世界で最も高いところからのバンジーが名物の“マカオタワー”233m地点。
ギネスも認定のエンドルフィンでまくり絶叫アトラクションへ参加させられたハッチーニの運命は!?
『ゴールド・フィンガー』
2日目PM13:00
いよいよ扉を開け、外気に出る。
強風をイメージしていたが、外はほぼ無風。それに寒さは感じない。
よかった、一番恐れていた“揺れ”もないみたい。
5人は一列になると上部のレールに命綱を装着。これを引っ張りながら進むんやね。
恐る恐る縁に近づくと地上を覗き込んだ。
ぎょえ~、高いわー、下を歩く人がゴミのようだ。
間違いなく今オレは人生で一番高い所に生身で立っている。
よく高いところから下を見ると吸い込まれそうな感覚になるっていうけど、実際そうなった。
一体なぜなんだろう。
先頭のインストラクターさんに付き従っておっかなびっくり外周をつたう。
途中何度か記念写真。
命綱に身をまかせ、空中に身を任せるようなポーズ。
これが一番怖かった。
高所恐怖症でなくてもちびりそう。。。
それでも15分もすれば慣れてくるのがわかった。
外周に腰掛けてゆっくり見晴らしを眺めるゆとりもでてきたし、最後には命綱をツルに見立ててターザンみたいに大空を飛んだりした。
以外に長く満喫した40分。
全員にプレゼントされる蛍光オレンジのTシャツには英語で「あなたは233m上空を歩いた者に認定」とある。
最後に記念写真をあれこれ撮ってもらったのをCD-Rにして一人ずつ配ってくれた。
これで7,000円ほど。
一生の思い出としてなら払う価値があると思った。
興奮冷めやらぬまま、居残りとして荷物持ちのパパ状態となっていたhirowinさんの元に戻る。
すると彼は一つ下にある展望フロアに連れて行ってくれた。
ここからバンジーに参加した勇者3人の落ち行くさまをじっくり鑑賞するつもりのようだった。
ジュースを飲みながら一休みしていると仲間達がざわめき始めた。
いよいよチャレンンジャーがダイブする瞬間みたいだ。
我が社から挑戦したのは3名。
うち2人は女性だから驚きだ。
不意に足をがんじがらめに縛られた人形のような人影が上から下へまっ逆さまに落ちていった。
・・・・・え、今の???
まさに一瞬。
後に残ったのは丈夫なゴム製のロープのみ。
ガラス越しに下を覗き込めば大きく上下にバウンドしている女性らしき物体。
ポニーテールからして新卒の女の子みたいだな。
それにしても何て早さだ、シャッターが追いつかないぞ。
続いても俺たちの仲間のはずだが、なかなか準備が終わらない。
こんな命がけのアトラクションだもの、仕方ないか。
地上で2名、現地で3名、それに中間地点でゴムロープが絡まないようにセットする1名がバンジージャンプの世話をしている。
固唾を呑んで見守っていると、20分後ようやく2人目も身投げをした。
今度は最初から最後まで凝視する。
落下するまで5秒くらいだろうか。
リバウンドだけで軽くビル5階分まで跳ね上がっている。
こんなん金もらってもやりたくない、『セーフティ』という名の愉悦に浸ってたいわ。
最後の挑戦者は入社2年目の若手男子。
全社員120余名の中でもナンバーワンの冒険野郎だ。
細身の出で立ちとは想像もできない行動派で日本中のバンジージャンプをして回るツワモノ。
今回のマカオツアーも彼のために決行されたようなものだ。
そのブレイブメンが宙を待った。
この滞空時間4,5秒が至福のときなのだろう。
奴だけは認定証やらDVDやらをフルセットで購入。2万円也。
全てのアトラクションが終了すると、ここで解散となり、俺は5人ほどのメンバーで街へ繰り出す。
一行すっかり腹をすかせており、昨晩同様に場末の小さな大衆食堂へ。
その後ホテルに戻り休憩となった。
このあと晩から、後発の本隊35人と合流して宴会が控えている。
みんなは部屋に戻っていってしまったが、ハッチーニは身体が疼いてしかたがない。
せっかくのマカオ、もっと散策しなきゃな。
こうして太陽が西に傾きかけた頃、独り向かったのはソフィテルから徒歩20分ほどのところにある『モンテの砦』。
途中かなりの傾斜の坂を、タルトを買い食いしながら進んでいった。
到着した頃にはすっかり夕暮れ。
けども、通称“大砲台”と呼ばれるこの丘の上から眺める景色は、これまためちゃめちゃグレイスフルであった。
どの方位にも中世期の砲台がずらりとならぶ。
それを茜色に染め上げる太陽。
暮れなずむマカオの街が徐々にネオンに彩られていく瞬間にも立ち会えた。
明日の朝には日本に帰らなければいけないんか。
マカオで見た2日目の日没は、ずいぶん切なく、哀愁や慕情を駆り立てる。
何度も言うが、つくづく旅って浪漫やなあ。
旅行の最終日には、たびたび沸き起こるセンチメンタリズム。
こんな気持ちになった夜は、必ず何かやらかしてしまう。
東洋のラスベガスでハッチーニがとった行動とは!?
次回、最終話へつづく!