もう次の日曜日になるが演奏会がある。
演奏する曲は宮城道雄の「さくら変奏曲」
私は十七絃を弾く。
自分の楽器を購入してからもう10年以上たつが、ほとんど日の目を見ずに来た。
音が硬く響かず、身の丈に合っていない大きさ重さ(2階の稽古部屋から階段を降り車に積むまで命がけ
)を言い訳に避けてきたに近い。
いつかは向き合わなくてはと思いつつ。
今回も積極的にやりたかったわけではなかったがパートが回ってきたのでいい機会と思い向き合った。
今これがなかなかに面白い。
何しろいい音が出ない。
いろいろ弾き方を工夫してみるのだが、ただ絃が鳴っているだけという音しかしない。
もっともっと楽器を響かせたいのだが…
この楽器を創作した宮城道雄は箏の音域を広げるために考案した。
低音が欲しかったから、西洋音楽の影響でベースとなる楽器が欲しかったからということになっている。
確かにこの曲も基本的にはそのように作られている。
でもきっとそれだけではない力がこの楽器にはあると感じていたと、私は勝手に思っている。
それはこの曲にも見られ、後の世の人達が大いに深化させその力を証明してくれている。
ただの伴奏楽器ではない深い魅力を持った楽器である。
というわけで本番はどうなることやらではあるが、サークルの皆(先日この曲の1箏を勉強したばかり
)やお弟子さんたちも見に来てくれるというので、今の精一杯を聞いていただけたらと思う。
栃木県芸術祭邦楽部 三曲演奏会
平成27年10月25日(日) 午前10時20分開演
栃木県総合文化センター メインホール