豊後森機関庫

JR九州の特急「ゆふいんの森」号に乗ると、豊後森(ぶんごもり)付近で車窓に見える旧豊後森機関庫
50年ほど前まで使われていたという扇形機関庫は九州では唯一のもので、転車台も残されています。
 
私も、この機関庫の前を何度も通過しているのですが、実際に降りたことがなかったので、今回改めて訪問してみました🙌
  
 
ちなみに、公園に置かれている9600形と呼ばれるSLは、2015(平成27)年に豊後森機関庫ミュージアムが開設されて際に設置されたもの。
機関庫だけでなく、SLがあると雰囲気があります🚂
 
 
近くで機関庫を見てみると、窓ガラスが割れたままになっていて、特に修復もされていないようです。

この趣がある機関庫は、秋に公開予定の新海誠監督の新作映画「すずめの戸締り」のモデルになったとかで、今後話題になってきそうです😉
 
 
錆び付いてしまった転車台の操作室も、味わいがあります。
 
 
これだけの歴史資産ですから、この機関庫を保存しようという運動が広がり、2009(平成21)年には近代化産業遺産に、2012(平成24)年には、国登録の有形文化財に指定されました。
 
 
転車台の奥に見えている山頂が平らな山は、玖珠町のシンボル、伐株山(きりかぶさん)です。
 

裏側にも見どころが

 ここを訪れる9割以上の方は、機関庫を前から眺めただけで帰ってしまうのですが、もし皆様が訪問された際にはぜひ裏側にも行ってみてください☺️
 

建物裏側の壁面には、太平洋戦争末期にアメリカ軍の機銃掃射を受けた跡が残されています。

 
 
そして、外から覗きこむ形にはなりますが、機関庫の内部も伺い知ることができます。
SLの煙を集める、集煙装置が目をひきます。
 
 
機関庫後方からの眺めも絵になりますので、要チェックです。
 

まるで、機関車が機関庫から出ていったように見えます👍
 

豊後森機関庫ミュージアム

そして、ここに来たならば立ち寄るべきは、敷地内にある豊後森機関庫ミュージアム

 
この建物のデザインに、既視感があるという方は、立派な観光列車マニアです。
はい、あの水戸岡センセイのお仕事です😂

入場料100円を支払い館内に入ると、豊後森機関庫が使われていた頃のパネル展示がありました。
 
 
パネル展示の他は、結構なスペースを売店が占めていましたけど…。
 
売店に並ぶ商品のなかで、下の写真中央に並ぶ、水戸岡センセイ直筆のサイン入りイラストパネル(2,000円)は、買うべきアイテムですよ😎
 
 
奥へ進むと、ワークショップができるような空間がありました。
こちらは、実際にイベントなどで利用されているとのこと。
 
 
木のボールプールもあり、お子様で賑わう日もあるのでしょう👶
 

この日は誰もいなかったので、ひとりでのんびりと過ごさせて頂きました🤗
 

水戸岡先生のデザイン画

そんな中、ふと目に留まったこちらの冊子。「ゆふいんの森」のデザインブックです。
 
 
ページをめくると、「ゆふいんの森」Ⅲ世が作られた時のデザイン案が。

こちらは水戸岡センセイが描いたものですが、3パターンほど候補があったようですね🙄
 

さらに車内のデザイン画も。
座席だけを見ても、かなりのこだわりが伝わってきます。
 
 
水戸岡センセイのデザインをもとにした、実際の設計図がこちら。
 

 
もちろんレプリカだとは思いますが、このような貴重な資料が拝見できただけでも、来た甲斐がありました☺️
 
豊後森駅から徒歩5分くらいですので、ぜひ旅程に組み込んでみてはいかがでしょうか。