すっかり肌寒くなりましたね。この季節になると自分が高校生の時のとてもせつない出来事を思い出します。今日はそのせつない話を紹介したいと思います。
あれは今から18年前、当時高校生だった自分が学校から帰宅した時のことです。自転車から降りて家の中に入ろうとすると、その時飼っていた犬が(名前はブッチー)遊んでくれと言わんばかりに、もうそれは狂ったように吠えまくっているので、仕方なくブッチーの所に行き「よーしよし、少し黙れ」と言いながら頭を撫でて、軽く遊んであげていました。すると足に「むにゅ」という変な感触が。まさか、と思い足元を見ると案の定踏んででいたのです。そう、ウンコを。頭にきた自分は「こんなとこにウンコすんじゃねー」と言いゲンコツを一発ブッチーに叩き込み、急いで靴を洗おうと家の中に。扉を開け中に入ると、玄関に祖母がいたので「ブッチーのどごさウンコあってよ、踏んだっけずぁー」と言うと、祖母はなにも言わずに大爆笑。あまりにも笑いすぎなので「なにがそだいおもしゃいのや」とキレながらいった自分に祖母から衝撃の一言。 「ほいづ、おれしたんだ」
もう絶句です。そうです自分は、ブッチーのじゃなく祖母のウンコをふんだのです。そりゃ大爆笑するわな。と思いながら、もう怒る気にもなりませんでした。
よくよく考えてみると、そのウンコはブッチーの鎖の届く範囲にはなかったのです。ごめんよブッチー。
目の前で祖母にウンコをされたブッチー。トイレはすぐそこなのに、我慢できずブッチーに見られた祖母。
そしてそれを踏んだ俺。さらに、とばっちりを受けたブッチー。
なんだかとてもせつなくなりました。 ちょうどこんな肌寒い日の出来事でした。
あれから18年。祖母もブッチーも亡くなりました。ばあちゃん、ブッチー、俺は元気でやってます。
以上、笠原直人の「なんだかとってもせつない話」でした。 みなさん、ウンコはトイレで。