やっぱり好きなことって強い!
3月28日、29日とお休みをしておりました。
この2日は、ちょいと帰宅してバッタリ寝てしまい、失礼いたしました。
28日、私の誕生日でもあり、そして「スマッシュキャバレー」というミュージカル愛好者?によるコンテストがありました。最初はビデオを送り、それで審査があります。いわゆる一次審査。8組が選ばれて予選に挑みます。数週間前の応募締め切り前日に、Hは普段共にパフォーマンスをしているA君と応募。ビデオ審査に合格したのでした。
そして、予選会。
それが一昨日、28日でした。これに選ばれるだけでも素敵なこと。そこには、ミュージカル好きが集まるから。
仲間や友人を作りにくいASDの娘は、みんなが幼かった小学校時代を終えた後は、友人を作ることが大変でした。
ですが、ASDの特徴に、自分の興味があることに対しては研究熱心で、夢中になるし、話もできる、、ということがあります。
(当たり障りのない話、例えばお天気の話などは、むずかしい、興味がないし、それが最初のご挨拶ということもわかりにくいのです)
この予選時に自分たち以外、7名のミュージカル好きの方々にお目にかかることをとても楽しみにしておりました。
8組の合否は、配信と当日の来場者の投票で決まります。今時ですね。スマホにQRコードを読み込み、そこで星1つから5つまで選んで投票です。
そこで4組に絞られます。
Hのユニットは、 ドイツ語でエリザベートを歌い、予選4組に勝ち残り、本戦へ。
そして、ミュージカル「ボニーアンドクライド」の一曲で、最後の3月の優勝者にとうとう選ばれました。
投票は身内が多いと安心ですが、逆に真の評価が得られないので、最小と言っていいほどの身内しか参加せずに、この優勝を勝ち取ったのは、彼らが本当に真摯に、熱心に練習を重ねてきたからだと思います。コツコツと音がするほどでした。本当に真面目な二人です。
ユニットの相棒A君は、Hの障害のことをよく理解して、、というより、「人として見ているだけ」、、と。
いい仲間を得ました。宝物です。そしてHのマネージャーのMも、まりほが仕事で動く時には必ず来てくれます。頼りになります。
A君とHは、お互いに、熱心で、作り上げてきたものは、本番の舞台でも圧巻でした。
エネルギーを節約して生きることが上手い人もいます。
彼らは、思いっきりやるだけのことをやるタイプ。
優勝はしたかったはずですが、自分たちのやってきたことを出せたかどうかが一番大事なことなのでしょうね。
「優勝者は、、、」と発表された時に、二人とも、ポカン。。。でした。素敵な共演者たちと、最後は、レントのSeasons of Loveを歌いましたが、本当に幸せそうで。。。
それもこれも、本当にやりたいことだったからですね。
ウィーンのミュージカル科に在籍し、コロナで全ての授業を奪われてから、彼女の「予定」が崩れて、予測不能になったことで精神的に大変な時期を長く過ごしていました。日本に帰ってきてからも。
ですから、この日を迎えたことは、本当に嬉しいことでした。
私は、一人で舞台に出るのが常。彼女は、会話が決まっていて、タイミングも決まっているミュージカルだからこそ、安心して舞台に出られて安心して歌えるのだと彼女から聞いたことがあります。
人とのやりとりには、すごく神経を使う、自分が的外れなことを言っていないか、空気が読めないので、すごく気を遣う、、だからこそ、セリフは安心。ちょっと切ないです。
自分が本当に好きなことであれば、力が出るのだとわかったのは、、
いつもは恐怖のメールも、会場へのお礼や仲間への連絡ができた模様です。決して楽ではないですし、 これまた、「やればできるんじゃないか」と誤解されるかもしれませんが、この高いハードルの「連絡」さえ、頑張ってできるのは「好き」の力。
子供だけではなく、大人のASDにも必要なことです。
優勝が決まって、嬉しそう。ね。