嵐の翌日の『SOM』 | 端っこの気持ち

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東京の端っこに住む劇団四季と酒をこよなく愛する頑固者が書くいつまで続くかわからん日記…のようなもの

では、続いて『サウンド・オブ・ミュージック』の感想でも書こうかなと…演劇



台風一過だというのに、今日の東京地方の天気は晴れ晴れではなく、どんよりとした曇り空くもり。先月、先々月と平日ソワレの公演でのあまりにも寂しい客席に比べると日曜日の客席は賑わっていて良いですね。笑いのある場面はちゃんと笑うし、拍手も大きくてお客さんの反応も良かったと思います。それにカーテンコールで子役達が最後まで舞台に居てくれるのが嬉しいですね。平日ソワレだと時間時計の問題もありますからねぇ…。キャストの方は前回観た時と大きな違いはなく、シュミットが丹靖子さんに、フランツが青山裕次さんに変わったりアンサンブルに黒崎綾さんが戻ってきたくらい。



では、気になるキャストの感想を。



マリアを演じた井上智恵さん。

智恵さんのマリアは安心して観る事ができますね。完全にマリアを自分のモノにしているというか、智恵さんなりのマリアになっている感じがします。歌は勿論素敵ですが、演技の方も素敵でした。細かい表情や演技でマリアの心の動き等が伝わってきました。トラップ大佐への恋心を秘めながら踊る場面はちょっと切ない。2幕の妻となり母となったマリアは大人の女性で強くなっている感じが出ていて良いですね。未だに未見の沼尾さんのマリアを観てみたいけど、いつになるのかなぁ…。


トラップ大佐を演じた村俊英さん。

2度目の観劇となった村トラップ大佐。馴染んできたのか前回観た時より良くなっている気がします。そして前回観た時よりも「熱さ」が増したような気がする。前回観た時は何と言うか「熱さ」を秘めていたように感じたのですが、今日観た時は前回よりも「熱さ」を出してきたように思いました。子供達との和解の場面は今回も泣けました。歌の方は相変わらず素敵でした。「エーデルワイス」は感動しました。


修道院長を演じた秋山知子さん。

秋山修道院長も安定した演技と歌声で魅了してくれました。厳しさもあり全てを包み込む深い懐というか優しさを持っている感じで素敵な修道院長ですね。歌も素晴らしかったです。「朝の祈り」のナンバーは背筋をピンと伸ばさなきゃという気持ちになる。「私のお気に入り」ではちょっとお茶目な感じ。「すべての山へ登れ」はいつ聴いても感動する。今日もしっかり感動しました。


エルザを演じた大橋伸予さん。

大橋エルザも2度目。前回も感じた事だけど、落ち着き払ってしっとりとした大人の女性という感じ。マリアに対する敵対心というか嫉妬みたいなものをもう少し出したらもっと面白くなるのになぁ…。何となく物足りない気がする…。演技はやはり上手いですね。でも大橋さんはエルザよりシュミットの方が合ってる気がするんだけどなぁ…。そうそう大橋エルザを観ていると何となく富司純子さんに似てると思ったんだけど、そう思ったのは俺だけだろうかはてなマーク


シュミットを演じた丹靖子さん。

丹シュミットは最初の頃に1回観たくらい。久し振りに丹シュミット(っていうか、丹さん自体)を観たけど、良かったです。丹さんのシュミットはトラップ家に仕えているというよりはトラップ大佐の亡くなった妻に仕えてきたという感じがします。そんなシュミットも有りかな。クルミ先生のようなホンワカした感じの役が似合うけど、シュミットのようなちょっと堅物的な感じの役もたまには良いですね。




他にも池松リーズルも前回観た時より良くなっていたなぁとか、勅使瓦マックスは笑いも取れてビシッと決める所は決めいて良かったなぁとか、シスター・マルガレッタを演じた矢野さんに何となく癒されたなぁとか色々書こうかと思ったんだけど、この辺で…。




最初の方にも書きましたが、カーテンコールでトラップ一家の子供達が全員居るというのはやっぱり嬉しいですね。『ライオンキング』と同様に『サウンド・オブ・ミュージック』もなるべく日曜マチネの公演を観に行こうと心に決めた俺なのです。