春になったころ、彼女が「私は四季折々に

『花畑高原』に行くのよ。今年は一緒に行きたいわ。」

「うん、行こう。花が好きになったことだし。

その時はまた花のスカートを穿いて行ってくれる?」

「はい、春の花のスカートを穿いていくわ。」

「そっかぁ、楽しみだなぁ。」

「『花畑高原』には春夏秋に必ず行くのよ。」

「じゃぁ~夏にも秋にも一緒に行ってくれるかい?」

「喜んで。」

 

今日は天気も良く、輝く緑の高原がどこまでも続く道を

私達は春の景色と緑の香りを感じながらドライブを楽しんだ。

花畑高原にはたくさんの人々が春の花を楽しむために来ていた。

彼女は自慢気に「綺麗でしょう、春はいろんな種類の花達が植えられているのよ。種類だったり、色別だったり、大きさだったりで

たくさんの花畑ができてるの 素敵でしょう。」

「本当にすごいね、綺麗だね。」

「私ね、春はパンジーが大好きなの。特に紫が好きだわぁ~。

チューリップや水仙、芝桜・・・たくさんの花が咲くけど

紫のパンジーがなぜか大好き。」

いや いや、パンジーよりもあなたの笑顔の方がずっと素敵だ・・・

なんて思いながら花畑の中を進んだ。

今日の彼女はベージュにパンジー柄のスカートを穿いてきてくれ、

そよ風がスカートをゆらゆらと駆け抜けている。

彼女はもう高原に咲く花達に溶け込んでいる。

 

進んでも、進んでも花ばかり・・・でも飽きないようにきちんと植えられている。

半分ほど進んだころ彼女が

「私はいつもこのお店でお食事をしてるのよ。ここでランチにしましょう?」

ロッジ風な・・山小屋のような、感じのいいお店。

お店にあるウッドデッキが素敵で前の花畑が一望できる。

彼女は来るたびにここで食べてたのかぁ~と想像しながら

お店に入った。

彼女は迷わず大きな窓のある席へ座った。

「ここが特等席なの。ここで食べると一段と美味しいのよ。」

「いいねぇ~、向こうに見える山々も花達も素晴らしいね。」

食後に、パンケーキも食べたいというので、

こんな時にしか食べれないと私も頼んでみた。

ふわふわのパンケーキは彼女によく似合う。

優しい味で・・・これも彼女のようで・・・

あぁ・・頭の中が彼女と花でいっぱいになっている。

どうした、俺!!

 

                         続きます