田心マルシェの店頭で野菜を販売していると
毎回必ずといっていいほど、
「この野菜ってどうやって食べたらいいんですか?」
という質問をいただきます。
なぜなら、それを聞けるということが、
あえて有人の店頭でちょっと高めの
野菜を購入するメリットだから。
その「会話」に価値があることを普段スーパーで
頻繁に買い物をしている方は、よく知っています。
スーパーでは、誰も教えてくれないですからね。
そして、その会話が、実は販売する方も、
毎回、新しく販売する野菜は、
色々と料理方法を試した上で
販売をしていますので、
「待ってました!」と言わんばかりの
嬉しい質問なんです。
店頭販売を始めた当初は、
「有機野菜・無農薬野菜」
であるということを、一番の
宣伝文句であると思っていました。
確かに、こだわりのある栽培方法は
田心マルシェの強みではあります。
でも実は、それだけでは、
ほかのスーパーの野菜との差別化はできない。
それ以上に、「会話」という価値を
提供できることが強みなのです。
気がつけば、現在3ヶ所で販売をしていますが、
それぞれの場所で常連さんが付いていました。
では、この「会話」の価値を高めるために
さらにこれから何ができるのか。
それは、ほぼ常設の「無人店頭販売」です。
「会話に対して“無人”?」
と、逆説的に聞こえるかもしれませんが、
まさにその通りで、日常的に無人販売で、
ポップや看板で情報を伝えつつ、
週に一度、有人販売として
店頭に立つ日をつくり、
「会話」を際立たせる。
「美味しい食べ方を知りたい!」という
会話の入り口には、いろいろな意味が
込められています。
そして、その答えや会話のプロセスが、
単に「野菜を買う」という、
消費財・日用品としての野菜の価値を、
大きく変化させてくれるのです。
「美味しい食べ方」には、
食に対する欲求以外にも、
コミュニケーションという側面や、
夕飯が楽しみになるという側面、
誰かにおすすめしたいという側面、
色々な“わくわく”が含まれています。
これは、店頭販売やマルシェが、
スーパーや通販よりもたくさん提供できる、
豊かな暮らしには必要不可欠な価値です。
さらに、常連さんはその食べ方を試した
感想や改善点を次の週に教えてくれます。
そこに販売する私たちも、つながりを感じるんです。
そして、その情報は、農家さんにも還元される。
このサイクルを回すためにも、
無人販売という社会実験は、
必要性を強く感じています。
