4月に入り、大学入学のための移動や、入学式、新学年への進学など、親族の子達がえっちらおっちらの状態なので、家庭内や親族間での情報交流や手助けに明け暮れています。

 
入学に関しては、何度も何度も、春休み中に「場所慣れ」するために新しい場所へ通い続けたり、その付近になじむようにお店やコンビニ、カフェなどを探検したり、事前に「学校周辺から学校へ」ゆっくり慣れていくためのならしをしたりしていました。知らない地域の知らない場所のど真ん中に入っていくのは、定型の子にはできても親族の子達にはハードルが高いので、「見慣れた地域・見慣れた校舎」にしてから、入学式などの最もハードルの高いイベントに挑戦する感じです。
 
家庭でも緊張感を緩めたり、心身の健やかな毎日を過ごせることを最優先にこの春を過ごしました。よって、大半の子達は学校の「学習」という作業に入れる段階に至っています。
 
今年は漢字が苦手な子が多く、新しい学年の新しい漢字の学習の足かせにならないように、春休み中にどこの親族の家庭も漢字はやっておく、という目標がかかげられました。といっても、子供が率先して嫌なことをやるわけでもなく。
 
「漢字学習」という雰囲気をダーッと出せば、さっそうと逃げていくのが子供というものです。ですので、たわいない会話の中で「なぞなぞ」や「問題の出し合いっこ」の遊びとして、漢字を使うことにしています。
 
その遊びの方法は「書かない・読まない」学び方です。
 
以前に「道村式」という漢字のカードや本をご紹介しました。(過去記事その1 過去記事その2
 
最近はよりわかりやすい本になっているようで、親族の親から情報をもらいました。どんな覚え方をするのか、がわかるように表紙を大きくしてみました。「唱えて覚える」ので「宮」という字は「うかんむり ロ ノ ロ」と書いてあります。楽しく覚える、がこの本の趣旨なので、私達の楽しいこと好き(楽しいことしかしたくない)ような子をまきこむには、ちょうどよい方法だと思います。
 
唱えて覚えるだけでは「定着」がしにくい、という場合は、他の漢字のゲームアプリなども多用します。「一つの教材を丁寧に」すると実力がつくのが定型のお子さんなのかな、と思いますが、親族の子達にこれをやると「飽きる」事のほうが多くて、その飽きる、というのも「毎日」、同じ表紙を見ると「なんとなく、面白くなく感じる」とか「また今日も同じ教材かぁ、と思うと刺激が得られないような気になってやる気がなくなる」という、感覚的な問題の方が出てしまいます。
 
ですので、「感覚的に」面白い、とか、刺激があるようにするとやる気になる、という性質を利用して、とっかえひっかえ、ゲームを目の前にちらつかせて引き込む要領です。
 
私達がよく利用している「がくげい」という会社の「ランドセル」シリーズでは、5年生のランドセルに漢字検定6級のレベルのゲームがついています。これは「読んで当てる」ゲームなので、繰り返し何点を達成できるかを競うには、自分で書く必要もなく、あてずっぽうでやっていても繰り返すと1つ、2つと何となく覚えていく漢字が増えるので、子供たちにやらせています。「苦手な子同士」でやらせると、低い点数の競い合いになりますが、お互い苦手同士なので楽しくやれます。競い合いは兄弟でやらせると「強い子」ばかりが楽しいので、せっかくの「覚えるためのゲーム」が楽しくなくなり、目的も達成できなくなります。ですので対等な力量の子同士か、ダメダメな親を演じて純粋に「楽しめる」状態でゲームをしています。
 
一人で「今度の目標は〇点!」と点数を掲げてやっている子もいます。自分で「〇点が取れたらガムを食べる。〇点が取れたらチョコ!」とか、どのおやつをどの点数が取れたら食べられるか、という感じで遊びながらやっている子もいます。
 


今日は簡単に書きましたが、漢字は苦手な子が多いですが、「楽しむ」ようにして日々の生活の中でゲームなどで扱い、あまり「覚えなさい」「書きなさい」「学校で点数が取れるようにしなさい」というプレッシャーをかけないようにした方が、中学に入ってから「覚えている漢字の数、書けるようになる漢字の数」は増えている気がします。小学校の間は点数が悪くても進級ができますので、その期間に「時間はかかるけれど楽しく学習をする、またはつかず離れず、でゲームであってもやり続けると、苦手な漢字すら、少しずつ力になってくる」という結果を中学生になったころに体験できるように成長します。

勉強は結局のところ、付け焼き刃では自信もつかず、また使えない武器になってしまいます。どんなに「その時は点数が悪い」「その時はできない」状態でも、その子のペースでやり続けたなら、それは結果的に何年もの積み重ねた結果がついてきます。

気長にやる、というのは子供たち本人には気が付かないやり方です。子供たちはただ「楽しく、その時に漢字を使ったゲームをしている」だけなのですが、親の立場からすると、小学校の6年間をかけて、漢字というハードルの高い学習につかず離れずの状態で、ゲームや唱えて遊ぶことで引っ張って引っ張って、6年後に蓄積した結果が出てくるころに

「ほら、あなたは頑張ったね。ちょっとずつでもやっていれば、力になってる。あなたのペースでやればできるんだよ。」

と伝えて、子供たちに「そうだったのか。自分は自分のペースでやれば、できるんだ。へえ~。」と結果から学ぶことができます。思わぬ結果に自信もつきますし、自分のやり方というのは、こういう風にすればいいのだ、という具体的な方法も知ることになります。

本当に亀の歩みですが、これが私達の日常です。参考になれば幸いです。

 


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