「ブライトバーン/恐怖の拡散者」 | やっぱり映画が好き

やっぱり映画が好き

正統派ではない映画論。
しかし邪道ではなく異端でもない。

【ネタバレ】あります。すみません、気を付けてください。

 

今や "ヒーローもの" というジャンルはマーベルもしくはDCが牛耳っている米国で独立しているも様々なオマージュをベースにした物語。飛来した隕石が田舎の農家に不時着するのはまさにスーパーマンの挿話であり、そこから超能力に目覚めるのもしかり。しかし、目覚めた少年は周りから疎外された事に対する報復を仕掛ける。英雄ではなく悪魔ダミアンだった、というバッドな顛末へと誘う。

 

要所にある残酷描写、これはプロデュースとしてジェームズ・ガンが携わっている影響なのか、嫌いではない私も目を覆いたくなる場面がある。これは下手すりゃトラウマになるよ、なんてPTAクレームをつける気はないが主人公ブランドンが暴走するに至るプロセスをもう少し丁寧に描いて欲しかった。ブランドンの同級生女子の挿話を積み重ねてからの "持ち上げてから突き落とす" 局面が上手くない。もう中盤から女の子、ブランドン怖がってるのよね。ただただ恐怖が伝染していくドラマになっちゃってる。

 

その "恐怖の伝染" としてはいい演出なのだ。しかしその風呂敷を広げたままほったらかして終幕は好きではない。これじゃあ短編作品の域を出ない。そこから先を見たい、もしや続編なんて事考えてるの?それとも収束するのに制作費足らんかった?なんて憶測だけがモヤっと残ってしまう。うむむむむ、ユニバース(世界観)つくるのは否定しないけど作品としては結実すべき。連続した作品にしてももう一捻りは要るよ。ひたすら逃亡する母親、そして追い詰めるブランドンという設定(有名なのは「ターミネーター」ですね)を練って欲しい。

 

ブランドンの叔父さん役で「ブレイキングバッド」のジェシーの友人演じてたマット・ジョーンズが活躍。なんか嬉しいよね、昔の知り合いが有名になってるってな錯覚。本人としては堅実にキャリア積んでるし、そもそも知り合いでもなんでもないし、お茶の間という空間を主とするTVドラマの影響ぞなもし。

 

※ "〜ぞなもし" はニャンコ先生から引用、知らぬ?昭和アニメぞなもし。

 

オチに注釈入れてもええねんで、でもほんまはあかんねんで。

 

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