大飯原発が再稼動を巡っては、関西の橋下大阪市長、山田京都府知事、そして私が住む
滋賀県の嘉田知事が、4月中旬から再稼動に反対を表明していた。ニュースを見る限り、
嘉田知事が経営者側と懇談したり、病院の自家発電の所有状況を調査したのは、再稼動
反対表明よりも1ヶ月遅い5月中旬以降である。
挙句の果てに、野田政権が大飯原発再稼動に動き出すと、暫定的な再稼動を容認するとの
発言である。橋下大阪市長などは、
「実際に停電になれば自家発電機のない病院などで人命リスクが生じるのが大阪の現状だ。
再稼働で関西は助かった。おおい町の人たちに感謝しなければならない」(産経ニュース)
と述べている。簡単に再稼動を容認するなら、初めから反対するなと言いたい。
「実際に停電になれば自家発電機のない病院などで人命リスクが生じるのが大阪の現状だ。
再稼働で関西は助かった。おおい町の人たちに感謝しなければならない」(産経ニュース)
と述べている。簡単に再稼動を容認するなら、初めから反対するなと言いたい。
関西電力の原発依存度が50%程度ある状態で、原発が稼動しないと、どの様なリスクが
生じるかは、素人でも判る話である。
経済への影響や、病人や老人等の弱者への影響を斟酌せずに、ただ再稼動に異を唱えるのは
政治家のパーフォーマンス以外の何物でもないと思う。
では、大飯原発の再稼動はそんなに危険な事なのであろうか。
東日本大震災でM9.0の大地震と巨大津波に襲われ放射能事故をおこした福島第一原発だが、
甚大な放射能事故の原因は多分に人的要因が大きいと思う。
昨年3月11日以降、「Fukushima 50」と海外メディアに英雄視された東電の社員達であるが、
少なくとも1号機と3号機に関しては、彼らがシビアアクシデント時の対処を誤った事が、
被害を拡大させたのである。とりわけ第一原発を預かていた吉田所長は、的確な対処の指揮が
取れなかった事、並びに緊急時の対処訓練を怠っていた訳で、その罪は非常に重いと思う。
話が横道に反れたが、太平洋側に立地する原発は、日本海溝沿いや南海トラフで起こる
大地震への対処が必要であるが、日本海側で東北大震災に匹敵する大地震が発生する話は
聞いた事が無い。それに福島第一原発の事故を受けて安全対策が施されており、福島と
同様の事故が発生する可能性は極めて低いと考えられる。
事故を起こす可能性が極めて低いのにも関わらず、「安全確保」を問題視しているが、
車社会の方が人命にとってよっぽど危険なのである。
それに福島第一原発事故で、直接的な死者は出ていないのである。
政治家にとっては、散発的に起きて人命が失われる交通事故に対する地道な対策よりも
原発再稼動で「安全確保」を表明する方が世間受けして票になるのであろう。
その実例が、地元から危険性を指摘されながら、無策のまま放置していて4月下旬に起きた、
亀岡の小学生らの死傷事故であろう。
京都府山田知事には、原発再稼動の事より、府民、とりわけ子供達の安全に目を向けて
もらいたいものだ。
因みに、私は原発推進論者ではない。
何年もの間放射能を撒き散らす原発は、無いに越した事はない。
しかしながら太陽光や風力や地熱といった再生可能エネルギーによる発電が安価な電力を
供給できる状態に無い以上、今の日本を支えて行くには原発に頼らざるを得ないと思っている。
稼動、再稼動で不毛な論議をするよりも、将来のエネルギー政策を立てて、それを具現化すべく
国が一丸となって進んでいく方が、生産的で建設的だと考える。