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参院選、都知事選…江戸川区はまたまた低投票率
選挙結果から見えてくる江戸川区の特質

 参院選、都知事選とふたつの大きな選挙が終わりました。
 それぞれ前回と比較すると投票率は上がっているものの60%には届かず、4割以上の有権者が棄権をしてしまい政治離れの状況が改善されたとは言えない状況でした。
 特に、地元、江戸川区は毎回、投票率が全体に比べて低く、下から何番目と最下位争いをしていますが、今回もその傾向は変わりませんでした。
 参院選では、全国の平均が選挙区54.70%、比例代表54.69%、東京都で選挙区で57.50%、比例区で57.45%のところを、江戸川区は選挙区で53.00%、比例区で52.95%に過ぎず、全国平均より約2ポイント、東京都の平均より約5ポイント低い結果に終わりました。
 これは、東京都内の62自治体中、58位、23区では足立区、港区について下から3番目になります。
 東京都知事選挙では、東京都全体の投票率が59.73%に対して江戸川区は55.36%とここでも5ポイント近く低く、23区最下位、62自治体中60位という恥ずかしい結果となっています。
 参議院選挙から江戸川区では投票の利便性を高めようとイトーヨーカ堂葛西店に期日前投票所を設けましたが、この程度のことでは江戸川区の投票率の低さは改善出来ませんでした。
 私は1997年に都議会議員選挙に立候補して以来、江戸川区で政治活動を19年続けていますが、その時から、江戸川区の投票率は23区で最下位争いをする傾向は変わっておりません。選挙に行かない理由は様々あると思いますが、一番は政治に無関心な人が多いということなのでしょう。そういう無関心な人が関心を持つきっかけになればと思い、都議会に初当選した2001年の選挙の一年前から15年以上、朝の通勤時間に駅に立って、このビラの配布を平日毎日続けてきました。特に自分が精力的に活動をしている姿を見せれば、30代40代の同世代の方が関心を持つようになってくれるのではと期待して来ましたが効果は出ていないようです。
 今、このビラを読んでいただいている皆様は少なからず政治に関心があるからビラを受け取っていただいているのだと思いますので、分からないのかもしれませんが、何をしたら政治に関心が無く、投票に行かない人々を投票所に足を向かわせるように出来るのでしょうか?
 これまで色々なことを試して来ましたが、何が効果的なのか分からなくなってきました。
良いアイデアがあったらご提案下さい!
 さて、投票先についても江戸川区特有の傾向があります。

参院比例代表 全国と江戸川区の比較
 政党名     議席数  全国得票数(得票率)  江戸川区得票数(得票率)
 自由民主党    19    20,114,788(35.9)   100,812(34.55)
 民進党      11    11,751,015(21,0)   47,140(16.15)
 公明党       7     7,572,960(13.5)   45,416(15.56)
 日本共産党     5     6,016,194(10.7)   35,506(12.17)
 おおさか維新の会  4     5,153,584(9.2)    21,693(7.43)
 社会民主党     1     1,536,238(2.7)    5,783(1.98)
 生活の党      1     1,067,300(1.9)    7,314(2.50)

 まず、比例区の各政党の得票率を全国の得票率と比較した票をご覧ください。公明党と共産党が約2ポイント多い一方で、民進党の得票率が5ポイントも低い結果となりました。自民党もおおさか維新も全国の結果よりも得票率が低いことを考えると、主要政党以外に投票している方が多いということになります。投票率の低さとも関係しているのかもしれませんが、既存政党に対する不信感が強いのかもしれません。

参議院選挙 東京選挙区 江戸川区と東京全体の比較
  候補者名    政党  東京都全体得票数(得票率) 江戸川区得票数(得票率)
当 蓮舫     民進党    1,123,145(18.00)     53,535(18.33)
当 中川まさはる 自民党     884,823(14.20)     41,742(14.29)
当 竹谷とし子  公明党     770,535(12.40)     49.693(17.01)
当 山添拓    共産党     655,815(10.70)     26,475(9.06)
当 朝日けんたろう自民党     644,799(10.40)     29,046(9.94)
当 小川敏夫   民進党     508,131(8.20)      15,768(5.39)
次点 田中康夫  お維新     469,314(7.50)      19,868(6.80)

 東京選挙区の候補者の得票率を東京全体の得票率と比較すると、特筆すべきは6位で当選を果たした民進党の小川敏夫氏が次点だった田中康夫氏に江戸川区では負けている点です。また、公明党の竹谷とし子氏の得票率が東京都全体では12.4%のところ江戸川区は17.01%と5ポイントも高くなっており、如何に公明党支持者つまりは創価学会員が多い地域かということが分かると思います。

東京都知事選挙 東京全体と江戸川区の比較
   候補者名     東京全体得票数(得票率)  江戸川区得票数(得票率)
当  小池ゆりこ    2,912,628(44.49)      137,502(45.33)
次点 増田ひろや    1,793,453(27.04)       89,454(29.49)
落  鳥越俊太郎    1,346,103(20.56)       50,888(16.79)

 次に都知事選挙の主要3候補について見ると、東京全体では鳥越候補の得票率は20.56%ですが江戸川区では16.79%と4ポイントも低くなっています。一方、増田候補で2ポイント以上、小池候補で1ポイント以上、東京全体よりも高くなっています。
 鳥越候補を推薦した野党4党に参院選で投票した人の半分位は他の候補に投票したことになります。年齢や健康への不安、週刊誌のスキャンダル、都政について語らない等のマイナスイメージが要因になったのかは分かりませんが、本来入るべき票の半分を固めきれなかったことが敗因だと考えられます。
 自公が推薦した増田候補についても参院選で自公に投票した6割しか増田候補に投票しておらず、多くが小池候補に流れたと推察できます。
 参院選、都知事選を通して見えてくることは、江戸川区は公明党が他の地域に比較して突出して強い。
一方、他の地域と比較して、自民党の得票が高い訳ではないが、民進党の得票が少ない。社民党と生活の党では得票率が逆転していることを考えると自民支持でない保守的な層が一定程度いるがおおさかには流れていない。
 女性の候補に票が集まる傾向がある。主要政党、有力候補以外に投票する人が他の地域より多いということです。よく分からないからイメージで投票先を決めてしまう人が多いと言う事なんでしょうか…
 今回の選挙結果を受けて自分自身に関わることで感じたことは、江戸川区で民進党の支持が伸びていないという点です。
 民主党政権の失敗、そして、その後、私が離党し政党を複数移ったことなどが要因にあるのかもしれません。もう一度、信頼して頂けるように今まで以上に頑張らないといけないと思い知らされました。
 一から出直すつもりで頑張ろうと思います。