明るい闇 | 端っこの気持ち

端っこの気持ち

東京の端っこに住む劇団四季と酒をこよなく愛する頑固者が書くいつまで続くかわからん日記…のようなもの

本日、劇団四季の『ブラックコメディ』という作品を観てきた。

この作品はミュージカルでは無くストレートプレイ。それも喜劇、ドタバタ喜劇です。いや~、面白かった。けっこう笑った。『クレイジー・フォー・ユー』のようなドタバタ喜劇が好きな俺にはピッタリな作品でした。なんでも36年振りの再演だそうです。

ストーリーは売れない彫刻家が金持ちの美術収集家や婚約者の父親にいいところを見せようとして旅行中の隣人の部屋から高価な家具やら美術品を無断拝借して自分の部屋を模様替えして、待ち構えてるところに突然の停電になってしまうんです。で、その停電中に旅行中の隣人が帰ってきたり、昔の恋人が登場したりで、主人公が右往左往するっていう話。電気がついてる時は暗転での芝居で、停電になったら舞台に照明が点くという演出でとても面白かった。1時間20分という休憩なしの短い1幕劇ですが、短く感じられなかった。

主役を演じてたのは石丸幹二さん(以下:丸ちゃん)。『オペラ座の怪人』のラウルや、『ハムレット』のタイトルロール等を演じてる丸ちゃんとは違う面が観られて良かった。俺の持ってる丸ちゃんのイメージって真面目な二枚目で、コメディなんて似合わないような感じだったんだけど、この『ブラックコメディ』では全然違ってました。髪もグシャグシャにしたり、水をかけられたりとしっかりコメディアンになってました。丸ちゃんの俳優としての幅が広がったという感じです。ヒロインを演じたのは坂本里咲さん。この方、四季の中でも演技派の女優さん(だと、俺は思う)。ミュージカルからストレートプレイまで幅広くこなしてます。面白いヒロインになってました。他にも、主人公の隣人の役を演じてた栗原英雄さんや主人公の昔の恋人役を演じてた八重沢真美さんやら、とにかく舞台に出てた全ての役者さんたちが面白おかしく演じてくれて、ホントに楽しかった。

って、ことでこの『ブラックコメディ』はもうじき千秋楽になるんだけど、もう一回観たい作品。また再演してほしいです。