信濃毎日新聞にて紹介されました | はすみふぁーむ 農業の新たな価値創造〜ワイン&シードル造りを通じて農業の魅力を発信します〜

はすみふぁーむ 農業の新たな価値創造〜ワイン&シードル造りを通じて農業の魅力を発信します〜

2005年に長野県東御市にてワインぶどうを栽培をスタートし、醸造、販売、飲食店までを手がけるワイナリーに成長しました。2022年より古民家Cafe&FarmStayのらのら(飯綱町)も仲間入りし宿泊事業にも着手、信州ワインツーリズムを盛り上げて参ります!

先週から長野県で一番読まれている新聞「信濃毎日新聞」で2000年以降に県内にできた新しいワイナリーを「信州ワイン新世紀」という特集で紹介しています。

昨日は「はすみふぁーむ」の番でした。以下が記事です。

信濃毎日新聞 2012年6月26日 22ページ

信州ワイン新世紀⑤ はすみふぁーむ(東御市)
 

 木造平屋50平方メートルほど。東御市祢津の「はすみふぁーむ」はこぢんまりしたワイナリーだ。室内にはタンクや瓶詰め装置が所狭しと並ぶ。ブドウの果汁を搾る「バスケットプレス」は手動製で、ハンドルを左右に動かすとかごの中のふたが下がり、中のブドウをつぶす。「空気圧で搾る方式の器具より安かったので買いました。お客さんに『こうやって造っているんですね』と感心されます」。オーナーの蓮見喜昭さん(40)は笑顔を見せた。

 名古屋市出身。1995年に米国ペンシルバニア州の大学を卒業。大リーグの球団『ロサンゼルス・ドジャース」で球団職員として働いていたところ、レストランでワインの魅力を知った。98年夏に同球団日本事務所へ転勤したのを機に「自分で造ってみたい」と、休日に栃木県足利市のワイナリーを無給で手伝うように。その後、このワイナリーに転職し、ブドウの栽培やワインの醸造について学んだ。

 独立を決め、「日照時間が長く、少雨でブドウ栽培の適地」と、縁のなかった東御市を選択。2005年に移り住み、農場「はすみふぁーむ」の経営を始めた。まず甲州種のワイン用ブドウの苗30本を植え、同市特産の巨峰も生食用として売るために育てた。『巨峰を売ったお金でワイン用ブドウの苗を買う生活だった」。 09年に上水内軍飯綱町のサンクゼールに醸造を委託して初めてのワインが完成。翌年は同市和のヴィラデストワイナリーに委託した。

早めのワイナリー開設には、東御市が08年11月に国から認定を受けた『ワイン特区」が役立った。ワイン醸造には製造免許が必要で、通常は年間6千リットル以上醸造することが取得条件だが、特区は3分の1の2千リットル以上に緩和された。はすみふぁーむは10年10月にワイナリーの建物を造り、翌年3月、製造免許を取得した。『小規模な設備で開業でき、初期投資が少なくて済んだ」と蓮見さん。

 現在は1.4ヘクタールの畑で欧州系品種を中心に栽培する。昨季は約4千リットルを醸造。今季は6千リットルが目標だ。この5月には、上田市中央4の旧北国街道柳町で自社ワインなどを販売するカフェ併設店を開店。蓮見さんは『観光客が東御市へ足を運ぶきっかけにしたい」と張り切る。

 インターネットも駆使。ブログ(日記風サイト)や交流サイトでほぼ毎日1,2時間かけ情報を発信する。重視するのは『普段の農家の生活を伝えること」。 木に害虫が付いた、ようやく果実が色づいた。。。「心を込めて造っていると伝えるとお客さんは愛着を感じ、飲んでみたいと思ってくれる」と考えるからだ。

 将来は、これまで培った醸造のノウハウを本などにまとめ、発表するつもりだ。『どうすればワイン造りの素人がワイナリーを開設できるか、情報がまだ少ない。自分が情報提供できれば(一般の人が)参入しやすくなると思う。長野県のワイン業界や農業を活気づけることにつながればうれしい」

以上