はじめに…
今回の台風19号で被災された多くの方々に
心からお見舞い申し上げます。
あれから1週間も経とうとしているが、
それにしてもスゴかった台風19号…
私も久しぶりにビビった。
そしてその日の私の一日を
一度ブログに書いたのだが、変わり果てた被災地の映像を見てたら
このドラマは東京都狛江市の多摩川で実際に起こった水害を題材に、平凡な中流家庭の崩壊を描いた作品だが、当時はそれまでの「家族で食卓を囲んで最後はハッピーエンド」という従来のホームドラマの殻を打ち破った画期的なものだった。家族はそれぞれ隠し事があり、主演の八千草薫が、貞淑を絵に描いたような良妻賢母のイメージを打ち破り、不倫する主婦を演じたのである…
クリック
結果的に被害もなかった自分のことを
ダラダラ書いた記事に嫌気がさして
ダラダラ書いた記事に嫌気がさして
自ら差止め仮処分を下したのである。
でも、備忘録としてちょっとだけ…
私の家のすぐ近所には荒川がある。
その名の通り”荒ぶる川“と書いて荒川だ。
ハザードマップでは、
氾濫時に想定される浸水の深さは5m…。
緊急速報メールもひっきりなしに入り、
窓を叩きつける激しい風雨の音に混じって
外からは防災行政無線や消防団の
避難指示の放送も聞こえてくる。
ウチの近所の荒川は今、
一体どうなっているんだろう?
“命を守るための行動を!”
と呼びかけながら、
その根拠となる情報があまりに少ない。
ニュースは全体像を伝えてくれるが、
地域のミクロな情報までは難しい。
だからといって、
こんな緊迫した状況のなかで、
JR新宿駅南口改札前の中継はいらない。
国土交通省のサイトやNHKの防災アプリに
アクセスしても荒川の映像は見れなかった。
こんな時にバカだ!危険だ!
と言われても、
自分で海や川を見に行く人の気持ちも
分からないではない。
人は耳から入る情報よりも、
自分のこの目で確かめたい!と、
視覚的情報を優先するように思えるからだ。
だったら素人考えだけど、
河川定点カメラの映像をリアルタイムで
そのまま流してくれないかな…
と思ったのである。
さらに、主観的な意見と状況だけを繰り返す
ヘルメット姿の記者の現地レポートより、
専門家がその映像を見ながら
指示を出してくれたらいいのに…と思った。
街中に知らぬ間に設置される防犯カメラより
防災カメラを増やして欲しい…とも思った。
避難所に行く行かないは、
最終的に自己責任においての判断だ。
避難所にはまとめて救助活動ができることや
情報が集まってくるメリットがあるが、
それなりにデメリットも多い。
地震と違って水害の場合は、
避難所自体の向き不向きもある。
そもそも住民全員が避難するスペースなど
あるとは思えない。
結局その日私は、
お酒を呑んで寝てしまった。
エリアメールで何度も起こされたが…。
翌日…
お店へ向かう電車の窓から、
普段は市民の憩いの場である
河川敷まで水没した荒川と多摩川を見て、
ふと中学生の頃に視たテレビドラマ
「岸辺のアルバム」を思い出した。
きっと若い人は知らないかな…。
「岸辺のアルバム」は、1977年に放送されたTBS系のテレビドラマ。原作・脚本は山田太一。倦怠期を迎えた夫婦の危機と子供たちが大人になる過程での苦悩、家族が崩壊していく様が描かれ、最後に水害によって家が崩壊する。
1974年に起こった多摩川水害を
私は今でもよく覚えている。
多摩川の堤防が決壊して
19棟の家屋が崩壊し
流されていくニュース映像が
子供心にとてもショッキングだったからだ。
そして1982年…
進学で上京した私が4年間住んだアパートは
小田急線の和泉多摩川駅から程近い、
多摩川の堤防に面していた。
天気のいい日はよく授業をエスケープして
河原で昼寝や散歩をしたり、
ボートに乗ったりバーベキューをしたり、
バイクの中型免許も
ここの河川敷の教習所で取ったり、
普段はとても平和で長閑な場所だった。
しかし、たった一度だけ
集中豪雨で川が増水し、
普段は絶対に見えない川面が
2階の部屋から見えた時、
恐ろしくなったのを覚えている。
後から知ったのだが、
そこはあの災害現場の跡だったのである。
さて…
ここからはいつものどうでもいい話だ。
台風の翌日は計画運転もあり、
お店は午後2時の開店予定だった。
迂回しながらなんとか間に合ったものの、
昼メシを食べる時間もないし、
物流もストップしてるだろうから
食べ物が手に入らないことも予想し、
妻におにぎりを2個作ってもらっていた。
出勤してきた仁田に、
「お前、メシは食ったか? 」
と尋ねると、
「何も買えなかったので食べてません」
と言うので、
「じゃあ、このおにぎり1個食え」
と私のおにぎりを半分上げたのだ。
ここまでは美談だ。
しかし、夕方を過ぎると
私は腹が減って腹が減って
気が狂いそうになってきた。
さすがにおにぎり1個では足りない。
仁田に半分上げたことを後悔した。
私は腹が減るとイライラし、
突然不機嫌になる性質だ。
自分でも気づかないうちに
目つきは鋭く語気も荒くなり、
コトバは自然と単語中心になる。
相手が仁田ならまだいいが、
お客様には失礼だ。
怖い販売員になるといけないから
下にあるローソンに駆け込んだのだが、
物流はストップしたままで、
お弁当やパンの棚はもちろん
おにぎり・サンドイッチも全滅だった。
途方に暮れた私は仕方なく
普段は絶対に買わない
袋入りのバウムクーヘンを手に取った。
そしてレジに並ぼうとしたその時、
カウンター上のケースに入った
”2本の焼き鳥“に目が釘付けになった。
焼き鳥かぁ…
ウマそうだなぁ…
勤務中に焼き鳥食べてもいいのかなぁ…
やっぱりマズいよなぁ…
でもダメだという法律もないしなぁ…
非常時だから1本だけならいいかなぁ…
私は心の底から逡巡した。
前日の自主避難するかどうかよりも…
しかし…
私はギリギリのところで思い止まった。
自分の中のナニかが
終わってしまうような気がしたからだ。
きっとこれから台風が襲来する度に
私はこの“2本の焼き鳥“のことを
思い出すだろう…。
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「岸辺のアルバム」のオープニングは
当時では珍しい洋楽だった。
ジャニス・イアンの甘く気だるい声と
マイホームが濁流に飲み込まれていく
実際のニュース映像の組み合わせが
強烈に印象に残る…
「Janis Ian」
“Will You Dance?”
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メンズビギ横浜店 GMより
コチラも見てネ❗️

