宇宙刑事シャイダー 第8話『星からの非行少女』

放送日：1984年4月27日（金）19:30～20:00 テレビ朝日
演出：田中秀夫
脚本：上原正三
不思議獣：ケロケロ

「地球人じゃないわね、あの子。」（アニー）

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ものがたり:
14才の少女・ゆかりの前に突然襲いかかるフーマ。ゆかりのテレパシーを感知したアニーは現場に急行、彼女の謎に迫る。

雑感・おすすめポイント:
ゆかりが実は宇宙から飛来し、地球人に育てられた、プレイン星の王女だった、という、かぐや姫とか『未知との遭遇』を思わせるようなSF短編（まあ正味25分位だから、どれも短編ではあるんですが）。序盤でゆかりを助け出すくだりの、“アニーが走行中の車に飛び乗る”、などの体当たりスタントはやはりかっこよく、「ヒロインがかっこいい東映ヒーロー作品」である本作の魅力を堪能できます。そのまま、ブルホーク（バイク型マシーン）で駆けつけたシャイダーが、ゆかりをめちゃくちゃな乗せ方で後部に乗せて走り去るシーンがなんとも笑える（笑）。

1年ほど前から、故郷の星からのテレパシーを感じるようになった、と言うゆかりが、自分の出生の秘密を知り、帰りたくない、今の両親と離れたくない、と言う心理はわかるんですが、そのゆかりが不良とつるんだり、父親の作った焼き物を壊すような不良少女である必然性がちょっと弱いというか、無理くり感が否めないけど、これも時代なんですかね（「非行」、というキーワードとか、「不良」とつるんで「ディスコ」で豪遊、とか）。まあテレパシーに悩まされるあまりに道を踏み外した、と読み取れなくはないですが、その見方はけっこう番組側に譲歩してるかなと（笑）。

「かぐや姫」のようにゆかりを拾い育てた地球での父親が、ゆかりを思うあまりに宇宙刑事達にきつくあたったり、秘密を明かした後、「帰りたくない！」とごねるゆかりに、「ゆかりは地球と宇宙に、それぞれ両親を持っているんだよ。」と諭したりと、味わい深いドラマが良いです。ラスト、『未知との遭遇』的に宇宙船に吸い込まれていくゆかりを見送る両親の切ない姿・・・とほろ苦いSFおとぎ話、な一編でございました。ちなみにラストで前作『シャリバン』のBGMが一部使われていましたね。

個人的には別れのシーンの手前で、ゆかりの育ての父が大に「沢村さん！」と声をかけるシーンがツボでした（笑）。いや、沢村さんなんですけど、なんだろうか、この沢村大の「“頼れる刑事”感」がすごく良いなあというか。ヒーローなんだなあ、と。円谷浩さんの知的な佇まいが本作に与えている絵的な説得力をすごく感じて、嬉しくなりました。

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宇宙刑事シャイダー 第7話『見たかギャル変幻』

放送日：1984年4月20日（金）19:30～20:00 テレビ朝日
演出：小西通雄
脚本：上原正三
不思議獣：バラバラ

「脅迫されているんですね？僕は、宇宙刑事です。」（沢村大）

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ものがたり:
東都大学の香取教授は、動物と植物の融合に成功するが、自然界のバランスが崩れることを危惧してデータを消去する。フーマってこういうの好きそうだから、と香取教授をマークするシャイダー達と、案の定データを狙うフーマ。ギャル軍団vs宇宙刑事の、教授を巡る攻防の行方は？

雑感・おすすめポイント:
何処かにまだあるはずのデータを、教授に暴力で吐かせようとしても上手くいかないだろうと、ギャル軍団を変装させて教授の職場や家庭に送り、精神的に追い詰める、というのが神官ポーの作戦。回りくどい位に少しずつ追い詰めていくという、ある意味粘り強いやり方がフーマの特徴で、日常に不思議なことが起こる、という『世にも奇妙な物語』感というか“藤子・F・不二雄”感というか、そのさまが『シャイダー』のドラマ的な面白さですね。今回はギャル軍団が様々に変装する、のが絵的なお楽しみ要素。

香取教授（演じるのは北村総一郎さん！！）宅で警備中のアニーから「すぐ来て！」と連絡を受けて現場に急ぐ大を小次郎さんがむりやり呼び止め、脱走したブタのトン子（2話登場）を捕まえさせる、という本筋と全く関係ないシーン（笑）や、香取教授を前に真っ直ぐな目で自分の正体を明かす大、エンディングの教授一家を笑顔で見送る大とアニーなど、宇宙刑事達の明るさや朗らかさが観ていて心地良いです。で、やっぱりシャイダー役・円谷浩さんの誠実なキャラクター像！「宇宙刑事です」って言われても、ああそうですか、ってすんなり信じられそうな存在感というか（笑）。

変身後のお子さまサービスタイムで、アニーに銃を投げ、「アニーよ、銃を取れ！」と名作映画のタイトルを引用した台詞を言わせる上原正三先生の“筆が乗ってる”感とか、ムチのように変形して使い勝手の良いレーザーブレードの多彩な機能とか、バトルシーンも気が利いています。

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2年半ぶりの更新（笑）

通常あり得ない位のスパンを経て、更新しました（笑）。まあFC2ブログでやってる本館よりさらに、自分のためのメモ、の意味合いが強いので良いんですけどね。

あくまでも昔のTV番組の鑑賞メモ、が主題なので、現行のTV番組の感想ブログと違ってやっぱり、難しいですよね（笑）。現在チェックしている番組の合間を縫って、昔の番組のDVDを引っ張り出して、再視聴して、さらにその内容を分かりやすくまとめようとか思うと。

書きたいこと、観直したい作品や新たに観たい作品はたくさんあるんですけど、とりあえずやりかけてるものが終わらないことには・・・（笑）。今、序盤で止まってる感想も、安易に書くんじゃなかったな、と（笑）。

とにかく『宇宙刑事シャイダー』は、元々この作品を語るためにこのブログを始めたようなものですから、ちゃんと完走したいです！ついでに言うと、再開前の1～6話と序文は当時、肩に力が入りすぎていてやたら冗長な文章になっているので、先に最後まで書き終えてから、さかのぼって新しく改訂したいなと思っています。

まあこんなダメなブログですが、もしどなたか見て頂けているようなことがあるならば、2年半よりは短いペースで更新したいと思いますので（笑）、ひとつよろしくお願い致します。