4月8日。新宿・ソウルキッチン。

 

 

音楽評論家の鳥井賀句さんの店。

今月末で閉店するソウルキッチンでの、この日がラストライブだった。

 

私のホーム。音楽の学校。

 

社会派ですね、と賀句さんに言われた、オーディション代わりのオープンマイク。

二番手から始めて、段々に認められ、トリが取れるようになった日のこと。

賀句さんが、「家でテレビを観ているよりも」や「墓には入れないよ」を、

リクエストしてくれた日のこと。アピアから来た強力な二人を迎え撃った緑色革命。

 

歌いながら、いろんなことが頭に浮かんだ。

 

客席で、泣いている人を見た日のこと。

力が湧いた、と抱きしめてくれた人もいた。

 

切磋琢磨し合える、素晴らしい音楽仲間にも出会えた。

 

みんな、本当にありがとう。

 

だから、最後のライブは、鉄板ではなく、出来立ての新曲を2発。

 

昨年亡くなった、歌手で女優のりりィとプロデューサーの寺本幸司さんの

絆の深さに胸を打たれて作った、「亜麻色の髪のLily」。

そして、カウンターの向こうの賀句さんとソウルキッチンに捧げた、

「魂の台所で」。

 

初期衝動が転げ回る夜となった。

 

 

対バンは、硬派シンガーソングライター特集でよく一緒になった、

ソウルキッチンでのクラスメイトとも言うべき、剣堂シュウジさんのバンド、

DISAGREE。昨年12月のバースデーワンマンライブにも友情出演してくれた。

熱いソウルを、武骨な世界へのラブソングを、ありがとう!

 

 

対バン二度目、元 J-WALKの中川謙太郎さん。

よく通る、素晴らしい声。ラブソングだけじゃない、ガッツリしたメッセージソングも。

子供を連れたファンも観に来るところに、人柄が表れている。

 

 

初対バン、KIDSの桐明孝侍さん。

優しい笑顔で、後ろに立って、聴いていてくれたのがこの人だった。

バンドのメンバーが一人ずついなくなっても、裸のギターを握りしめている

男の歌が、心に沁みた。アンコールには、吉田拓郎の「落陽」!

思わず立ち上がって、一緒に歌ってしまった。

 

 

観に来てくれたお客さん、素晴らしい仲間達、

そして賀句さん、ありがとう!ソウルキッチン、ありがとう!

 

 

いつも私を、そして、ここに集う仲間達を支えてくれた、

賀句さんとソウルキッチンに捧げる歌です。

 

 

魂の台所で

作詞・作曲:蓮沼ラビィ

 

カウンターの向こうに詩人がいた

サングラス越しに よく笑ってた

時には涙を隠していた

大きな体丸めて 少しうつむいた

 

ここは魂の台所さ

とれたての心で料理するのさ

届かぬ思いも諦めずに

胸の火で煮込んで勝負するのさ

 

有名無名 それが何だ

本気の歌が聴きたいんだ

俺の心に届いた歌を

俺は全力で伝えるから

 

涙をふいて歩こうよ

今日からは一人 だけど

胸の火で煮込んだ料理があるから

私は淋しくない

 

涙をふいて歩こうよ

明日から一人 だけど

胸の火で煮込んだ料理を

私は あなたに食べてほしい

 

涙をふいて歩こう

明日からは一人 だけど

心にストーブを点して待つよ

魂の台所で……

 

 

 明日からは一人。だけど、私は忘れない。

ここで学んだことを。ここに集った人を。

 

 魂の台所は、永遠に不滅です。

 

 

 

 

 

 

 

Photos by  くまさん、ラビィ

 

 

 

~近日ライブ~

 

●5月3日(水祝)荻窪・BUNGA

「World Wide Week~世界中の音楽を聴こう!~」

 

開場 19時  開演 19時半

料金 1500円+ドリンク

 

19:30~20:15 蓮沼ラビィとマラフィキ

(Vo&G:蓮沼ラビィ  Djambe:南部輝久 G&Vo:高岡冬樹)

 

20:30~21:15 Nuevo Viento

 

☆アフリカンビートの任侠ブルースバンド、蓮沼ラビィとマラフィキで登場。

熱いメッセージのオリジナルと、今、伝えたいアフリカ音楽に、

独自の日本語詩を付けて歌います。

 

キューバンサルサバンドとの対バンで、ワールドミュージックを、

たっぷりお楽しみください♪

 

 

●5月20日(土)Live & Bar Ruto

開場 17:30 開演18:00
料金 2500円(1ドリンク付)

 

蓮沼ラビィ×えどにしき

ツーマンライブ ~俺は迷い犬~


胸の血で書いた詩を

 

迷い犬が駆ける風に乗せて

 

蓮沼ラビィ


えどにしき


六年待って


ついに激突

 

本当のふたりを

 

まだ誰も知らない

 

 

年に一度の自主企画ツーマンライブ。

今年は、文学的・演劇的魂の弟、えどにしきさんと。

あでやかに、雄々しく!

 

破れた心を縫い合わす針のような歌を歌う、えどにしきさん。

痛みを伴い、だけど、本当の救いが、そこにはあります。

 

そして、笑いは紳士のたしなみ。

詳しくは、こちらを。

 

 「こんちくわ!」えどにしきの弾き語り金魚すくい