最近、顧問先の企業様で新入社員教育をする機会が増えてきました。社員を定期採用することにしたので、労務関係の話をしてほしいという依頼です。私も若い頃、最初に入った会社で、かなりまとまった時間の、いわゆる「新人研修」というものを受けましたので、その強烈なイメージは今も記憶に新しいところです。ただ、当時と違い、最近の「若い人」は労働者としての権利意識が強い人が結構いて、研修をしていても戸惑うことがあります。


実際にあった話ですが、研修の途中でおもむろに手を挙げて、

「すいません。こちらの会社、ちゃんと有給休暇はいただけるんですよね。」とか、

「ちゃんと残業代は支払われるんですよね」などと言い出すのです。


もちろん、労務関係の話(おもに働く上でのルールについて)をしに来ているので、そうした質問も当然「あり」だとは思うのですが、まだその会社に何の貢献もしていない立場で、よくもそんなことを言えるものだな~と驚いてしまったことがあります。質問の仕方がどこか挑戦的だったため、余計に印象に残ってしまいました。


その後、私が感じた「嫌な予感」は的中し、さんざん社内で問題を起こした挙句、数か月で辞めていかれました。弁護士までつけてきたのですが、和解に応じる姿勢は一切見せなかったため、結局先方が折れて決着しました。その会社は数年前、就業規則を全面リニューアルし、「会社を守る」ということを念頭に、結構な時間をかけたものを作り上げていましたが、今回は皮肉にも、その就業規則が役に立ったことになります。ただ、それをつくった当事者である私には、「会社を守った」という達成感とは裏腹の、後味の悪いものが残ってしまいました。


「モンスター社員」という言い方が適切かどうかわかりませんが、TPOをわきまえられない社員は確実に増えていることを実感します。私は社労士ですから、どこをどのように抑えれば、そうした、「組織としては歓迎すべからざる人」にお引き取りいただくかということを知っていますが、できればそうした人の侵入を水際で食い止める対策の強化も併せて行っていきたいものです。


モンスター社員への対応はほぼ100%個別対応ですので、ここで標準化されたマニュアルはご提示できませんが、少なくともいえることは、そうした社員には、おもむろに罵声を浴びせたり、クビだなどと解雇を言い渡したりすることはしないように、というのがここでいえるアドバイスです。


ちなみに、当事務所では採用面接時に性格検査(必要に応じて能力検査)も実施されることをお勧めしています。結構な確率でその人の性格動向がわかり、お客様からは、おおむね役に立ったと好評をいただいております。