スペインからアメリカに移住するために飛行機に搭乗したカップル。ニューヨークの空港に着いた入国審査で思わぬ事態に発展する。男性はたったひとつの秘密を女性に明かさないままだった…緊迫の77分間、移動を強いられる身元調査の部屋や棟内の工事の音が観客をもざわつかせる。
男性の秘密を第三者から暴かれた時、女性に猜疑心が生まれる。なぜ?でも信じる。何かの間違い?いや理由があるはず。職員からの容赦ない言葉は、女性の揺れ動く心情とともに尊厳を軽んじられる。この国では人権は保証されないの?真実を説明する言葉を誤る男性はどんどん追い詰められていく。
別室で詰問された男性は、女性と再会した時彼女のたったひとつの質問を誤魔化してしまう。逃げたのだ。その岐路を迎えてからの職員の最終結果を告げられた局面でふたりの心の繋がりは…それは私たちの判断に委ねる。心が折れてしまったのか、それともアメリカという不自由な国に見切りを付けてパートナーとの親密度を意識するようになったのか。どちらをとってもアメリカという残酷な国には夢や平穏があるのか訝ってしまう。
私たちは国際情勢という形で日々ニュースに接している。それは経済や文化、または紛争というカテゴリに分化されていくが、公権力が本来根ざすのは民の生活を守ることであり、排除や暴力を仕掛けたり扇動したりするべきではない。しかし現状では為政者が人権を軽視する、非人道行為が平然と進行する。この心騒めく世の中を憂うあまり、平穏を乱しているのは誰か?という陰謀論のようなきっかけで民が隣人に刃を向けてはいけない。まさに自身の責任を遠ざけたい権力者の思う壺と感じる。その縮図が、移民と法治というテーマとなって今作に込められている。
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