AからZまで、筋書きのない物語を書いています
池袋の「もるとや」は、店の人が丁寧にお酒について説明してくれる、気軽に入りやすいバーです![]()
【X】
「プロジェクトX」
公募。
川柳やネーミングなど、アイディアを競い合う場所。
いちかばちかの、大勝負だった。
そのとき、一人の男が、動き始めた。
男の名前、藤堂新三郎(とうどうしんざぶろう)。
公募に人生を、かけていた。
(主題歌挿入)
風の中のラララー、砂の中のラララー、みんなどこへラララー
西暦2010年
歴史を変えた
運命のネーミング
常軌を逸した切り口
迫り来る運命のとき
もうドレスアップしかない!!
そのとき
起死回生の
打開策
悲願の
全国制覇
物語は始まります。
羊のマスコットキャラクターのネーミング(賞金10万円)を、その日藤堂は考えていた。
「メエメエちゃん」
これが藤堂の搾り出した、ネーミングだった。
一見非の打ち所のない完璧なネーミングに思えるが、藤堂は不満そうだった。
「納得がいきません!全然ね!こんなんじゃ誰が喜んでくれるんですか!!一からやり直しだ!」
藤堂は、お金がほしいわけでは、なかった。
「お金なんてこれっぽっちも欲しくありませんわあ。笑顔っす。あっしは人の笑顔のために身を粉にしとるんどすう」
12時間、藤堂は机から離れなかった。
「できましたぞう!ついに答えがみつかりましたあ!」
藤堂の顔に、笑顔が、戻った。
「メエプちゃん」
それが藤堂が辿り着いた、答えだった。
「これは『メエメエ』と『シープ』を組み合わせましたあ。さらに『メエプルシロップ』と語感が似ていることから、甘いものが好きなOLの方にも好感を抱いてもらえるようにしたんですわあ」
そのとき、驚くことが、起こった。
答えが出たはずの藤堂は、作業を、止めなかった。
(ここでエンディング曲挿入。テールライン、ヘッドライン、旅はまだラララララー)
「すぐに次の作品に取りかからなければなりやせん。できあがった作品には興味はないですわあ」
藤堂新三郎。
近いうちに日本中に知れ渡るこの男の名前、今のうちに覚えておいて損はない。
エーックス。
完
過去にかいた【X】
AtoZ3.0→3周目はXメンのメンバーと談笑していたので書けませんでした。
ZtoA→『容疑者Xの献身』
AtoZ→ガムを捨てる時代は終わった
