傑作です | 端っこの気持ち

端っこの気持ち

東京の端っこに住む劇団四季と酒をこよなく愛する頑固者が書くいつまで続くかわからん日記…のようなもの

今日、『エビータ』を観てきました。とても良かった。去年も観たので1年振りの観劇となりました。

この作品は『CATS』や『オペラ座の怪人』を作曲したアンドリュー・ロイド・ウェバーの初期の頃の作品で、アルゼンチンの大統領夫人エバ・ペロンの生涯を描いたミュージカル。四季の代表で演出家の浅利慶太さんが「ロイド・ウェバーの最高傑作」って言ってるんだけど、俺もそう思う。なんと言っても曲が素晴らしい。ただね、演じてる役者さんは大変だと思う。だって、変調が多いんだもん。その変調が登場人物の心情の変化を表してるんだろう。ホントに演じてる役者さんにとっては難しい作品なんじゃないだろうか。以前、マドンナがこのミュージカルを映画でやったんだけど、マドンナも相当歌い込んだんだろうな、きっと。

今日エバを演じたのは井上智恵さん。前回の公演からエバを演じてます。前回観た時はまだ役をつかめてないような感じだったけど、今回はすっかり板についた感じでした。特に終幕、エバが癌に侵され、最後の演説をする場面では鬼気迫る表情で良かったです。ただ、俺としてはもう少し「カリスマ性」が欲しいなって思う。以前、エバを演じてた野村玲子さんはカリスマ性があってエバにピッタリだったんです。ホントに怖いくらい。井上さんのエバはちょっとカリスマ性が足りない気がするんです。歌が上手い方なんで、もう少し頑張ってほしいです。

ペロン大統領を演じたのは下村尊則さん。こちらも前回の公演からの続投です。実は去年観た時は全然大統領に見えなかったんです。ペロンって軍人上がりの大統領なので、軍服姿も出てくるんですが、これがあんまり似合ってなかったんですよね。軍人には全然見えなかった。でも、今回はしっかり大統領に見えました。

狂言回しの役割を担ってるチェには芝清道さん。この方は野村さんがエビータをやってた時からのチェなので、もう言うことないです。映画ではアントニオ・バンデラスが演じてました。このチェってチェ・ゲバラをイメージしてるみたい。衣装もゲバラっぽい感じの衣装なんです。映画でのチェはそういうイメージが出てないです。

ってことで、また観にいかなきゃ。