先日、東京に行った帰りに静岡駅で途中下車して、松坂屋に行ってきました。
グランドセイコースプリングドライブSBGA129に似合う革ベルトを探すためです。
静岡松坂屋はロレックスの正規販売店になっているくらいですから、きっと良いものを置いてあると思ったのでした。
エスカレーターを上がっていって、時計の販売ブースにいくと、ありました、ありました。
ロレックスの他にもグランドセイコーにブライトリング、ロンジン、ブランパン、それにフレデリックコンスタントもあります。シャリオールも置いてありました。噂に違わぬ品揃えです。
ロレックスのショーケースを覗き込んで、「なんでこんなにデカくなっちゃったんだよ、ロレックス」、と、ぼやいていると、松坂屋の店員さんが五秒もしないうちに話しかけてきました。
一発の大きな商品を扱うお店では、声をかけてくるのが早いものですね。
グランドセイコースプリングドライブSBGA129のラグには簡単にバンド交換ができるように、バネ棒を外すための穴が空いています。
この穴が空いているのは、もーしかすると、この手のGSでは、AJHH(日本正規高級時計協会)なる組織がプロデュースしたSBGA129だけかも知れません。
そうだとすると、分かっているなあ、AJHH。助かるわ。
せっかくの冬だし、さっそく革ベルトを試してみましょう、と、まあ、こんな流れだったんですね。
松坂屋の店員さんに、時計の革ベルトを探しに来たことを伝えると、どの時計につけるのか聞かれたので。SBGA129を差し出しました。
「こ、これは!?」、と、松坂屋の店員さんは声を上げました。
さすがは松坂屋。店員さんは、一目でこれがグランドセイコースプリングドライブの限定品であることに気づきました。
この店員さんは、高級時計を見慣れた時計販売のスペシャリストだと、よく分かるリアクションでした。この人ならば頼りにして間違いなさそうです。
よほど珍しかったのか、「うーん、普通なら、インジケーターの針はシルバーだし、秒針はブルーなのに」、と言いながら、店員さんは目を凝らしてSBGA129を凝視しています。無理をして特別限定品のGSを買って良かったと思うことができる場面でした。
「これなら、最低でもワニをつけてあげないと」、と、店員さんは、私の目を見て真剣に訴えてきました。
私はなんだか時計好きどうし、心が通った気がして、ええ、もちろん、是非。と同意し、この雪白文字盤に似合う茶色の革ベルトをつけたいことを打ち明けました。
店員さんは、まるで自分の腕時計のことを考えるように、親身になって革ベルトを探してくれました。
二人で真剣に相談し、バンビのカイマンの茶革のベルトにしました。
店員さん、ほんとうに助かりました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。松坂屋、サイコーです。
「尾錠はGS純正にしたいところなんですが…」、と、店員さんはこだわります。
「大丈夫です。それなら家にありますから。」、と、私は店員さんを安心させて、店を後にしました。
男の道楽なんて、端から見れば、バカバカしい限りなんでしょうけど、やっぱ、ありなんだよなあ。類は友を呼ぶという言葉もあります。
きっと、人と人とをつなげているのは、心の部分なのでしょう。必要に迫られての付き合いにはない、豊かさと自由がある気がします。
革ベルトに交換すると、時計の裏ぶたが見やすくなるというおまけがつきます。
SBGA129裏ぶたはスケルトンで、中のキャリバーがつまびらかになっています。
おかげでセイコーの必殺技、スプリングドライブ機構を堪能できます。たしか、これもAJHHのプロデュースのおかげさまです。
しばらくは、これで過ごすことにしましょう。
次回は、これまで買った時計達の使用感と満足度をまとめていこうと思います。
世の中の、これから高級時計を買おうと思っている人たちの、参考になりますように。