本日をもって5年4ヶ月続いたすい臓がんとの闘いは終戦を迎えました。主治医から「全快ですね」という言葉をいただきました。

 

 帰り道、これまでの様々な思いが蘇ってきました。苦しかった激しい下痢との闘い、そして肺への転移疑惑、突然の悪寒と高熱、そしてブラックアウトになりそうな低血糖症など人には言えない様々な合併症は、術後の痛みよりもはるかに耐え難いものでした。

 

 しかし、それらも今はこのブログの中にしかなく、自分でも振り返り切れない多くの記憶のかなたに消え去ろうとしています。

 

 来年からは再び体力を蓄え、これまでの様々なご恩に対してお返しをしていきたいと思う今日この頃です。

 

 

 この写真は、大手術の一カ月前に、もう二人で海外旅行に行けるかどうかわからないということで、妻と出かけたスイスのジュネーブ、レマン湖のほとりの写真です。手術成功の可能性は90%、「10%は手術で亡くなるんですね」という主治医へ返した妻の悲しい顔が今でも夢に出てきます。