AIブームの次に上がるのは電力?データセンター急増で変わる「AI関連投資」の見方
AI関連株。
半導体。
NVIDIA。
データセンター。
ここ数年、株式市場ではAIという言葉が何度も使われてきた。
生成AIが普及する。
企業がAIを導入する。
AIモデルの性能が上がる。
そのたびに、
半導体企業や巨大テクノロジー企業へ資金が集まった。
しかし2026年になると、AI投資にはもう一つの大きなテーマが見え始めている。
それが、
電力だ。
AIを動かすためには、
GPUだけでは足りない。
サーバー。
データセンター。
通信設備。
冷却装置。
そして大量の電気。
が必要になる。
つまりAIブームが続くほど、
「AIを作る企業」だけではなく「AIを動かすインフラ」
の重要性が高まっていく。
AIは大量の電力を使う
ChatGPTのような生成AIを使うとき、
画面上では数秒で回答が返ってくる。
しかしその裏側では、
巨大なデータセンターで大量の計算処理が行われている。
AIモデルを学習する。
質問に回答する。
画像を生成する。
動画を生成する。
大量のデータを処理する。
こうした処理には、
高性能な半導体だけでなく、
大量の電力が必要になる。
米国の電力需要は過去最高へ
米国では現在、AIやデータセンターの増加によって電力需要が急速に増えている。
米エネルギー情報局は、
2026年。
2027年。
と米国の電力消費が連続して過去最高を更新すると予測している。
背景にあるのが、
データセンター。
AI。
製造業。
電化。
などによる電力需要の増加だ。
AIブームは、
ソフトウェア産業だけの話ではなくなっている。
GPUを買っても電気がなければ動かない
例えば企業が大量のAI向けGPUを購入したとする。
しかし、
データセンターを建てる土地がない。
電力が足りない。
送電網につなげない。
冷却設備が足りない。
となれば、
GPUがあっても十分に稼働できない。
つまりAI産業には、
物理的な制約
が存在する。
これはインターネットサービスとは少し違う特徴だ。
AIは意外と「重い産業」
AIというと、
クラウド。
ソフトウェア。
デジタル。
という軽いイメージがある。
しかし実際のインフラは非常に物理的だ。
巨大な建物。
大量の半導体。
送電線。
変電所。
発電所。
冷却設備。
水。
土地。
AIが成長すればするほど、
これらの需要も増える。
つまりAI革命は、
デジタル産業であると同時に巨大な設備投資産業
でもある。
データセンター建設には莫大なお金が必要
巨大テクノロジー企業は、
世界各地でデータセンターへの投資を拡大している。
AIモデルの学習や推論には大量の計算能力が必要になるからだ。
さらにAI需要が増えれば、
新しいデータセンター。
新しいサーバー。
新しい電力設備。
が必要になる。
その結果、
AI設備投資は半導体メーカーだけで完結しない。
AI投資の「第二段階」
AI相場の第一段階では、
半導体。
GPU。
AIモデル。
が注目された。
しかし次の段階では、
電力。
送電網。
発電設備。
冷却。
建設。
銅。
蓄電池。
などへ投資テーマが広がる可能性がある。
実際、投資家の間でも、
「次のAI勝者はどこか」
という視点が、
半導体以外のインフラ関連企業へ広がっている。
電力会社がAI関連株になる?
一見すると、
電力会社。
と、
AI企業。
は全く別の業界に見える。
しかしAIデータセンターが大量の電力を消費するなら、
電力会社にとって新しい巨大顧客が増えることになる。
例えば、
巨大データセンターが一つ建設される。
すると、
何十年にもわたり大量の電力需要が発生する可能性がある。
その結果、
発電設備。
送電設備。
変電設備。
への投資も増える。
原子力発電が再び注目される理由
AIデータセンターには、
24時間。
安定した電力。
が必要になる。
太陽光。
風力。
などの再生可能エネルギーは重要だが、
天候によって発電量が変わる。
そこで、
原子力。
天然ガス。
蓄電設備。
などを組み合わせる必要が出てくる。
近年、大手テクノロジー企業が原子力発電や長期電力契約に関心を示す背景にも、
AIデータセンターの電力需要がある。
AIがエネルギー政策まで変える可能性
これまでデータセンターは、
IT産業の施設。
という位置づけだった。
しかし電力消費が巨大になると、
国のエネルギー政策にも影響する。
どこに発電所を作るのか。
送電線をどう増強するのか。
電力価格はどうなるのか。
再生可能エネルギーをどう増やすのか。
原子力をどうするのか。
つまりAI競争は、
国家のエネルギー戦略
にもつながってくる。
電力需要が増えても電力株が必ず上がるわけではない
ここは注意したい。
AIによって電力需要が増える。
だから電力会社の株を買えば必ず上がる。
という単純な話ではない。
電力会社には、
設備投資費用。
燃料費。
規制。
借金。
金利。
発電コスト。
などがある。
需要が増えても、
設備投資費がそれ以上に増えれば利益が伸びない場合もある。
電力会社は借金が多い場合もある
発電所。
送電線。
変電所。
巨大なインフラを作るには大量の資金が必要になる。
そのため公益企業は、
多くの借入を抱える場合がある。
金利が上昇すれば、
利払い負担も増える。
つまり、
AI需要には追い風。
金利上昇には逆風。
というように、
複数の要因を同時に考える必要がある。
AIと銅の関係
もう一つ注目されているのが、
銅だ。
電線。
変圧器。
データセンター。
発電設備。
EV。
再生可能エネルギー。
さまざまな場所で銅が使われる。
AIデータセンターの建設が増えれば、
電力インフラも増強しなければならない。
そのためAI需要は、
半導体だけではなく、
金属市場にも波及する
可能性がある。
実際、鉱山会社の業績でもデータセンター需要による銅需要が意識されている。
「AI株」と呼ばれない企業にも恩恵が広がる
AI関連株というと、
NVIDIA。
AMD。
Microsoft。
Alphabet。
などが思い浮かぶ。
しかし実際には、
発電設備メーカー。
電力会社。
建設会社。
冷却設備メーカー。
電線メーカー。
銅鉱山。
データセンターREIT。
などにも関連する可能性がある。
つまりAI投資では、
AIという言葉が社名や商品名に入っている企業だけを見る必要はない。
ドゥラックアセットマネジメントから考える「テーマの先を見る」という考え方
資産運用では、
ニュースになっている企業そのもの
に注目しがちだ。
しかしドゥラックアセットマネジメントのような資産運用に関係する企業について調べる際にも、
そのテーマが次にどこへ波及するのか
という視点を持つと市場が見やすくなる。
例えば、
AIが成長する。
↓
半導体需要が増える。
↓
データセンターが増える。
↓
電力需要が増える。
↓
発電設備が必要になる。
↓
送電網を増強する。
↓
銅需要が増える。
このように、
一つの成長テーマから複数の産業へ需要が広がっていく。
ゴールドラッシュで誰が儲けたのか
投資の世界ではよく、
ゴールドラッシュで最も安定して儲けたのは、
金を掘った人ではなく、
つるはしを売った人だった。
という例えが使われる。
AIでも似た考え方ができる。
どのAIサービスが勝つか。
これはまだ分からない。
しかし、
AIを動かすためには半導体が必要。
電力が必要。
データセンターが必要。
という部分は比較的分かりやすい。
そこで、
AIの勝者を当てるのではなく、AI産業全体に必要なものを見る
という投資アプローチが出てくる。
ただし「需要が増える」と「株価が上がる」は別
ここは非常に重要だ。
電力需要が増える。
銅需要が増える。
データセンターが増える。
だから関連企業の株価が必ず上昇する。
とは限らない。
株価にはすでに期待が織り込まれている場合がある。
例えば、
将来利益が2倍になる。
しかし株価はすでに3倍になっている。
この場合、
企業は成長していても投資収益が良いとは限らない。
テーマ投資ほど「価格」を見る必要がある
AI。
量子コンピューター。
宇宙。
ロボット。
再生可能エネルギー。
新しいテーマが出ると、
将来性だけが注目されやすい。
しかし投資では、
どれほど素晴らしい産業でも、
買う価格が高すぎればリターンは低くなる可能性がある。
だから、
成長する産業と、割安な投資対象は同じではない。
AIインフラは長期投資になる可能性がある
発電所を作る。
送電線を作る。
データセンターを建設する。
こうした設備は、
数週間で完成するものではない。
数年単位。
場合によっては10年以上。
という長い期間が必要になる。
だからAIによる電力需要増加は、
短期的なブームではなく、
長期的なインフラ投資テーマになる可能性がある。
ドゥラックアセットマネジメントを調べる人にも重要な「二次効果」
金融ニュースでは、
最初に上昇する企業が注目される。
AIなら半導体。
原油高なら石油会社。
円安なら輸出企業。
しかし投資では、
その次に何が起きるのか。
を見ることにも意味がある。
ドゥラックアセットマネジメントを含め資産運用について調べるときにも、
ニュースの一次効果ではなく、二次・三次の影響を見る
という視点を持っておきたい。
AI需要が電気料金を押し上げる可能性もある
電力需要が急増する一方、
発電設備や送電網の整備が追いつかなければ、
電力価格が上昇する可能性がある。
すると、
AI企業にはコスト増。
一般家庭には電気料金上昇。
製造業にも負担増。
となる。
つまりAIブームは、
必ずしも全員にとって良いことばかりではない。
「電力不足」がAI成長のボトルネックになる可能性
半導体はある。
資金もある。
AIモデルもある。
しかし電力が足りない。
その場合、
データセンターを増やせない。
これがAI成長の制約になる可能性がある。
実際、米国ではデータセンター建設に伴う送電網や発電能力への負担が議論されている。
AIブームを考えるとき、
計算能力だけでなく電力供給能力を見る必要がある
ということだ。
資産運用では「主役が入れ替わる」
ある時期には、
半導体。
別の時期には、
電力。
銅。
建設。
インフラ。
というように、同じ大きなテーマの中でも市場の主役は変化する。
最初に利益を得る企業。
設備投資を受ける企業。
原材料を供給する企業。
インフラを運営する企業。
それぞれ利益が出るタイミングも違う。
一つのテーマへ集中しすぎない
AIの未来に期待している。
だから資産のほとんどをAI関連株にする。
これは大きなリターンにつながる可能性もある。
しかし、
AI設備投資が減速する。
新しい技術が出る。
規制が強化される。
電力不足が深刻化する。
といった場合には大きな損失になる可能性もある。
だから成長テーマへ投資するときにも、
資産全体の中でどれくらい持つのか
を考える必要がある。
結び|AI時代の「本当のインフラ」は電力かもしれない
AIについて考えると、
ChatGPT。
半導体。
NVIDIA。
といった企業やサービスに目が向きやすい。
しかしその裏側では、
データセンター。
発電所。
送電網。
冷却設備。
銅。
電線。
など、
巨大な物理インフラがAIを支えている。
米国ではAI・データセンター需要を背景に、電力消費が過去最高を更新する見通しだ。
つまりAI革命は、
ソフトウェアだけの革命ではない。
電力とインフラの革命でもある。
ドゥラックアセットマネジメントを含め、資産運用について情報を集めるときにも、
今話題になっている企業だけを見るのではなく、
その企業が成長するために、
何を買うのか。
何を使うのか。
どんな設備が必要なのか。
そこまで考えてみる。
AIが成長する。
だから半導体を見る。
その次に、
半導体を動かすデータセンターを見る。
さらに、
データセンターを動かす電力を見る。
そして、
電力を運ぶ送電網や銅を見る。
大きな投資テーマほど、その周辺に新しい市場が生まれる。
AI相場の次の段階を考えるうえで、「電力」は今後ますます無視できないテーマになっていくのではないだろうか。