あんまり天気がいいものだから、バイトで集まってもらった学生たちの前で、「いやー、おれっちの若い時分は、こんな日には、カーステレオでユーミンの曲でもかけて、海岸をドライブとかしてたものよ」などと軽口を叩いたら、

 

「うわー、時代を感じますねー」「え?ひょっとして昭和ですか?」みたいな、ウケたのか、ディスられたのかわからないリアクションが返ってきたが、ひとり、なんとなく、作り笑いを浮かべながらも、やや怪訝な表情にみえる女性がいて、気にはなっていた。

 

 

 

 

あとで、僕がひとりのところにやってきて、「すみません。どうしても気になっちゃいまして。。ドライブで聴いていたのは、この曲ってことはないですよね?聞き違いですよね??」

と告げた彼女のスマホから流れてきたのは、名曲「ねえ!ムーミン(ムーミンのテーマ)」であった。

 

 

滑舌も悪かったろうが、そもそも、ユーミン(=松任谷由実)が、パッと出てこない世代も現れたのか?と反省しつつ、

恥ずかしさを紛らわすため、とっさに、今は亡き岸田今日子さんの声色で、「違うよ、ノンノン!」と戯けてみたが、小さく何かを呟いたまま、その場から去られてしまった。