産経新聞に紹介されました | はすみふぁーむ 農業の新たな価値創造〜ワイン&シードル造りを通じて農業の魅力を発信します〜

はすみふぁーむ 農業の新たな価値創造〜ワイン&シードル造りを通じて農業の魅力を発信します〜

2005年に長野県東御市にてワインぶどうを栽培をスタートし、醸造、販売、飲食店までを手がけるワイナリーに成長しました。2022年より古民家Cafe&FarmStayのらのら(飯綱町)も仲間入りし宿泊事業にも着手、信州ワインツーリズムを盛り上げて参ります!

今日は朝から雨の東御市です。 東御ワインフェスタまで2週間をきり、まわりもバタバタしてきました。

そんな中、ちょっと前ですが、産経新聞さんにはすみふぁーむを取材してもらったので掲載します。



2013年 8月16日(金) 産経新聞


味わいを求めて

はすみふぁーむ 信州を感じるワイン


「ワインには人を呼ぶ力ある」


「飲んだ人に信州を感じてもらえるようなワイン造りを目指したい」。 ワイナリーの開設を夢見て蓮見喜昭さん(41)が、長野県東御市の荒廃農地を開墾し、ブドウの苗を植えたのは平成17年だった。

 名古屋市出身。10代で渡米し、高校と大学で学んだ後、ロサンゼルスドジャースなど大リーグ球団職員となった。選手と食事をする機会も多く、そこでワインのおいしさを知った。西海岸ではカリフォルニア・ワインが主流。ワインについて学ぶ学校に通い、帰国後、栃木県のワイナリーに就職。ブドウ栽培から醸造をひと通り学ぶうち、自分のワイナリーを開きたいという気持ちが募った。

 ブドウ栽培の適地を探して半年、「平成の大合併」で発足したばかりの東御市を知った。日照時間が多く、雨が少ない気候。新規就農者の受け入れにも積極的だった。「長野県は幼い頃、毎年のように訪れていた。なじみのある県でもあり、ここだと思った」

 始めて収穫したブドウでワインが醸造できたのは平成21年。飯綱町のワイナリーの一角を借りて仕込んだ赤白約740本ずつのワインは、思い描いた通りの出来だった。県内で初めてワイン特区を受けた東御市では小規模醸造が可能になり、美ヶ原や霧ヶ峰を望む南向き斜面の一角で23年、小さなワイナリーが醸造を開始した。

 ブドウの品種にもこだわりがある。好きな品種ということもあるが、山梨県固有種の「甲州」の栽培に取り組む。

 「栽培から生産まで手がけるのは, たぶん県内ではうちだけ。(山梨県より)ここの方が標高が高いし、昼と夜の寒暖差も大きい。いい甲州ができると思ってやったら、本当にいい甲州ができた。信州ならではのワインができた」と目を細める。

 昨年4月には上田市柳町にアンテナショップを開設した。ただ小規模経営ゆえに大手のような営業力はない。そこで考えたのがSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用だ。フェイスブック、ツイッターを積極的に使って情報発信。現在では売上の6,7割がSNS関連での販売だという。

 大好きな東御市に骨を埋める覚悟を決めた今、願うのは地域活性化だ。「お世話になった多くの人に恩返しがしたい」と平成20年の市議選で初当選。「農業を通じたまちづくり」を熱く実践する。

 世界を舞台に県産ワインのブランド確立を目指す「信州ワインバレー構想」が動き出したこともあり、地域のワイナリーと連携して観光客誘致に心を砕く。「ワインには人を呼ぶ力がある。いくつものワイナリーを回って個性的なワインを楽しみ、その合間に宿泊したり消費したりしてもらう。ワインは年ごとに味も違うので、何度も訪れてもらえるようにしたい」と遠くを見つめた。