愛した日々に悔いはない | 端っこの気持ち

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東京の端っこに住む劇団四季と酒をこよなく愛する頑固者が書くいつまで続くかわからん日記…のようなもの

今日、『コーラスライン』を観てきた。

この作品も、もう何回も観てるのですが、やっぱり良いですね。もうミュージカルとしては『古典』になるのかな?それでも色褪せない作品です。ストーリーも舞台装置も至ってシンプル。新作ミュージカルのオーディションに来たダンサー達の人生を語る話です。両親の不和とかで家庭の幸せに恵まれてなかった人や、ダンスは上手いのに歌がダメな人、容姿が悪くいくつものオーディションに落ちて整形した人、等々…。とにかく色々な人生が語られています。

そのダンサー達の中の一人にゲイの青年ポールがいます。彼の告白を聞くと自然と涙が流れてくるのです。今日も泣いてきました。ホントに感動しました。今回、その役を演じてたのは望月龍平クン。前回の自由劇場では田邊真也クンでした。田邊君はホントに上手に演じてましたが、望月君も田邊君とは違う演技で良かったです。この役は俳優にとってやりがいのある役だと思うのですが難しい役でもあると思う。人を笑わせる演技も難しいだろうけど、泣かせる演技も難しいです。

もう一人、目を引く役者さんがいます。それは演出家の元恋人キャシーの役を演じた坂田加奈子さん。劇団四季の中でもトップクラスのダンサーです。「女・加藤敬二」と呼ばれてるくらいの人。以前、『劇団四季ソング&ダンス』という作品で加藤さんが怪我をして出演できなかった時に加藤さんのダンスナンバーを踊ったという方です。ホントにダンスが上手です。『CATS』では真っ白な猫のヴィクトリアを演じてます。この「キャシー」には結構長いダンスナンバーがあるんですがこのダンス、ホントにきつそうです。歌があってセリフがあって踊らなきゃいけないんです。それでも軽々と踊っている(?)ように見せるんだから流石です。

この作品で有名な曲は『ONE』という曲ですが、もう一つ良い曲があります。それは『愛した日々に悔いはない』という曲です。オーディションの途中で怪我をした人がいるんだけど、その時に演出家がダンサー達に言うんです。

「もし今日、踊れなくなったらどうする?」

って。その時に歌われる曲なんです。

音譜悔やまない

音譜選んだ道が

音譜どんなにつらく

音譜この日々が

音譜むくわれず過ぎ去ろうと


(中略)


音譜悔やまない

音譜好きだからこそ

音譜命燃やし

音譜すべてを捨てて

音譜生きた日々に

音譜悔いはない

音譜ひたすらに

音譜この道を


という歌なのです。俺、この歌がホントに好きです。もし俺が今の仕事とか好きな事を失ったらこういう気持ちになれるかなって思うんです。

この作品を観る度に「愛した日々に悔いはない」と言える人生を歩みたいと考えてる俺なのでした。