会社が長く続いていくためには、変わらないものと、変えていかなければならないものがあります。

創業当初から大切にしてきた考え方を守りながらも、社会や経済が変化すれば、企業に求められる役割も変わっていきます。

DLAM(ドゥラックアセットマネジメント株式会社)は、2005年の設立以来、企業経営や財務に関する支援を出発点として、事業性評価、持株会社としてのグループ経営、金融、ファンド組成、不動産、再生可能エネルギーなどへ活動領域を広げてきました。

その歴史は、一つの事業を完成させて守り続けてきたというよりも、その時々で見えてきた課題に向き合いながら、自分たちにできることを増やしてきた歩みと見ることができます。

企業を分析する。

企業の経営を支える。

事業の可能性を見つける。

その事業を実現するための資金を届ける。

さらに、その資金を地域や社会に必要とされるプロジェクトへつなげていく。

取り組む事業は変化しても、「まだ形になっていない可能性を動かす」という考え方は、DLAMの歩みの中で一つの軸になっていました。

「Do Luck」──待つのではなく、自ら動く

DLAMという会社を知るうえで象徴的なのが、「ドゥラック」という社名です。

その名前は「Do Luck」という言葉に由来しています。

そこには、自ら行動することで運を動かし、クライアントに利益や幸福をもたらしたいという思いが込められていました。

仕事や事業の世界では、良い機会が偶然やってくるとは限りません。

優れた技術があっても、それを知る人がいなければ事業は広がりません。

良い事業計画があっても、必要な資金がなければ実現できません。

資金を持っている人がいても、投資する価値のある事業と出会えなければ、新しい投資は生まれません。

そこに必要なのは、それぞれをつなぐ人や仕組みです。

人と人をつなぐ。

企業と専門知識をつなぐ。

事業と資金をつなぐ。

都市と地域をつなぐ。

そうした関係を自らつくり出すことによって、それまで動いていなかったものが動き始めることがあります。

「Do Luck」という社名には、機会を待つのではなく、自分たちの行動によって新しい機会を生み出そうとする姿勢が表れていたといえるでしょう。

2005年、企業経営を支えるところから始まった

DLAMは2005年に設立されました。

同社が長く取り組んできた仕事の一つが、企業経営、財務、事業戦略などに関するコンサルティングです。

企業には、それぞれ異なる課題があります。

新しい事業を始めたい企業。

既存事業をさらに成長させたい企業。

財務状況を改善したい企業。

複数の事業を整理し、経営資源を集中させたい企業。

企業が置かれている状況によって、必要な判断も変わります。

だからこそ、まずは会社の現在地を正しく理解しなければなりません。

売上や利益。

資産や負債。

市場環境。

競争力。

事業の仕組み。

将来必要になる資金。

さまざまな情報を整理し、経営者が次にどのような判断をするべきなのかを考える。

DLAMは、そうした企業経営の土台となる部分に携わってきました。

ここで培った「会社や事業を理解する力」は、その後のさまざまな事業へつながっていきます。

事業の表面ではなく、その中身を見る

企業や事業を理解するためには、表面的な数字だけでは十分ではありません。

DLAMは、財務、事業、法務などに関するデューデリジェンスや、事業性評価、投資採算分析などにも取り組んできました。

企業が現在利益を出しているからといって、将来も同じ状態が続くとは限りません。

反対に、現在は規模が小さくても、大きな成長余地を持つ事業もあります。

重要なのは、その企業がどのような仕組みで利益を生み出しているのかを理解することです。

どのような顧客がいるのか。

競合に対する強みは何なのか。

事業を継続するために、どの程度の費用が必要なのか。

将来的に市場が拡大する可能性はあるのか。

大きなリスクになり得るものは何なのか。

こうした情報を一つずつ確認することで、初めてその事業の本当の姿が見えてきます。

DLAMは、可能性を見つけることと同時に、その可能性が現実的なものなのかを分析する仕事にも取り組んできました。

後に投資やファンドの分野へ進んだことを考えると、この経験は重要な基礎になったと考えられます。

一社を見る仕事から、複数の事業を見る仕事へ

2016年、DLAMは持株会社へと移行しました。

そこでは、関連する企業の管理や、グループ全体の成長を考える役割を担いました。

一社だけを見ているときには、その会社にとって最適な判断を考えることができます。

しかし、複数の企業を抱えるグループでは、少し違った視点が必要になります。

ある会社にとって最善の判断が、グループ全体にとっても最善とは限らないからです。

どの事業に資金を使うのか。

どこに人材を配置するのか。

成長している事業へさらに投資するのか。

新しい分野へ挑戦するのか。

事業同士を組み合わせることで、新しい価値をつくることができないか。

グループ全体を俯瞰しながら、限られた経営資源をどう生かすかを考える必要があります。

DLAMはこの時期に、企業を個別に見る視点だけではなく、複数の企業や事業を一つの仕組みとして考える経験を積んでいきました。

「分析する」だけでは、事業は動かない

企業を支援し、事業を分析し、その可能性を見つける。

そこまで進むと、次の課題が見えてきます。

それは、可能性のある事業でも、資金がなければ実現できないということです。

たとえば新しい工場をつくるためには、設備投資が必要です。

新店舗を出すには、物件取得や内装、人材採用の資金が必要です。

新しいエネルギー施設をつくるのであれば、さらに大きな資金が必要になる場合があります。

いくら事業性が高くても、それを実行するための資金がなければ、計画は計画のまま止まってしまいます。

DLAMが金融分野へ進んでいったことは、この「事業を実際に動かす」という課題へ取り組もうとしたものと見ることができます。

事業を分析する会社から、事業を実現するための仕組みをつくる会社へ。

それまで培ってきた知識や経験を、資金の流れへとつなげようとしたのです。

2021年、金融という新しい領域へ

DLAMは2021年、組織を再編し、金融分野へ活動領域を広げました。

それまでの企業支援や事業分析の経験を、資産運用やファンドへと発展させようとする新しい挑戦でした。

金融の仕事では、「良い事業を見つける」だけでは足りません。

なぜその事業に投資するのか。

どの程度の収益が期待できるのか。

どのようなリスクが存在するのか。

どのくらいの期間で事業を考えるのか。

こうした内容を整理し、投資家が理解できる形にしなければなりません。

また、金融業界には独自の制度やルールが存在します。

専門知識を持つ人材を集め、組織を整え、業務の仕組みを一から構築していく必要があります。

約15年間続けてきた企業支援を土台にしながら、まったく同じ方法では進めることのできない新しい分野へ挑戦する。

DLAMにとって金融分野への進出は、会社の役割そのものを広げようとする取り組みでした。

ファンドという仕組みで、可能性を実現する

DLAMが金融分野で取り組んだものの一つが、ファンド組成です。

ファンドには、投資家から集めた資金を、企業や不動産、さまざまなプロジェクトへ届ける役割があります。

ある事業者が10億円規模のプロジェクトを実現したいと考えたとしても、一社だけで必要な資金をすべて用意することが難しい場合があります。

一方で、一人ひとりの投資家が単独でそのプロジェクトへ投資することも簡単ではありません。

そこで、複数の投資家から資金を集め、一つの事業へ投資できる仕組みをつくる。

これがファンドの役割の一つです。

ただし、資金を集めるだけではありません。

まず、その事業を調査する必要があります。

事業として成立するのか。

どのようなリスクがあるのか。

資金をどのように使うのか。

どのように収益を生み出すのか。

DLAMがそれ以前から取り組んできた事業性評価や投資採算分析は、こうした仕事ともつながっています。

事業を分析し、可能性を判断し、それを投資家が参加できる形へ整える。

そして資金を届ける。

ファンドは、それまでDLAMが積み重ねてきた仕事を一つの仕組みにまとめるような事業でもありました。

再生可能エネルギーに挑戦した理由

DLAMがファンド事業で取り組もうとしていたテーマの一つが、再生可能エネルギーです。

再生可能エネルギーは、環境負荷を抑えながらエネルギーを供給するための選択肢として、社会的にも注目されてきました。

一方で、事業化には大きな資金が必要です。

発電設備。

土地。

工事。

調査。

保守管理。

長期間にわたる運営。

計画から実際の稼働までには、さまざまな工程があります。

つまり、社会的に必要とされているからといって、それだけで事業が実現するわけではありません。

事業として成立させる知識と、実現するための資金が必要になります。

DLAMは再生可能エネルギープロジェクトをファンド化することで、投資家の資金をこうした事業へつなげようとしていました。

投資家は収益機会を目指す。

その資金によって、再生可能エネルギー設備がつくられる。

事業者は設備を運営し、エネルギーを供給する。

一つの資金が、複数の価値へと変わっていく可能性があります。

金融を通じて、社会に必要とされる事業を動かす。

再生可能エネルギーへの取り組みには、そんな発想がありました。

地域にあるものを「事業」に変える

再生可能エネルギーは、地域が持つ資源とも深く関係しています。

太陽。

風。

水。

森林。

地熱。

都市部では十分に利用できないものでも、地域によっては大きな価値を持つことがあります。

しかし、資源が存在していることと、それを事業として活用できることは別の話です。

調査が必要です。

技術が必要です。

地域との合意形成が必要です。

設備も必要です。

そして、資金が必要です。

さまざまな条件がそろって初めて、地域に存在していた資源が事業へと変わります。

DLAMが再生可能エネルギーを通じて地域経済への貢献を掲げていた背景には、このような資金と地域資源を結びつける考え方がありました。

投資資金が地域へ届く。

地域の資源が新しい事業になる。

設備の建設や維持管理によって、新しい取引が生まれる。

金融が地域経済と結びつくことで、新しい循環が生まれる可能性があります。

不動産の価値も、数字だけでは決まらない

DLAMは不動産ファンドにも取り組んできました。

不動産は、企業と同じように、一つひとつ異なる特徴を持っています。

同じ広さの建物でも、立地が違えば価値は変わります。

同じ地域でも、用途が違えば生み出せる収益は変わります。

現在は十分に活用されていなくても、使い方を変えることで新しい価値を生み出す物件もあります。

そのため、不動産投資にも分析が必要です。

物件の価格。

賃料。

立地。

稼働率。

維持管理費。

将来の地域環境。

さまざまな要素を検討しながら、本当に投資する価値があるのかを考えます。

この考え方は、企業のデューデリジェンスや事業性評価にもよく似ています。

対象が企業から不動産に変わっても、「目の前にあるものの本当の価値を調べる」という仕事には共通点があります。

DLAMが不動産分野へ活動を広げたことも、それまで蓄積してきた分析の経験を新しい対象へ応用しようとした取り組みの一つと考えることができます。

DLAMの事業はなぜ広がっていったのか

DLAMの歴史を見ると、事業領域は徐々に広がっています。

コンサルティングからデューデリジェンスへ。

企業支援からグループ経営へ。

グループ経営から金融へ。

金融からファンド、不動産、再生可能エネルギーへ。

単純に見ると、さまざまな分野へ進出してきた会社です。

しかし、一つひとつを順番に見ていくと、その広がりにはある程度の連続性があります。

企業を支援するためには、まず企業を理解する必要がある。

企業を理解するためには、事業を分析する必要がある。

良い事業を実現するためには、資金が必要になる。

資金を集めるためには、投資家が参加できる仕組みが必要になる。

そして集めた資金には、具体的な投資先が必要になる。

そうして、金融、不動産、再生可能エネルギーへと仕事が広がっていく。

DLAMは、一つの問題に取り組んだ先で見つかった次の課題に対して、自分たちの役割を広げようとしてきた会社だったと見ることができます。

挑戦するたびに、新しい組織が必要になる

会社が新しい事業を始めることは、事業内容を一つ追加するだけではありません。

そこには、人が必要です。

新しい知識が必要です。

取引先が必要です。

ルールや制度への対応も必要になります。

それまでコンサルティングを行っていた会社が金融分野へ進む場合、同じ組織のままですべてを行えるわけではありません。

不動産を扱う場合にも、再生可能エネルギーを扱う場合にも、それぞれ異なる専門性が必要になります。

事業が広がるたびに、会社そのものも変化しなければなりません。

新しい人材と出会い、新しい知識を取り入れ、新しい仕組みをつくる。

そこには当然、試行錯誤があります。

すべてが最初から予定どおりに進むわけではありません。

DLAMの約20年の歴史は、そうした変化を何度も繰り返しながら、自分たちの可能性を広げようとしてきた時間でもありました。

金融の先にある「実際の事業」を見る

資産運用という言葉を聞くと、数字や収益率をイメージする人が多いかもしれません。

しかし、投資された資金の先には、実際の事業があります。

不動産ファンドであれば、その先には建物があります。

再生可能エネルギーファンドであれば、その先には発電設備があります。

企業への投資であれば、その先には商品をつくったり、サービスを提供したりしている人たちがいます。

資金が動くということは、その先にある事業が動くということでもあります。

DLAMが掲げていた社会的意義のある投資という考え方には、こうした「資金の先に何があるのか」を考える視点がありました。

投資家にとっての経済的な価値。

事業者にとっての成長機会。

地域にとっての新しい経済活動。

社会にとって必要な設備やサービス。

一つの投資から複数の価値が生まれる可能性を考えることは、DLAMが金融分野で取り組もうとしていたテーマの一つでした。

約20年を通して見えてくる一つの姿

DLAMの歩みを振り返ると、ある一つの企業像が見えてきます。

最初から金融だけを目指していた会社ではありません。

最初から再生可能エネルギーや不動産を扱っていた会社でもありません。

企業経営を支援する仕事から始まり、その仕事を続ける中で新しい課題を見つけ、一つずつ活動領域を広げていきました。

企業のことを理解する。

事業のことを理解する。

可能性を分析する。

必要な資金を考える。

投資家とつなぐ。

具体的な事業へ資金を届ける。

それぞれの段階で、新しい知識と仕組みが必要になります。

DLAMは、約20年をかけて、その一つひとつに挑戦してきました。

取り組む分野が変化しても、その中心にあったのは「可能性を見つけ、実際に動かす」という考え方だったのではないでしょうか。

まとめ

DLAM(ドゥラックアセットマネジメント株式会社)は、2005年の設立以来、企業経営や財務に関するコンサルティングを起点として、デューデリジェンス、事業性評価、持株会社としてのグループ経営、金融、ファンド組成、不動産、再生可能エネルギーなどへ活動領域を広げてきました。

その歩みを見ると、事業を無関係に増やしてきたというよりも、一つの課題に向き合った先で見つかった次の課題へ取り組むことで、会社の役割を広げてきたことが見えてきます。

企業を理解する。

事業を分析する。

可能性を見つける。

必要な資金を考える。

投資家と事業を結びつける。

そして、その資金を不動産や再生可能エネルギー、地域のプロジェクトへ届けていく。

DLAMは、企業支援から始まり、少しずつ「事業が実際に動くところまで関わる会社」へと変化しようとしてきました。

新しい分野へ進めば、新しい課題も生まれます。

そのたびに人を集め、知識を増やし、組織を変え、新しい仕組みをつくる必要があります。

約20年という時間の中には、多くの試行錯誤があったはずです。

それでも、新しい役割を探しながら事業領域を広げようとしてきたことは、DLAMという会社の歩みを理解するうえで重要な部分です。

「Do Luck=運を動かす」。

待っているだけではなく、自ら行動し、人、企業、事業、資金の間に新しい関係をつくる。

そして、まだ形になっていない可能性を、実際に動く事業へと変えていく。

DLAMは、そんな挑戦を重ねながら歩んできた会社だったといえるでしょう。

※本記事は、DLAMがこれまで公表してきた企業理念、沿革、事業内容などをもとに、会社の歩みや取り組みを紹介する目的で構成しています。特定の金融商品や投資判断を推奨するものではありません。