、自分に向いている仕事に就いて生計を立てていけることを目標においた時、今の目標として、人間関係、勉強、小学校への参加など、何にどの程度重きをおいて、親として接していけばいいのでしょうか。

4月に比べたら、確実に慣れてきている部分もあるし、近所の友だちができたことで、遊びたかったら先に宿題をやることを言うと宿題にも取り組みやすくなってはきています。

ただ、学校というもの自体に納得がいかないといっており、未だ先生の指示を素直に聞くことはできません。

課題が山積みすぎて、どこから手をつけていいものかわからなくなってしまいました。
私が側で付き添うのも、いつまで続くのか見通しがもてません。

思いきって、フリースクールやホームスクーリングなど、学校以外の道を選択することもありなのか、学校という環境で、身の丈を知りながらやっていく方法を今のうちに身につけた方がよいものなのか、また、身に付けられるものなのか…」

以上がご相談内容です。

 

以下、ご質問に対する回答です。

 

何人かの親族と全く同じ特性をお持ちだな、という感想です。よって、

 

・「お子さんの特性に対して、手付かずのままの部分が、現在の混乱の根本にある」

 

という、漠然とした、ですが確かな感触を持ちます。理由は、「うちの親族の子でも、きっとこうなるだろうなぁ・・・」と思いながら読んでいたぐらい、ご本人が持つ特性と、今いる環境下での「こうした状態になって不思議ではない」部分が顕著です。

 

またご本人が「理解しつつ、理解できない(納得できない)」状態にあるので、、親としてはお子さんが根本的に持つ賢さと、主に学校での言動の極端な不適切加減に「惑わされる」ため、お子さんの原点にたどり着く前に把握しきれない、生活(付き添いと目の前のびっくりするような不適切言動)に振り回されて、親側も手も脳もいっぱい。

 

という状況なのだろうな、と思います。

 

先に書きますが、お子さんの混乱の収束は早い、と思います。それには、

 

・お子さんが欲している情報の提供

 

・お子さんが納得のいく筋道の立った説明

 

・社会構造についての説明

 

・自分の特性とそれによる進路という突破口(自閉特性からくる予測不可能な未来への閉塞感を解消するため)

 

・自分の道を切り開くには、自分が行動する必要性の説明(口頭で言う、癇癪を起こす、では解決しない現実を淡々と伝える)

 

が必要で、この部分を説明し、理解したならば、学校といわずどこででも「落ち着いた」彼本来の姿を取り戻すと思います。その実績が、幼稚園で、未熟な年齢ながらやり過ごした経験値に裏付けされていると感じますので、おそらく、お子さんならば「理解する」と思います。

 

では、何を説明するか、ですが・・・

 

過去記事にも書いたことがありますが、お子さんは「理屈できちんと、あいまいな社会を理解しないと収まらない」特性の持ち主です。その理解をすすめるにあたって、ご本人が持つ「完璧主義や百ゼロ思考」は、社会の仕組みを理解し納得したならば、「仕方がない」とあきらめられる割り切りができるのでは、と思います。つまり、今持つ特性が、成長すると「マイルドになるだろう」と考えられる要素がたくさんあるということです。

 

お子さんが発言した

「なんで、人間なんてあるんだ」

「なんで、自分はみんなと違うんだ」

「自分なんて生まれてこなければよかった」

 

という部分での回答が、そのままの状態であるので、そのまま泣き暮らしてしまう(怒り荒れるのは悲しみと絶望と表裏一体です)わけです。

 

お子さんが見ているのは「大勢のマジョリティー(←すみません、間違えてマイノリティーと書いていました)のために国が用意をした、公立小学校の、1つの地域の、そのまた1つの学年の、さらに1クラス内での自分と同級生と先生」です。この狭い世界が彼の「すべて」という生活を、今現在送っておられます。その「限られた狭い世界で自分は納得できない、理解できない、上手くやれない、この場所の同級生と自分は違う」という悩みを抱えておられます。

 

私達だと、どういう言葉をかけるか、ですが、具体的に書いてみます。

 

・まず、「国が用意した公立小学校の意味」をきちんと教えます。一人の個人としての、息子さんのために特別に用意したのではなく、国全体の小学1年生の年齢の子供のために用意をした機関である、という「義務教育機関、公立とは何ぞや」という説明を丁寧にします。

 

・そのうえで、日本国内の私立小学校、フリースクール、家庭内学習、海外の学校の制度(飛び級あり、留年あり)など、幅広く「この世にはチョイスは数多くある」「あなたが今経験しているのは、最も家に近い、簡単に得られた手段を用意しただけ」というチョイスをさほどしていない状態での在籍である、ということも伝えます。

 

同時にこの先、自分の希望に叶う進路を選ぶには「相手の提示する条件にふさわしい行動を示す」証拠が必要、という事も併せて必ず伝えます。願えばかなう、ではなく、願うならば条件を整える行動を取る、という「現実に取るべき具体的行動(受験勉強、学校での内申・態度、目上の先生への最低限のマナー・礼儀の理解)」も伝えておくということです。

 

・お子さんが「自分に自信を失っている」「自分が人と違う」部分について、違う視点で考えられるように情報を提供します。

 

・国が変われば、「ひらがな」を書かない。小学生からパソコンで文字を打つ、タブレットで学習する傾向が増加している。あなたが今している苦労は、国が、小学1年生の年齢の全員が文を理解できない状態にならないように、識字率を100%に持って行くために、手厚く『読める・書ける知性ある人に育つ手助け』として出している世界的にも高度な教育方針なので、日本人は恵まれているし、学んで損はない。

 

ただ、「手段があなたに合っていない。書いて覚えるタイプではないのかもしれない。タブレットやパソコンで記憶していくタイプかもしれない。書く宿題は通級に取り出ししてもらい、遅れがなければよいのだから、タブレットやカードなどで記憶していく方法でまかなえる」など、「みんなが書けるのに自分は書けない=バカだ、自分は劣っている」という部分を帳消しにする、「やり方で簡単にマスターできる可能性が大」という希望に塗り替えます。

 

・人には、文系や理系という傾向があるように、数字が得意な人、文章を作ったり読んだり分析するのが得意な人、何もない所から独特の創作物を生み出す芸術家など、いろんな傾向の人がいる。公立小学校はその対応はしないけれど、自分の傾向を知ることができる「標準教育」をしている。標準教育に合わない、とわかった人は、私立へ行ったり、芸術学校へ行ったり、留学したり、様々な「自分にあった道」にすすむ。それは「標準教育」という公立の学校へ通ったからこそわかることであり、「自分はどういう傾向があるのだろう」と知るためのものさし、としての役目がある。

 

・「標準教育の公立小学校1年生」では、あなたは「みんなと違う」かもしれない。でも、すでに数人の同じ年齢の子達の中には、この日本内であってもインターナショナルスクールへ通っていたり、私立小学校を選んでいたり、フリースクールや支援級で「自分のオリジナルを活かす方法」を取って行動している子達がいる。あなたは、その少数派で、私立などに気の合う、似たタイプの仲間がいる可能性が高い。

 

・「音に対する過敏性」は、音をよく理解する鋭い人も多い。多くの人が聞き取れない音を聞き取る子もいる。音の情報を特別多く入れてしまう子達は、イヤーマフをつけている。音の感覚を活かして仕事をしている人もいる。今の環境でつらいのは「鋭い特別な聴覚」を持っているからであり、メリットのはずが、元気いっぱいの子供たちや一般的な人が「大丈夫」なチャイムなど、「自分の感度に合わない音のボリューム」にさらされているからであり、対策をすれば気にならなくなる。音の鋭さを利用して研究員になる人もいるのだし、その特徴は特別な授かり物として大事にしていくとよい。

 

・お友達とあなたの「求めている分野、成長の仕方」が異なるから、違和感があるだけで、あなたと同じ傾向のある子は日本全国に結構いる。大勢の子達は「あまり深く考えず、その日その時を楽しく遊んで暮らす=のびのび過ごす」というのが、今の小学校1年生の成長段階である(定型の育児書など、専門書を示してきちんと説明します)。あなたは、そこをすっとばして、「深く物事を考える、自分と他人の違いを意識する」という段階まで成長してしまっています。

 

あなたの中には、「すでに中学生ぐらいにまで成長した部分」と「年齢より幼い部分」が混ざっています。よく深く物事を考えられる賢さと、イラっとすると暴れたり八つ当たりする幼稚園の子供並みの、集団社会のリーダーである先生の立場を子供であるのに認めない、という、社会ルールや規律の意味合い(大勢が好き好きに暴走するのを防ぎ、まとまりを作るための上下関係)を理解せず否定したり、さらっと自己流を優先してしまう緩さが共存しています。それを自分できちんと理解してしまえば、あなたは大丈夫です。

 

・思慮深く、あなたと同じ考え方を持つお友達は、私立の勉強や物事を論理的に考えることを大事にする教育の場にいることが多々あります。よって、自分が窮屈じゃない、「なぜ人と違うのか」という部分を「自分と同じように論理的に考える人がこんなにいるんだ」と思える場所に行くには、それなりの準備が必要です。

 

人への八つ当たりや暴言を、「自分はここでは、おそらく同じタイプの人に出会えないから焦っていた、これからもずっとこんな人生だと思ったから焦って暴れたんだ」と理解すれば、「同じ人たちがいる場所を見つけて、違和感なく暮らしたい」という現実に近づけます。そのために、「合わない場所でも、将来の目標のために妥協して、最低限のルール(他人に迷惑をかけない、脱走しない、リーダーの先生を尊重する)を守り、許される範囲の行動に変えて(クールダウン部屋に自分で行く、書かずに脳内で書き順を唱える、カードで覚えるなど違う方法でひらがなを学ぶ、困りごとはリーダーである先生に相談する、など)いけば、全く問題ないのです。

 

・ただし、この世界は「完ぺきではない」うえに、「よく物事を深く考える」人は、1年生では日常的にはそう多くはありません。多くの公立小学校の1年生は、あまり深く物事を考えず、楽しく言動する人が多いです。同級生が「幼稚園のルールにこだわらず、小学校の異なった鬼ごっこのルールで遊ぶ」のは、その過去の、自分がいた幼稚園限定のルールに詳しく限定したら、他の幼稚園出の子は知らないから困るし、今たくさん遊べない、みんなで楽しく遊べたらそんなのどうでもいい、と大勢は考えるからです。

 

全員が守れるルールは「あなたの幼稚園限定のルール」では不可能だという事が、賢いあなたならわかるはずです。全員、違う幼稚園のあちこちから来ているのだから、小学校ルールを新しく決めたほうがまとまります。それだけのことなのです、等々と説明します。

 

お子さんは「自分の経験からだけで物を語る、自分視点しかない自閉している状態」なので、小学校では通用しない、その現実を打破していくのは「他人視点」を解説して知識として加えていく必要があります。

 

よって、あなたはこうした理由を説明されれば理解すると思いますし、「大勢がそんな風に、あまり深く考えずに、のびのび気軽に遊ぶこと優先で過ごしている」ということがわかれば、なら、自分は学校ではその「大勢の基準」に妥協して合わせ、自分の「細かくきちんと深く考えてやりたい」部分は、プログラミング教室とか実験教室、すでに小学1年生で小説や時事問題などにも取り組み、クラス内で意見を戦わせる授業をしている私立小学校など、「深く真面目にきっちり考えることを大事にとらえ、高く評価される」場所で発揮する、という方向性をねらうこともできます。

 

こうした妥協と適切な場所での才能の発揮は、大人がしていることなので、その大人になるまでに学びをしていけばいいのです。まだ子供で小学1年生なので、これからです。あなたの得意分野の「詳しく、理屈にこだわって追求する」姿勢は研究や実験で必要な優れた部分ですから、活かすことができます。でも小学校1年生の知識では不十分です。せっかくの優れた部分は使う方がいいので、外で先に学べばよいのです。

 

・自分を良く知るべきです。あなたは自分の優れた部分を、全く活用していません。それは、「学校しか知らないから」起こったのであり、これからは外の習い事先を体験したり、私立を見学に行ったり、同じような興味・傾向がある人が多い習い事先を見つけるなどして充実した場所、生活をしていけばいいです。そしてまだ子供なので、学べていない・知らないことも多いから、どんどん知識を備えていけば、生きていくのが楽になります。

 

 

長々と書きましたが、案外理屈っぽい子は、こうした話は真剣に聞きますし、自分が知らなかった・わからなかった現実社会を「自分の中で咀嚼する」ことで、落ち着きを取り戻すことが多いです。

 

そのためには、「人と違う」ことをネガティブに、またその世界がすべてだ!と絶望している今から「視点を変える」ことができる大人の促しが必要です。お子さんに必要なのは「自閉部分の閉じた世界を開く」ことであり、SSTよりはそちらが先だと思います。なぜなら、お子さんの不適切言動の根本は、この「自分の生まれ持った理論では生きて行かれない・小学校で、クラスで、同級生と、授業で、体育で、全く通用しない」ということを「経験として体験して、失敗し、絶望している」流れにあるからです。

 

お子さんの理論は「視野が狭い・閉じている」から通用しないのであり、そこを上に書いたように、世界を広げる視点となる情報を与える、異なる環境の存在を知らせる、などで補っていくと通用する機会が増えて、現実世界とかみ合い始めますので、ぼちぼちと広く色んな情報をそれぞれ違う視点の理屈と共に提供するのが良いかと思います。

 

忘れてはいけないのは、どんなに賢い部分があり、説明が理解でき、思慮深い部分を垣間見せても、「年齢より1,2歳下の幼い部分」も併せ持つ、という部分です。ルールが守れない倫理観の乏しさは、この部分の成長が弱いことも影響しています。ストレスや衝動性で我慢ができない、という部分もあろうかと思いますが、お子さんの場合はおそらく、親族と同じだとすると「正当な自分なりの理屈があるから不適切な言動で表現する・してもいい」という心の動きがあるからです。これは、自分に許している甘さであり、逆に他人への理不尽な要求と厳しさでもあります。そこが3歳児と同じように「ほしいからほしいと泣くの!癇癪を起こすの!」という部分と同じです。

 

親は家庭の指導者である、目上である、という認識できない3歳児と同じで、学校という組織で先生が指導者、自分は先生より物を知っておらず、指導される側、という事実を受け入れられない自己弁護が優先されます。現実社会で通用しない幼さが事実=言動として出てしまいます。お子さんはその「幼さ」を本当の意味では自覚はしていません。現実より閉じた自閉世界が本当の自分の世界として生活しているのが今の状態だからです。癇癪は「脳内の理想・空想世界と、現実世界のギャップ」にイライラすることでもあります。よって、ここはここで、丁寧に「言動と責任の関係」や「目的のために自分に不利なことはやめる(自分のメリット・デメリットのためなら動ける発達凸凹の子は多いので)」などを教えていく必要があります。

 

自閉症スペクトラムが強くでている、という主治医の先生の発言は、この部分が大きくクローズアップされている今のお子さんを言い当てていると思います。

 

学校を、多少1、2日休んでも、親子で落ち着いてこうした話をできるカフェや落ち着いた空間に出かけて行き、特別な時間を持ってあげてください。おそらく、上記のような「知らない社会の話、自分の将来の道が開ける」話や経験をすると、お子さんは生涯、その日を忘れずに希望を持ってやっていける可能性があります。お子さんの「理詰め」で納得できる状態に付き合うのは大変かもしれませんが、親も下調べをして武装して、「社会というのはこういうもの、こういう進路もある、こういう手段もある、そのための準備も必要」と淡々と、人生の先輩として役に立つ、お子さんのメリットになる、新しい情報や世界を持ってきてくれる人としての役割を、トライしてみてください。

 

最初は彼が傷ついた分だけ「閉じこもって」聞けないかもしれません。ですが「違うことは優れている部分がお互いに違うから」という視点も教えたりしながら、粘り強く、視野を広げられる知識や情報を提供していってあげてください。

 

これは楽しい試みです。お子さんの将来を、今はまだ開花していない凹み部分や凸部分を、どう広い選択肢の中で利用して開花していけるか、という親子での楽し話であるからです。この1年生という早い時期に気づいたことは幸いです。それはお子さんの洞察力、感覚の鋭さという凸部分がもたらしたものです。大いにほめてあげる部分です。

 

また学年を意識せず、興味あることはどんどん学年をまたいでもさせてあげてください。自信が付くのは「自分の人と違う部分」が優れていた、と気が付いたときです。不得意があり、劣等感も持つときが多々あると思いますが、「人と違う優れた部分がある」という自信が持てるようになると、彼を支えていくと思います。人がやらない習い事でも、マイナーでも、なんでも「彼が好きで興味を持ち、打ち込めること」ならさせてあげるといいと思います。得意科目や得意(漢字だけなら漢字検定、数字に強ければ算数検定など)に集中して没頭させてあげるのも一つの手です。

 

曖昧な回答になったかもしれませんが、現実の不適切言動の一つ一つに対処しても、それは効果が低いと感じます。根本的な部分「彼の閉じている意識と世界」に働きかけることで、ある程度、早い時期にこの混乱や荒れ具合は収束可能な問題である、と感じましたので、以上が回答となります。

 

 

過去記事で少し役に立ちそうな欠片があるものは、以下にリストしておきます。

 

・ 一人の子どもの内面に、時として「子どもと大人が同居する」。それが凸凹を見えにくくする。

 

・ 「心の多弁」が疲労や不安定を招くことも。常に「自分の中で」喋っている状態を、運動で浄化。

 

・ 怒りが強い子どもの性質。どう社会生活に向かい合っていくのか。その2

 

・ 発達障害の子と仕事。児童期・青年期に「自分を知る」ことが、将来の仕事の安定には必須。

 

・ 中学受験、高校受験、専門学校・大学受験のこと。

 

・ 「選択肢は必ず2つ以上作っておく。」これで進路決め、就職時に不安なく次へ行ける。

 

・ 子供を他人と比べることは必ずしも悪い事ではなく、むしろ大事。大人の「言い方・伝え方」が肝心。(色んな事を理屈で納得した後に、こうした関わりをする例として。後半部分が使えるかもしれません)

 

・ 「知らない」から絶望する。負の経験の逆は?

 

・ 失敗や悲しい思い。人を形作る要素の一つ。

 

 

 

 


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