カンパニョーロ・アテナの取り付け -ディレイラー&チェーン篇- | はし3の独り言

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腕時計に自転車、高校理科の話題が多いブログです。日常で印象に残った出来事も取り上げます。時間があって、気が向いた時しか更新できていませんが、ご愛顧よろしくお願いします。

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↑いよいよチェーンの登場 組み付けはクライマックスにさしかかる


 話はしばらく前にさかのぼるが、これは完成間近のコルナゴマスターで、いよいよチェーンの装着とディレイラー調整にさしかかっているところである。

 

 素人がロードバイクをフレームから組もうとする場合、一番の壁になる場面だ。言い換えれば、ここさえ乗り切ってしまえば、もう、何があっても怖くはないと言える。ワイヤー類の調整や交換など、これまで自転車屋さん任せだったメンテナンスにも自信がつく。

 

 まずはチェーンの取り付けについて説明しよう。

 

 カンパニョーロのチェーンには、専用の工具が必要である。高いけれど、値段にふさわしく、とてもしっかりした造りなっている。カンパユーザーになるなら、必要経費だと考えるしかない。

 

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↑カンパ11S専用チェーン切り登場

  

  

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↑どうやって使うんだろう…^^。

 
 新しいチェーンはコマ数が多いので、適切な長さにするために数コマを切り落とさなければならない。マニュアルを見ると、英文で、「最も小さなスプロケットとチェーンリングに載せて、チェーンの長さを決め、その高さの範囲が8から15mmを超えないようにチェックせよ。」、とあり、丁寧な図説が掲載されている。しかし、mmという解釈がおかしいのか、最後まで意味が分からなかった。図説された範囲は、どうみても8から15mmに収まるものではない。仕方なく、図を参考にして5コマ切り落とすことにした。

 

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↑抜いたピンは二度と戻らない。一発勝負だ。

 

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↑付属の接続用ピン

 

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↑袋がでかい割には、リードのついたピンが中に一本きり。ミスは許されない。

 
 地味な部品だがキラキラと輝き、高級感が感じられる。恐るべし、イタリア。さすが芸術の国と言われるだけはある。スーパーレコードになったらどうなってしまうのだろう。

 

 チェーンの両端を合わせ、チェーンをつなげる。ピンはリードに導かれてチェーンのつなぎ目の穴に収まってゆく。カンパは初めてなのに、うまくいった手応えがあった。もしかしたら、シマノより簡単?

  

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↑リードを折るための穴があるので、それを使うとあっさり取れる。

 
 リードを折る時は、レバーの凸部分でリードをいじめてから、工具の裏?の部分に空いている穴にはめると、あっさり取れた。なるほど、こうやるのか(…ほんとか?)。

 
 チェーンが済んだら、いよいよディレイラーの調整に取りかかる。最初で勝手が分からないから、マニュアルとにらめっこだ。受験英語が、意外なところで役に立つ。やっぱり教養って大切だ。

 

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図説が分かりやすいので、見りゃ分かると言えないこともないが。

 
 

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マニュアル通りに取り付けていく。

 

 ディレイラーにワイヤーを付けるときには、シフトを落としておき、なるべく引っ張って付けるようにしておく。そうしないと、上の段まで上がってくれないからだ。写真には写っていないが、ワイヤーの先端は、ペンチで引っ張っている。

 

 

 シマノでは、いつもなかなかギアが上がってくれず、苦労していた。さあ、カンパは一番ロー側まで上がるのか?と、心配していたら、なんと一発で上がってくれた。調整ネジを使うこともなかった。

 

 おお~っ、うまくいったぞ。俺ってカンパの方が相性が良いのか?、と、喜んでいたのも束の間のことで、初期伸びを取ることも忘れていた。やっぱり調整しないと。

 

 しかし、何故か、初期伸びを取る作業をしても、ディレイラーは調整不要なくらい上手に変速してくれた。もしかすると、ワイヤーは売りに出される段階で、すでに初期伸びしないようにしてあるのかも。カンパって素晴らしい。
 

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シフトワイヤーには、細かな部品がいっぱい。忘れないで取り付けよう。

  
 最後はフロントディレイラーの取り付けと調整だ。 
 

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↑シマノアルテグラでは、まっすぐつかずに苦労したが。

 

 フロントディレイラーは直付けになる。アルテグラを付けたときには、なかなかまっすぐにつかず苦労したが、カンパだと苦労せずに取り付けることが出来た。コルナゴは、もともとカンパを付けるように出来ているんだなあ。そりゃそうだよなあ。イタリア車だものなあ。 
 

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↑完成した駆動系 アテナでも高級感が漂う。これがスパレコだったら…。

 

 フロントの調整では少し戸惑った。なかなかアウターまで上がらないのだ。リアは簡単だったのに…、と、思いながら、たまたまシフターをグイと押さえてみると、ディレイラーがクイッと持ち上がって、チェーンをアウターリングに運んでくれた。そして変速後はちょっとだけ元に戻った。どうやら過剰にディレイラーが外側にずれることを防止してあるようだ。この配慮は旧アルテにはなかった気がする。素晴らしい。

 

 

 こうして無事にチェーンとディレイラーの調整を終え、新生コルナゴマスターが誕生した。

 

 組み付けを終えての率直な感想なのだが、意外にもカンパは組みやすかった。シマノパーツでの経験がものを言ったと考えればそれまでなのだが、カンパ達は意外に素直だった。 

 

 これからカンパに挑戦しようとしている、全国の同志の皆さん。怖れることはありませんでしたよ。やはり自転車の本場である欧州のパーツが信頼できないはずが無かったのです。試乗して思いましたけど、シマノとの細かな違いがとても新鮮で、新しい楽しみを教えてくれます。

  

 より充実した自転車生活を過ごしてみたいなら、カンパはお薦めです。