サンフランシスコ出張 (シリコンバレー視察 3) | そういえば・・・

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橋本商工株式会社の社長のブログです

1991年、NHKで「電子立国日本の自叙伝」という、

日本の電機メーカが悪戦苦闘というのか、苦労をして

米国に追いつけ、追い越せと奮闘した半導体開発史

の歴史を追った優れた番組があった。

 

 

当時バブルがはじけた頃で、株や土地転がし(転売)

に狂奔し、みんなでひっくりかえった(バブルがはじけた)。

番組では日本の世相を反省する、いわば、「日本人は

こうだったじゃないか (地道に改善を繰り返して良い

製品を世に出した) 」的なノスタルジックな話だった。

 

 

実際にそんなバブル期の日本はすごかった。

平成元年(1989年)と平成30年(2018年)のフォーブスの

世界企業ランキング(時価総額比較)は以下のとおり。

 

インターネットより  

平成元年 日本企業32社 ⇒ 平成30年 同1社

中国企業の躍進!

 

シリコンバレー研修で立ち寄った会社の講師がこの話をされた。

30年経って、日系で残っているのはトヨタさんだけ。それも35位。

翻ってアメリカはどうか。自動車のGM、フォードはどっかに消えて

いってしまった。

 

しかししみじみとよく見ると、決して日本企業が悪いばかりではない。

トヨタは541.7億ドル(平成元年)⇒1939.8億ドル(平成30年)と、

企業価値を3.6倍に伸ばしている。つまりこの30年間、

世界の企業の発展の方が日本より著しいだけなのである。

日本は失われた20年を経て、やや内省的になってしまった。

 

TESLAの販売店にて 代表的なニューテクノロジーのひとつに挙げられる

電気自動車、ガソリンエンジン車のこれからはどうなるのか?

 

 

そして日本社会が30年間産業構造の転換を

果たさないままでいるのに対し、アメリカはガラリとその

内容を変えてきているそう。その数なんと6回。5年に

1回くらいの割合で地殻変動のような変化があって

現在に至っている、ということらしいのだ。

そしてその発信源がランキングを見ればわかるように

シリコンバレーの企業である。

 

 

日本にいるとあんまり感じないことだが、数字を突き付け

られると、ハイ、と言わざるを得ない感がある。そんな

わけで日系企業が約900社、シリコンバレーに進出して

ビジネスチャンスをうかがっているのが現状である。

 

 

まあアメリカの自由、自由貿易万歳という、アメリカ的な

価値観が一方的に正しいということだけでもない。

平成元年の頃のアメリカはジリ貧となっていて、

それ以前はプラザ合意による為替への大きな介入や

各種貿易交渉を通じて、日米貿易摩擦として日本企業

の力を削ぐことに成功した。

今現在、米中貿易戦争としてファーウェイがやり玉に

挙がっているのも、どこか既視感がある、といえばある、

のはこのためである。アメリカは自分の上に他国が

あることを許さない、とまあ、こういうことだ。

 

 

ところでシリコンバレーのスタートアップ企業にかかわる

システムは分業化されている。アクセラレータ、

インキュベータ、エンジェル投資家、会計事務所、弁護士・・・

 

 

またその投資環境もスゴイ。(たしか)全米で26兆円の

そういった投資マネーのうち、14兆円がサンフランシスコ・

ベイエリアに集中する。翻って日本のそれは海外向けの

投資まで含めて数千億円らしく、桁が二つ違うのである。

 

 

バブルなのか、(真の)実力なのか。両方なんだろうな。

 

IT X FOOD  大豆をパテに使ったハンバーガー 食感はどうみてもビーフ

美味しい  じきに日本に上陸するでしょう