許されざる者 | 選挙コンサルタント八田晋呉公式サイト

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日本映画へのオマージュに
満ち溢れた作品


選挙コンサルタントの八田晋呉です。

李相日監督、渡辺謙主演の映画
『許されざる者』を観てきた。

本作は1992年の、
クリント・イーストウッド監督・主演の
同名映画のリメイク。
アカデミー賞の監督賞作品でもある。

このオリジナル作品、
当時映画館で観たが、
20年も前のことなので、
正直なところジーン・ハックマンの
演技ぐらいしか記憶には残っていないのだが。

クリント・イーストウッドは、
僕の大好きな映画監督のひとりである。

ややもすると重たくなるテーマ
(尊厳死、人種差別、戦争等)を扱いながらも、
きっちりと映画というエンタテイメント
に結実させ観客を楽しませる技量は、
今のアメリカ映画界を担う監督の中でも、
傑出しているのではないだろうか。

その源泉は、
若かりし頃、
ドン・シーゲル、セルジオ・レオーネという、
映画職人の現場の中で鍛えられたものであろう。

さて、
今回日本でリメイクされた『許されざる者』を
観ての感想だが、
至る所に李監督から過去の偉大な日本映画
(監督、作品、俳優)への、
オマージュを感じずにはおれなかった。

例えば、

・渡辺謙が殺された親友(柄本明)の
 仇を取るために佐藤浩一を殺しに行く
 シーンで流れる和太鼓の音楽は、 
 黒澤明監督の『七人の侍』で冒頭流れる
 力強い和太鼓の音を彷彿させる。
 そしてもちろん降りしきる雨である。

・この刀での立ち廻りのシーンは、
 他ならぬもうひとりの健さん(高倉健)の、
 『昭和残侠伝』の中で長ドスひとつで
 悪を叩き切るクライマックスシーン
 そのものである。
 ※仇討に向かう池部良との道行きのシーンは有名。
  バックに流れるのは唐獅子牡丹♪【歌:高倉健】

・柳楽優弥演じるアイヌの若者の山猿的演技は、
 『七人の侍』で三船敏郎演じる菊千代を想起。

・そのアイヌの若者が短刀で初めて人を殺したあと、
 短刀を持っていた手を緊張で痙攣させるシーンは、
 先の『昭和残侠伝』で健さんが長ドスで敵一味を
 切って切って皆殺しにした後で、
 長ドスを持つ片手を痙攣させながら、
 もう片方の手で指を一本一本刀から外していく
 シーンを、想い出さずにはおられない。

などなど、、、

そうそう、
ジーン・ハックマン演じた保安官の
“ネチネチ”とした演技は、
同役を演じた佐藤浩一にも
しっかりと受け継がれておりました。