発達障害の双子が海外に住むということ
ただいま大阪から戻りました。毎度オーキニーズというグループの歌唱指導ですが、本当によく笑いました。
桜が『名所』としてではなく、美しく、華麗にあちこちに、自然に、豪華に咲いている篠山口というところでのイレギュラーなレッスンです。場所は、メンバーのお住まいの古民家。
きっとメンバーも疲れたに違いない。。。できない、うまくいかない、間違えた、、といっては、大笑い。めでたい!!
さて、二人の娘は、それぞれの目的があって今日も動いておりますが、二人が海外に出たのは、他でもない日本の環境は決して自閉スペクトラム症の人にとって住みやすい国ではないから、そして勉強したいものが海外にあったから、、でした。
おそらく、歌舞伎を習いたいという方がいらっしゃったら、日本に行くように薦めると思います。相撲はどうでしょう。きっと海外で習うことはどこかの時点までできても、その文化を学ぶには、現地が一番ですね。
二人は、高校に進んだものの、月謝をお支払いしたのは本当に最初の頃だけで、あとは行かなくなり、退学いたしました。
その間、いろいろありながらも、壁にぶつかりながらも、好きなことを続けてきました。
好きなことを続ける、ということは、そこに家族の反対がなければ、あとは止める人はいません。 我が家の場合、それが本当に彼女たちの命綱になると思ったことと、違う意見を持ったかもしれない夫は、
蒸発していませんでしたので、ある意味、誰の反対も無かったようなものです。
先ほども書いた通り高校は二人ともお月謝をお支払いした覚えがないほど行かなかったので、その分は、何か二人に勉強したいことができたら、そこに私も力を注ぐつもりでおりました。
歳を重ねるにつれて、環境も思いも少しずつ変わり、見て、刺激を受けて、行きたい場所にも変化が訪れ、最終的に決まったのは、Hはウィーンで、Nはロンドンでした。
Hは歌をもっと、ミュージカルをもっと、、と言っていたので、ブロードウェイを思い浮かべますが、その時彼女が見たウィーンミュージカルは、おそらく「歌」に大事な要素がブロードウェイのものよりも詰まっていたからだと思います。きっと何かを発見した
私は、ああしたらいい、こうしたらいい、となるべく言わないように、、これが彼女に判断や決断をさせたのだと思います。
Nは自分が思っているよりも遅く海を渡ることになります。それはウサギを飼ったから。
家族に迎えたうさぎブンチャカはそれは素敵なウサギでした。彼女の息子として迎え、彼女がどんな時にも面倒を見てきました。旅行の時だけは私が、、でもあとは全て自分で。その彼が病気になり、それこそ身を粉にして頑張り持ち直し、そして天寿を全うするまで彼女は「彼のそばを離れない」と決めていました。
彼女もずっと海外に行きたかった。シェークスピアなどの古典演劇がやりたかった。Hがウィーンの日々の様子を送ってくるたびに、彼女は、自分に言い聞かせていたと思います。「私は彼を迎えた時点で、絶対に最後まで面倒見ると言ったのだから」と。
そしてその時がやってきて、海を渡ります。
二人とも、日本では高校に行きませんでしたが、大きな、大きな辛い修行の毎日が、彼女たちの高校の代わりだったかもしれません。
今思い返しても、なかなかタフな時代でした。親としてもタフな時でした。
行くなら、今しかない、というタイミングで渡った二人は、当然、苦労もしますし、こんなはずじゃ、、も、危機一髪も、そんなバカな、も、経験します。
ですが、彼らにはやりたいことがあった。
さあ、でもまだまだ、ハッピーエンドではないのです。今は、やりたい事と、そのやりたい事の取り巻く環境が問題です。
学生時代は良かった。真面目ですし、カリキュラムも、時間割も、あった。
(Hは最後の学年でコロナになり、それが乱れて、登校が許されなくなり、精神的に機器的状況にまでなりました)
ですが、社会人ともなれば、、、
自由業は、もっとも?自閉スペクトラム症には合いません。
だって、安定しないんですもの。
時間も不定期、
変更はしょっちゅう。
もちろん収入も不安定。今、仕事が決まっても3ヶ月先はわからない。
食事の時間さえ、定期的、決まっている方がいいのに。オーティション、、落ちた、受かったの繰り返し。しかも落ちる方が多い。ダメージ大きい。
さあ、これをどう考えるか
本当に好きなんですねえ。修羅場もあの若さ?でいっぱい潜りました。
そして、簡単じゃない事まで、というかもっとも苦手なことさえ、やってくるとわかっていてそこに立っています。
私には、北風に向かって、必死に立っている姿が見えますが、その顔にはちょっと微笑みが見えます。
頑張れー!!!ってあまり使わない言葉ですが、(十分頑張っているから)ちょっと言いたくなっちゃう。
それは、振り返ればいつも私がいるから、安心して頑張れーっていう意味なんです。
今日のpiano-to-anataは、伴奏のことについてです。
みなさん、伴奏は難しいって思っていらっしゃるけど、、、、です!!