先日ニュースを見た母がこんなことを言いました。
「トイレットペーパーがどこに行っても売ってないんだって。
いざの時に困るから、ためておかないとね。」




驚愕でした。




昨今SNSでは、「買い占め」や「転売」のことが話題になってます。
そして、トイレットペーパーがなくなっているのは一時的だということも、SNSを見ている皆さんはご存知だと思います。

ですが、母はそんなこと知らないのです。
そして「溜め込む」ということが普通の感覚なのです。

母は昭和19年生まれ。
終戦間際に生まれ、高度経済成長期を経て、バブルを経験し、現代を生きています。

小さい頃はかなり貧しかったと聞きます。
1パックの納豆に、醤油をひたひたに入れてカサ増しし、家族7人で分け合ったと言ってました。
当時はご飯にサツマイモが出過ぎて、その影響で今は嫌いだそうです。

たしかにその時代に生きていて、
食べ物も満足に食べられない、食料自給率の低い日本で育っていたら、
「溜め込む」
という感覚が普通になるんだと思います。

いざの時には
「家族だけでも守ろう」
と思うはず。

隣人のことや、日本中のこと、ましてや世界のことなんて気にしてられないはず。

自分たちが生きるので精一杯。
そんな世界を生きていたんだなと。

きっと日本では、母と同じような感覚の人がたくさんいて。

こんな騒動が起きると
「買い溜め」
という行為に走るのだと思います。

すぐに皆さんの意識や情報がアップデートされない背景には、悲しい過去や苦しい現実があるのかもな?
と思った次第です。


私自身も常にアップデートしない人はなんなの?と思ってましたが、
そういう世代もいるのだということを改めて感じました。


なかなか難しい問題ですね。

とりあえずコロナウイルスのいち早い収束を願います。