遂にPART 3 まできたが、
まだ本題に入ってない…。
まさに、待ったなし の状況である…
って、自分でそうしてるだけなのだ。
そもそも誰も待ってないかもしれない。

《ホワイトハウス・コックス》は、1875年に創業した老舗レザーグッズブランドである。高品質の馬具をはじめ、洗練されたデザインのベルトやバッグ、財布で定評がある。
使用する代表的な革はイングリッシュブライドルレザーで、非常に耐久性がある。
これは、約10週間をかけて自然の草木を使ったタンニン鞣しを施し、さらに天然の染料を革の深部まで染み込ませるのだ。
こうしてできた最高の素材を、熟練した職人の技術で一点一点形にしていくのである。
前回の記事で書いたが、
私は25年以上前に『ユナイテッドアローズ1号店』で購入して以来、
財布に関しては一度も浮気したことがない。
もちろん3、4回は買い替えたけど、
二つ折りを長財布にしたぐらい。
今でこそカラーバリエーションが豊富であるが、私は一貫してネイビー×イエローステッチである。
恐らく次に選ぶのもコレだ。
それどころか、いつの間にか持ち歩く革小物のほとんどが、ホワイトハウスコックスになってしまった。

80年代、AV器機を全てSONY製品で揃えたように…。
私が気に入っている点は、
ブランドロゴが控えめなシンプルさと、
丈夫なところ。
通称「ミの字ステッチ」と呼ばれる、
斜めに入れたステッチが耐久性をアップさせている。

そしてなんと言っても、ブライドルレザー特有のエイジング(経年変化)が楽しめる
ことである。
革に化学系顔料を一切使わず塗装もせず、100%自然の力で作られるので、他の革よりも強いエイジングが味わえるのだ。
最初ブライドルレザーは、
表面に白い粉のようなものが付着しているが、これはブルームと呼ばれる蜜蝋である。革に蝋をたっぷり染み込ませ、
耐久性をアップしているのだ。
そして、この蝋が浮き出たのが白い粉である。
使っているうちに、
この白い粉が取れてきた頃には、
照明を反射するほど革が光沢を放ち始め、
さらに色が濃くなっていく。
柔らかい布で磨くとピッカピカなのだ。

ちなみに、ユナイテッドアローズでは
購入時に表面のブルームにブラシをかける、厳かな儀式がある。
ところで…
英国には《ホワイトハウスコックス》と並び、ブライドルレザーで定評のあるブランドに、《エッティンガー》と《グレンロイヤル》がある。
この3つのブランドは、
英国御三家と呼ばれている。
ちなみに、メンズビギでは一時期
《グレンロイヤル》を取り扱っていた。
私はそのブリーフバッグを愛用していたが、最初キャメルカラーだった革の色が、
みるみるうちに飴色に変わっていく様に
心を奪われたものだ。
しっかり革に色が染み込んでいるので、
使っているうちに色が薄くなるのではなく
、色が濃くなっていくのである。
さて…
馬具やペット用品などの地味なアイテム中心だったホワイトハウスコックスが、ファッションの世界で一躍注目を集めるきっかけを作ったのは、ニューヨークのデザイナー『ラルフ・ローレン』である。
高級百貨店『ハロッズ』のペット用品売場
で、ブライドルレザーで作られた犬の首輪や、丁寧に手で編まれたメッシュのリードを見たラルフ・ローレン氏は、それを元に人間用のベルトにアレンジしたいと依頼し、その商品が大ヒット。
その後、世界中のバイヤーやデザイナーから数々のオーダーを受けるようになったという。
ここのベルトも最高である。
スーツ、ジャケパン、カジュアルまで使える懐の深さがある。

こちらも15年以上愛用の、現役バリバリ。
ふーむ。
もうこの辺でいいか…⁉
なんだか《男の定番品》って、
ただの持ち物自慢のようで、
感じ悪い気がしてきた。
PART 3までやったわりには、
最後は腰砕けである。
これじゃまるで
折れた矢 (Broken Arrow)だな。
あ、これ、
UNITED ARROWS(束ねた矢)に引っ掛けてみたのだが…
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「バッファロー・スプリングフィールド」
゛Broken Arrow(折れた矢)゛
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メンズビギ マルイシティ横浜店 GMより
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