世の中が、大型連休の終わりを迎えようとしていたある日。
私は、部屋の掃除をしていました。
久しぶりに、ちょっと余裕のある１日だったから
ゆっくり掃除をしよう！と思いたち。
楽しく掃除をするために必要なのは
いい天気と
いい風
いい音楽
これが揃って
私は結構な上機嫌で掃除を始めます。
床拭きをしたくて
いろんなものを棚やテーブルなんかにあげて
もう少し外の風を部屋に入れようとカーテンを開けるために窓に近づいたとき。
その一瞬の出来事は
スムーズにというか
静かにというか
獲物を狙うピューマのように
やってきたのです。
私は、体に走った鈍痛に驚いて
「痛っっっ！」
と声を上げました。
ちょっとここに置いておこう！と思って
何の気なしにタンスの上に置いた折りたたみ傘が・・・
ハイチュウくらいの大きさしかない
私の左足の小指めがけて
落下したのです。
落ちてきたのは、こんな感じの持ち手が木でできているもの。
落ちた瞬間は見てないけれど、
きっとこの木の部分が直撃したんだろうなぁ・・・と思うのです。
私は、よくタンスの端とかテーブルの脚に足の小指をぶつけるので
小指の痛みには慣れている方なんだけど・・・
ピューマのようなスピードで落ちてきたであろう折りたたみ傘にやられた痛みは
いつもと違って、掃除をしている間ずっとずっと痛いのです。
いつもならもう痛くない
いつもならもう忘れている
そのはずの痛みが
どんどん増して
小さな小指は腫れてきて
どす黒くなっていくのです・・・
この痛みがずっと続くのはきついな・・・
そう思った私は病院に行くことにしました。
病院嫌いの私が自ら病院を探すなんて、相当痛い証拠です(笑)
連休ということもあり、病院はどこもお休み。
だけど、ららぽーとに入っている病院は開いていました。
ららぽーとで、幸せな連休を過ごす家族やカップルの中を
足を引きずって歩く悲しさ・・・
なんとか歩けるし、腫れもそこまではひどくないから、骨折はしていないはず。
とにかく痛み止めと湿布をもらって、ちょっと安心したい気持ちでした。
病院に着くと、早速レントゲンを撮ってもらいました。
３方向からのレントゲンからは骨折は見られないとのこと。
でも、痛みは数週間続くし、数日後に骨折することもあるから用心してねと先生に言われ
思ったよりも頑丈に包帯を巻いてもらいました。
ということで、履いてきたスニーカーでは歩けないので
サンダルを買って、帰りました。
でも、この足では日々の移動も日常生活も大変なので、外して自分で湿布を巻いたりしてやり過ごしていたんです。
痛みはなかなか取れないし、腫れもすっきりしないので、痛み止めを飲みまくっていました(笑)
一週間後にまた来てねと言われ再来院。
その間に痛み止めは飲み尽くし。
なんなら前より疼く私の小指。
もう一回レントゲン撮って診察室に入ったら
「うん。折れてるね。骨折です。」
レントゲンには先週には見えなかった横線が綺麗に見えました・・・
まさか骨折しているとは思っていなくて呆然とする私の小指を
先生と看護師さんがそれはそれは優しく固定してくれました。
骨折だったと知った娘は、心配するよりも大爆笑。
「え？折りたたみ傘で骨折する人いる？」と言うのです。
どれくらいの感じで落ちてきたのかと疑問に思った私たち。
私は、同じ場所で折りたたみ傘を持って手を離してみました。
ゴンッ！！！！！
折りたたみ傘は、ものすごい音を立てて落ちました。
あまりの凶器ぶりに、一瞬固まる私たち。
そして二人で大爆笑。
いやいやこれは痛いよ・・・
いやいやこれは折れるよ・・・
こうして始まった骨折生活。
今度は先生が巻いてくれた包帯は絶対に外さない！と決めて生活しています。
それにしても。
疼く小指を庇って歩くから、体のいろんなところが疲れるのです。
ハイチュウ並みの小指なのに。
その小さな小指の存在感はとても大きいのです。
いつもはその存在を忘れている小指ちゃん。
ここぞとばかりに疼くし、ここぞとばかりに歩きにくくしてくるのです。
あぁ、私は普段この小指にたくさん助けてもらってるんだなぁと
改めて深く実感しました。
皆さんも、落下物にはご注意ください。
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