村上龍《69sixty nine》PART 2 | メンズビギ マルイシティ横浜店 GM(ゼネラルマネージャー)の極私的ブログ

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こんな記事が連作になってしまった。

かたじけない…。

さて、前回の最後にも書いたが、
この《69sixty nine》は、
見方によれば
第一級の サブカルチャー本 である。

タイトルの1969年と言えば、
やはりベトナム戦争や学生運動の時代だ。

それとともに、音楽・アート・映画・写真・小説・詩・建築・思想・ファッション…
あらゆる分野でそれまでの価値観をぶち壊すような、ユースカルチャーが勃興した時代でもある。

ページを捲るごとに、
それらの固有名詞が これでもか!
というぐらい出てくる。
その夥しい数は、異常なくらいだ。
これは明らかに 確信犯 である。



この本は、当時の時代背景や空気感が、
地方都市の高校生の視点から
見事に描かれている。
(もちろん、ただの高校生ではないが…)

ここからは、私の 持論 である。

地方都市というのは都会と比べ、
その文化的レベルにおいて
意外に侮れない。

それぞれの街に特徴はあるが、
特に、欧米文化を直接的にも間接的にも
肌で感じる機会がある基地の街や
外国船が寄港するような港街で育った子供達は、何かしらの影響を受けるはずだ。

感受性の強い子ならきっと、
純日本的な文化よりも海外の文化に
興味を覚えるのは必然だろう。

さらに、インターネットが無かった時代。

情報に餓えた当時の地方の子供や若者は、
その興味を持った対象についての情報を、
都会の人達以上に貪欲に集めたはずなのだ。

村上龍が育った街は、基地がある佐世保。

ちなみに私が育った街は、古くから海外貿易で栄えた港がある函館。

外国人はもちろん、洋風建築や教会、洋楽やファッション、飲食店まで、異国情緒に触れ合いながらの日常生活。

村上龍とは比べようもない
凡人の私でさえ、
ロックやファッションに興味を覚えた。

その中から 異能 が生まれる。

詳しく調べたことはないが、
同じ地方出身者が各分野でトップアーティストになる例はたくさんある。

街が人を育て、人が街を育てる。

そしていつの時代だって、
その街の新しい文化を作るのは若者である。

あのビートルズだって、
リバプールという街の環境や風土と
決して無縁ではないはずだ。

イギリスの労働者階級が集まる工業都市
マンチェスターからも、たくさんの偉大なアーティストが輩出される。

これは、雨が多い気候が、
若者を室内で出来る遊びに仕向けるからだ
という。

そして、制約や抑圧の中から新しい文化は生まれるのであーる。

うーん、なかなか 深イイ話 だ。

ところで…

村上龍はこの本で何を言いたかったのか?
答えは本のあとがきに書いてある。

゛楽しんで生きないのは、
   罪なことだ ゛

もし、まだ読んだことがない方は
羨ましいかぎりだ。

だって、こんな笑える本を初めて読めるんだから。

でも、電車の中では避けた方がいい。

この本ではないが、
以前私は、混雑した通勤電車の中で、
桂枝雀の落語をイヤホンで聴いてたら、
シド・バレット のように不気味に笑いだし、周りの乗客を凍りつかせた経験がある。

そんなことにならぬよう、
布団の中で身体を゛くの字 ゛にして読むことをオススメする。

ところで…

最近のカープ女子の皆さん、

゛走れ、タカハシ ゛
は、もう読んだだろうか?

この本は、私が妻と出会った時、
彼女が最初に貸してくれた本である。

幸い、笑いのツボは一緒だった…。

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この本のチャプターにも出てくる、
「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」
あまりにも有名な、
アンディ・ウォーホールのポップアート❗


   ゛I'm Waiting For Man ゛

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メンズビギ  マルイシティ横浜店  GMより


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