撮影技術は日進月歩。カメラの小型化・軽量化で手持ち移動も縦横無尽にできる。クライマックスの奇襲攻撃を受ける米軍の応戦、戦場カメラマンよろしく銃や弾倉を携えて奔走する兵士の姿をカメラは追随し、彼らのすぐそばで放たれる爆煙が視界を覆う。舞台となる前哨基地から一歩も外に動けない閉塞感をスクリーンで体感すると、戦場さながらの臨場感に包まれる、足りないのは火薬の匂いだけである。
脇を固めるケイレブ・ランドリー・ジョーンズとオーランド・ブルームの存在感が良い。敵の奇襲攻撃を受けるタイミング悪くてTシャツ&短パン姿で東奔西走する土まみれのケイレブの姿を見ると "ちゃんとケイレブへの演出分かってるね" ドジだけど愚直で懸命な兵士を演じている。
この作品は実話に基づいた物語と明記される。そして実話モノに "あるある" のエンドロールでその後の顛末・エピローグの "テロップ" &登場人物ご本人 "スナップ" 写真(勝手に略称テロスナ)をやってのけるのだが、さらに "ご本人インタビュー" まで用意されていて "それ" がとにかく長い。エンドロールは映画鑑賞の余韻に浸る大切な時間である。その "おまけ映像" がいい!という方々もいるだろうが、私は正直要らない。そんなインタビュー映像はディスク化された時の "特典映像" でやってればいい。
ネタバレすると、ラストは生き残ったケイレブ演じる兵士がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患ってカウンセラーに心情を吐露する場面で終幕する。このラストは戦争という愚行、そして戦地に赴いた兵士を蝕んでいく精神、この責任を国家に問いただす良い場面である。しかしその後でインタビュー映像を見てしまうと、確かに命を失った戦死者への追悼の意は汲み取れるが、下手すりゃ美談へと転化されていないかと危惧してしまう。やはりインタビュー映像が邪魔になってる。
主演のスコット・イーストウッドはご存知クリント・イーストウッドの息子、ますます顔が親父とクリソツになってる。嫌いではないが、脇役のケイレブもオーランドも丸坊主にして兵士役に臨んでいるのに、主演が丸坊主にしてないってどういう了見なのか。なにカッコつけてんだよ、ワガママ言ってんだよ、邪推ながらたしなめたくなる。もうお父ちゃんに言いつけるぞ!怒らせると怖いぞ!
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