情報をフラットに眺めるとアイデアが生まれる〜「キリオリ」 in 発想カフェ
「キリオリ」は「切って折る」、シンプルな情報整理術。
新聞や雑誌を見出し読みして、気になった記事の見出しが見えるように折る。
「切って貼る」スクラップとは違い、情報が動かせるのがポイントです。
2012年に隔月で1年間開催した講座「発想カフェ」では、これを受講者の皆さんに毎回一緒にやってもらいました。
「発想カフェ」ってなに?という方。詳しくはココにあります→ 発想カフェ
もう、頭の中がミックスジュースみたいにぐるんぐるんと回転して、メタ思考がふつふつと発芽して、自然とアイデア発酵状態になります。
普段から自主キリオリは日常的にやっていますが、ブログに書くのは久々。
実は新刊の295ページにも、この方法をご紹介しています。
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発想カフェでは、キリオリした記事を次のように発表してもらいます。
1)どの記事が気になったか?
2)なぜ、どの部分が気になったか?
3)自分ならどう生かしたいか?(あるいは「自分の知っている誰か」ならどう生かせるか、でも良い)
これをね、チームでやるとめちゃくちゃ面白いんです。
人の考えに触れるということは、それだけで自分の脳が刺激されるし、その逆も然り。
まさに人と人の間に、発想は生まれる!
一つの一次情報が、2倍、3倍と膨らんでいくのを目の当たりにします。
ある情報源から、一つの情報を選び、独自の視点で読み、新たに書くことで、情報の質を高めることにつながります。別の新たなものを生み出すこともあり得る。
ポイントは情報源の選び方です。
ビジネス視点を磨きたいなら、日経新聞や日経MJをお勧めします。
専門紙でもいいですか?という質問も受けます。
もちろん、していけないということはありません。雑誌でも新聞でもなんでも、要は「情報を同じサイズにする」ことです。
・見出し読みする
・気になったところが見えるようにA4サイズに折る
・A4以下の場合には、A4クリアフェイルに入れてその日は持ち歩く(済んだ記事はファイルから出し、時系列に重ねていく)
情報をA4サイズにする。
これだけで、表紙や認知度が関係なくなり、「情報を等価に見る」ことができるようになります。
フラットな思考ができるようになります。
できれば、専門紙とビジネス紙・一般紙両方で行うといいですね。
専門紙で思考をぎゅっと濃密にしたら(収束)、ビジネス紙か一般紙で広がり(拡張)を
拡張と収束の繰り返しで、思考は驚くほど柔軟になり、自然と自分の脳が思いつくようになります。
そして、気になったキーワードや、自分なりに浮かんだキーワードがあれば、書き留めておきます。
同じキーワードの記事が3つ以上出てくると、そのキーワードを思わせるような事象が身の回りに増えてきます。
これが「兆し」です。
この過程は実際に続けてみないとわからないことで、時々「すでに起こっていることなのに兆しなのですか?」と不思議がられるのですが、全く違います。
「すでに起こっていることの中に、まだ起こっていないことを見つける」のです。
ドラッカーも言っているではありませんか。
「すでに起きてしまいもはや元に戻ることが
(ドラッカー)
重要な影響力を持つことになるのに、まだ知られていない変化を真っ先に知るのです。
楽しいったら、ないでしょう?
・情報源はなんでもいいが、できれば「専門誌(紙)」と「ビジネス紙か一般紙」の2タイプを選ぶ
・上の「キリオリの方法」に沿って(1)〜(3)を考える。
・もし「キーワード」が浮かんでくれば、書き留める(付箋をつけてもいい)
↑
この方法で書き留めてまとめたのが、2007年に上梓したこの本です。
情報自体は古くなってしまっても、そこから抜き出した「本質的なキーワード」は古くなりません。
今でも時々、「このキーワード生きてますよね」って言われます。
気になる方は、中の情報はともかく、その抜き出し方として参考になることがあるいはあるかもしれません。
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あっ、最新刊ももちろんよろしくお願いします。
さいきん岡本太郎先生に続き、青春文庫内3位をキープしているようです。
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■前田めぐる■