私が住んでいる岐阜県には有名な関ケ原古戦場があります。以前から何度も訪れたことがある位,大好きな場所なのですが(関ケ原古戦場記念館や関ケ原合戦祭り,私が所属している公民・地歴部会の論文作製のための取材・・・)その理由の1つは1981年に放送された,司馬遼太郎原作の『関ケ原』の影響が大きいと思います。内容はもちろんなのですが,山本直純先生の音楽が素晴らしく,音楽をテープに録音していましたね。懐かしい思い出です。
そして関ケ原町は1600年の関ケ原の戦いのみならず,672年の壬申の乱や1221年の承久の乱の舞台の1つで,歴史の時間的・空間的ターニングポイントです。それにしても人間は様々な観点から「2つの世界」に区別したがります。日本史だけでも,東軍と西軍,天皇方と上皇方,北朝方と南朝方,源氏方と平氏方・・・あるアニメのセリフですが「人間,いや人間の集団という奴は,話しあえば解決できるていどのことに,何億リットルもの血をながさなきゃならないのかな」というのがあります。21世紀を生きる我々としてはまさにその通りだと思います。おっとこのままでは歴史ネタになってしまうのでそろそろ本題へ。
この『音楽畑18』に収録された《2つの世界》は,服部克久先生が2001年9月11日に起こった,アメリカ同時多発テロ事件に心を痛められて作曲されました。楽曲は篠笛(高桑英世さん)の陰影に満ちた憂いのあるメロディーから始まり,ドラムス(伊藤史朗さん)を伴ってヴァイオリン(篠崎正嗣さん)に受け継がれます。メロディアスな部分ももちろん素晴らしいのですが,インプロヴィゼーション的なパッセージの技巧が最高。そして二胡(ジャー・パンファンさん)のメロディーが登場したあとストリングスにメロディー(ポルタメントがいい感じ)が移ると,二胡はオブリガードにまわります。そして最後はヴァイオリンと二胡が絡み合いながらフェード・アウトしていきます。
ライナーノーツによると,アジアをイメージして作曲されたそうですが,聴く人によっていろいろなサウンドとして捉えられそうです。(これぞ名曲の証!)
