中西店長が、
「先程、○垣様というお客様がスーツをお買上げになり、゛GMによろしく伝えて下さい゛とのことでした!」
と言う。
私の頭にある顔が浮かび、
「あぁ、○垣様ね。ありがとう」
と答えた。
数時間後、直し上がりのスーツを受け取りにいらした○垣様と対面し、
私は別の○垣様と勘違いしてことに気付いたのである。
実は、つい数日前にも同じようなことがあったばかりだ。
私が休憩から戻ると、
売れたばかりのスーツに、
○戸様と書かれた伝票が付いていた。
それを見ながら
「○戸様かぁ、久し振りだなぁ…」
と私が言うと、
接客を担当した仁田君が、
「昔からの顧客様ですか?」
と聞くので、
「うん、○戸様は古いよ~。顔は苦み走った二枚目で、オールバック風のヘアスタイル。買い方もスパッとだったでしょ?」
と私が言うと、
「あっ!まさにその通りです!」
と仁田君は答えた。
そして数日後、○戸様がご来店されたので、てっきりスーツの受け取りだと思い、
「お久し振りです、○戸様。先日はありがとうございました!」
と私が言うと、
○戸様は、「??…」
キョトンとされたのである。
私はすかさず、
「あれ?数日前にスーツをお買上げになりましたよね?」
と聞くと、
○戸様は、
「いや、僕が最後に来たのは一年前ぐらいだから…」
と答えた。
そこで初めて同姓の別人であることが判明したのである。
それにしても、○戸という苗字なんて
かなり珍しいはずなのに…。
(○垣という苗字もそうだ)
しかも、この短期間に二人の○戸様が現れるとは…。
ということは、仁田君が接客した○戸様を、私は知らないことになる。
この話を翌日出勤してきた
仁田君にしたら、
「え!そうだったんですか?」
と言う。
さらに、
その○戸様が、直し上がりのスーツを受け取りにいらした時、
「GMが懐かしがって喜んでましたよ」
と伝えたら、
私の知らない○戸様は、
「え!大分昔に買ったことはあるけど…
よく覚えてるなぁ」
と驚くとともに、喜んで帰られたそうである。
私の勘違いが、
人を不幸にしたのではなく、
ちょっと幸せな気分にしたのであれば、
それはそれで結構な話ではないか…
と一人納得するGMであった。
この勘違いがエスカレートすると、
アンジャッシュのコントになってしまうが…。
さて、セール2週目の週末も
まずまずの盛況で誠に感謝である。

まだまだスーツもある。
セールに出遅れた方!
間に合いますよ❗
メンズビギ マルイシティ横浜店 GMより
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