Banbi通信 VOL.291 | 初鹿明博オフィシャルブログ Powered by Ameba

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明けまして おめでとうございます。
1月4日から通常国会召集 選挙目当てのバラマキは許さない!


新年、明けましておめでとうございます。
 安倍総理は、昨年、安保法制を成立させるために通常国会を史上最長の95日間の延長をした一方で、野党が憲法の規定に基づき4分の1以上の議員数で国会召集を求めたにもかかわらず、憲法53条の規定を無視して臨時国会を開催しないで年越しをしました。
 4日に通常国会を召集することになりましたが、これは極めて異例なことで、早期に国会を召集しなくてはならないならば、昨年中に臨時国会を開催するのが筋だし、それが憲法を遵守することになる正しい民主主義の姿だと感じます。
 さて、昨年末に閣議決定された平成28年度予算案ですが、一般会計の総額が96兆7218億円と過去最大で、参院選を前にして大盤振る舞いの予算案となってしまっています。
 社会保障費が毎年1兆円ずつ増加していくことに備えるためと言って消費税が引き上げられた訳ですが、今回の予算では社会保障関連費はプラスにはなっているものの、1兆円増には程遠い4412億円の増と当初の説明の半分しか増やされておりません。つまりは、社会保障費を賄うために消費税を引き上げるのだと言って引き上げておきながら、その半分にも満たない額しか社会保障費に廻されていないことは国民に不誠実だと感じます。
 そもそも、厚生労働省の夏の概算要求の段階でも社会保障関連費は6000億円程度に見積もられており、これから毎年1兆円ずつ社会保障費が増えるのをどうにかしないといけないと国民の不安を煽って、消費税を引き上げたこと自体が偽りだったと言っても言い過ぎではないと感じています。
 結局は従来型の土木工事に偏った公共事業費に多額の予算が使われる構造に逆戻りしてしまった感は否めません。
 消費税の引き上げを決めたのは民主党政権の時でしたが、私はこの判断に異議を唱えて、結果として、離党することになりましたが、採決の局面で自公と妥協してしまった時に、公共事業回帰になるのではないのかと批判した通りになっており、何のために消費税を上げたのかと憤りを感じます。
 また、今回の目玉政策のひとつが低年金者に対して3万円を給付するという「年金生活者等支援臨時福祉給付金」です。
 この給付金については自民党内でも単なるバラマキではないかと強い批判が出ましたが、官邸の強い意向があり、今回の予算案に盛り込まれることになりました。
 なぜ、高齢者に対してだけ3万円が配られるのかというと、政府の説明によると賃金が上昇しているが、高齢者は働いていない人も多く、働いていても昇給とは無縁の場合が多くて、賃金上昇の恩恵を得られていないからだそうです。
 恐らく、多くの方々が、確かに大手の上場企業などでは賃上げがされていたり、最低賃金が引き上げられたりしていますが、中小零細企業で働く人やパートや派遣などの非正規で働いている人で給料がアップしたという人はごく限られた人だけで、多くの方が賃金上昇の恩恵を受けていないと感じるのではないでしょうか?
 高齢者は消費性向が高いと説明していますが、若年の独身者や子育て世代の消費力をアップする方が将来の日本のためになることは間違いなく、一億総活躍社会の実現のためだとして、高齢の低年金者に3万円配るのは選挙目当てのバラマキだと言われても反論できないと感じます。
 そもそも矛盾していることがあります。
 というのは、年金は物価が上昇した時には、その上昇分を引き上げることになっていますが、100年安心の年金プランだといって将来の給付額を確保するために物価が上昇しても年金を引き上げずに済ませるマクロ経済スライドという手法をとって、今年度の年金額は据え置かれているのです。
 物価が1%上昇しているのに年金額を引き上げることをしないと実質的には1%減額になったと同じことなのです。
 つまりは、年金額自体をマクロ経済スライドを発動して、物価上昇分の引き上げをしないでおいて、別に3万円の現金を配るというのは明らかにおかしいと感じませんか?
 つまり、マクロ経済スライドという考え方自体が、誤っていたということを財務省や厚生労働省自体が認めているようなものだと感じています。
 このように来年度予算案は参院選を意識したバラマキ満載、放漫予算となっています。
 この点を4日から始まる通常国会の中で明らかにしていきたいと考えております。
 今国会から、維新の党は民主党や無所属議員と一緒に統一会派を組むことになり93名の大きな塊となりました。
 その中で私は維新の党の国会運営を担う国会対策委員会の委員長代理に就任いたしました。
国会対策、いわゆる「国対」とは、何の議案を審議するのか、審議時間、審議日程はどうするのか、審議をいつから始めるのかなどを与党と協議して決める役割を負っています。
 つまり、国会の舞台回しをするのが国対で、その役割は非常に大きいものがあります。
 この委員長代理という重責に就くことになりましたので、今まで以上に責任が重くなったと感じています。
 また、民主党と統一会派になったことで、民主党維新の党合同厚生労働部門会議の維新の党側の共同座長に就任しました。
 厚生労働部門はご承知の通り医療、福祉、介護、子育て、年金、労働など国民生活に密接に関わる分野を所管するところであります。
 共同座長として社会保障の切り捨ては許さない、労働者の使い捨ては許さないという思いで頑張って参ります。
 衆参同日選も囁かれる等、今年も激動の年となりそうですが、引き続き、ご愛読いただきますよう、よろしくお願いいたします。