鉛筆と紙さえあれば。遊びは、自分の中にある。

 

河原でのピクニックの日から、

ふと考えることがあります。

 

ペンケースと防虫スプレーを投げ合って笑っていたあの時間。

 あれ以来、

「自分の持ち物でどうやって遊べるか」を、

なんとなく考えるようになりました。

 

ディズニーランドが日本になかった頃のことを、

ふと思い出しました。

 

あの頃の遊びは、自分から探しに行くものでした。

 外に向かって、自分から発信していた。

 

今はどうでしょう。

 ゲームも、

テーマパークも

、向こうから「はいどうぞ」と差し出してくれます。

 

 遊びを受け取る側になっている気がします。

 

母とよくやっていた遊びが、二つあります。

 

ひとつめ。数字つなぎ。

白い紙に、1から順番に、同じ数字を二つずつ、

あちこちに散らばせて書きます。 

書き終わったら、同じ数字同士を線で結んでいく。

 

ルールはただ一つ。 すでに書かれている数字も、

誰かが引いた線も、触ってはいけない。

横切ってもいけない。

 

1と1を誰かが繋いだら、次の人は2と2を繋ぎます。

 直線で結べる距離でも、わざと遠回りすると、

後の人が難しくなります。

 

ふたつめ。三角形取り。

白い紙に、句読点ほどの小さな点を散らばせて書きます。

 葉書大の紙なら、15個くらいでしょうか。

 

参加者全員でじゃんけんをします。 

勝ったら、好きな点と点を一本の線で結べます。

 

3点が三角形になったら、その中に自分の印をつけます。

 誰かが引いた線が、

自分の三角形の辺になることもある。

 

つまり、2辺がすでにあっても 

3辺目を書く時に勝たないと 3角形は作れません。

 

ただし、線は交差してはいけません。

最後に、

自分の印がついた三角形がいくつあるかで

勝ち負けが決まります。

 

鉛筆と紙さえあれば、それだけで十分でした。

 

レストランで、人を待つ間に。 携帯などなかった頃、

時間はこうやって過ごしていました。

 

ナンプレも、クロスワードも、

レストランの子ども用塗り絵ランチョンマットも、

向こうから「はいどうぞ」の遊びです。

それはそれで楽しい。

 

でも、身の回りにあるもので、

自分の頭の中にあるもので遊ぶのも、なかなかいいものです。

 

眠っていた何かが、呼び起こされる感じがします。

鉛筆と紙さえあれば。 

あるいは、ペンケースと防虫スプレーでも。

 

遊びは、外からやってくるものだけではありません。 

自分の中にも、ちゃんとあるんです。

 

そのアイデアは、

今は深い森の中に潜んでいるかもしれないけれど 

呼んだら、出てくるかもしれません。

やってみてください。