「善玉コレステロール」レベルが非常に高いと認知症リスクと関連がある可能性があることが研究で判明 | A Japanese Psychiatrist at the foot of Mount Koya

A Japanese Psychiatrist at the foot of Mount Koya

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モナシュ大学主導の研究によれば、高齢者において「善玉コレステロール」として知られるHDL-C(高比重リポ蛋白コレステロール)の異常な高値は、認知症リスクの上昇と関連していることが示されました。この研究は、ASPREE研究に登録された70歳以上の健康な高齢者を対象に行われ、平均6.3年間の追跡調査を通じて得られたものです。

研究では、HDL-Cが非常に高い(80mg/dL以上または2.07mmol/L以上)参加者は、最適なHDL-Cレベルの参加者と比較して認知症のリスクが27%高いことが観察されました。特に、75歳以上の参加者ではリスクが42%高く、75歳未満でも非常に高いHDL-Cレベルを持つ人の認知症発症率は顕著でした。

この研究結果は、HDL-Cの高値が食事とは関係なく、代謝障害を反映している可能性が高いことを示唆しています。研究者らは、HDL-C値が非常に高いことがなぜ認知症リスクに影響するのかを説明するためには、さらなる研究が必要であると指摘しています。

筆頭著者であるMonira Hussain博士は、HDLコレステロールが心血管系の健康にとって重要であることは分かっているものの、非常に高いHDLコレステロールの脳の健康への影響を理解するためには更なる研究が必要であると述べています。また、認知症リスクの予測アルゴリズムにおいて、非常に高いHDLコレステロール値を考慮することが有益かもしれないとも指摘しています。