芸術の秋 《杉本 博司》 | メンズビギ マルイシティ横浜店 GM(ゼネラルマネージャー)の極私的ブログ

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先日久し振りに、
恵比須ガーデンプレイス内にある
東京都写真美術館に行ってきた。


約2年間の改修を終え、リニューアルオープンしたばかりの東京都写真美術館。


今回私が行った目的はコチラだ。


リニューアルオープンと総合開館20周年を記念して現在開催されている、
「杉本博司   ロスト・ヒューマン」展だ。


杉本博司をご存知だろうか?

杉本博司は、1970年代からニューヨークを拠点とし、明確なコンセプトに基づき、大型カメラを用いた精緻な写真表現で国際的に高い評価を得ているアーティストだ。

写真を芸術の域まで発展させた彼の作品は、写真家として日本人で最も高値がつくという。

そして彼の活動は、今や現代美術や建築、
デザイン等にまで拡がり、総合現代芸術家として世界中に影響を与えている。


さて、今回開催されている
「ロスト・ヒューマン」展では、
゛人類と文明の終焉゛をテーマに
3つの作品で構成されている。

〈今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない〉と題された作品では、
フロアー全体が、錆びついたトタンに囲われた廃墟空間。
そこに杉本が考えた文明の終わりを告げる33の物語が、自身の作品・古美術・化石・書籍・歴史的資料で構成したインスタレーションでそれぞれ表現される。

圧倒的な迫力とリアリティーだ。

終末観や無常観を感じさせるこの作品は、
行き過ぎた資本主義による物質文明に警笛を鳴らすとともに、現代社会が抱える問題点を浮き彫りにさせる力がある。

日頃、何気なく考えていたことが目の前に迫ってくる。


そしてこの作品に続く、
〈廃墟劇場〉〈仏の海〉の2作品では、
時間という概念へと導かれていく。

写真はパンフレットより引用


ところで、
世界中に彼の作品のファンがいるが、
その中の一人に゛U2゛のボノがいる。

杉本はボノのことをあまり知らなかったそうだが、知人に紹介され
いきなり南仏の別荘に連れていかれた彼は
「見たことあるオッチャンがいるな」
と思ったら、それがボノだったという。

「実は君の海の作品が大好きで、この別荘の前に広がる海を撮ってくれないか」
と言われた杉本は、
「人の注文で撮ったことないから、それはお断りします」
と言ったそうだ。

でも、その後色々なことを話し合ってるうちに意気投合してしまった杉本は、
ボノの作詞作曲やアルバムのコンセプトにまで関わるようになってしまった。

すっかり友人になってしまった二人。
杉本は、ボノのダブリンにある自宅でデモにも立ち会っている。
その時ボノは、杉本作品の中でも特に好きな「海景」をアルバムジャケットに使わせて欲しいと正式に依頼した。

承諾はしたものの、その後の複雑な権利や契約の問題が面倒だった杉本は、
「海景」をアルバムジャケットに使う権利と、「ボノが作った曲をどのような形においてもタダで使える」という権利を、
なんと!等価交換したそうだ。

こうして発表されたアルバムが、
2009年にリリースされた、
「NO   LINE   ON   THE   HORIZON」」
である。


写真の上にバンド名やタイトルなど、
一切のロゴを載せないのが条件だった。

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今日の一曲は、当然この曲❗



「地平の果てを示す線は見えない」と、
熱唱するボノ。

世界平和を見据えているのだろうか?

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それにしても、
アートを記事にするのは難しいな。

結局自分の目で見ないと
何かを感じ取ることは出来ないし…。



メンズビギ  マルイシティ横浜店  GMより


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