読書㉖ 『北壁の死闘』 ボブ・ラングレー著(絶版) | そういえば・・・

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山岳小説傑作の誉れ高い

ボブ・ラングレーの『北壁の死闘』。

故・児玉清さんの書評で購入し、

なぜか2冊目を買ってしまい、そして

3冊目・・・

忘れてた、というのではどうかして

いますが、差し上げるつもりのもの

なので、ボケたわけではありません。

 


舞台は経路に「神々のトラバース」と

呼ばれる難所があるアイガー北壁。

そしてこの本の白眉は迫真の登山

シーンの描写である。

たとえば登攀中に雪崩が襲ってくる

場面。頭上から降ってくる粉雪が

襟元から体に入り、また体を岩壁から

引き離そうとする。そんなスリリングな

情景が目に浮かぶよう。

 

ベルグラ、クーロワール、懸垂下降・・・

登山用語を知っていると一層楽しめる、

上質のエンターテイメントです。

そしてこの本が傑作と言われるのは

見事なラストシーンのまとめ方である。

プロローグ、本文、エピローグと順番に

読まなければすべてが台無し。

 

 

それにしても普通に売っていると思って

いたら、「絶版取り寄せ」ということに

なっておりました。このような名作も

だんだん忘れ去られてしまうのでしょうか。

 

 

ま、婿入り前に3冊そろっているので、

武田の陣形で並べてみました。

 

 

 

鶴翼の陣

 

魚鱗の陣

 

雁行の陣

 

 

みていたら3冊目、欲しくなりました。