
家族と暮らすことが出来ない事情をもつ10代の少年少女を預かる保護施設(ショート・ターム)で働く女性グレイスが、学校の教師でもなくセラピストでもない職員として、少年少女の心のケアを制限された職務の中で同僚と共に奮闘する物語。決してお涙頂戴ではない、彼らの複雑な心の距離感から生まれる感情の豊かさが印象深い稀有な作品。傑作。超おススメします。
主人公グレイスもまた心に傷を持つ女性であり、葛藤そして成長も描かれていく。職務を逸脱するグレイスはある少女の存在によって救われる。ここには聖人君子はいない、相手を傷つけ傷つけられて、優しく接して優しく受け止める、お互いに衝突しながらも歩み寄る術を模索する。それは大人も子供も関係ない。
傷つき、これ以上傷つきたくない為に自閉する子供たち。彼らの幸せはどこにあるのか、それは大人が指南するものではない、心が触れ合う時に自発して感じるもの。限りなく子供たちと同じ目線から映し出される登場人物の前進する姿、様々な場面で瞬間見せる登場人物の心の内面が微笑ましい。
無口な黒人青年マーカス、利発だが人を寄せ付けない少女ジェイデン、施設で共同生活する彼らの不安定な心情を手持ちカメラワークと編集で上手く表現している。生きていく上で様々な障害はあるけども、寄り添うことで乗り越えていく、スローモーションで描くラストシーンは名作として心刻まれる。若き監督デスティン・クレットンの次回作はジェニファー・ローレンス主演作品。まさに人気急上昇、これから注目。
余談だが、この作品と同様子供たちの保護施設を舞台として描く漫画、松本大洋「Sunny」も傑作。現在5巻まで刊行されているが、新刊が出るたびに購読しては号泣。決して電車の中では読まないでください。
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