某同人ショップで某イヅナたんときゃっきゃうふふするよい子は買ってはいけない同人誌を買いに行った時のこと。
よさげな同人誌は保存用に二冊買うので、よっこらせと二冊取った時のこと。
信じられないことに、
「あのー」
と声をかけられる。
表紙で獣耳のロリッ娘が大変けしからん恰好をしている本に手を伸ばしている(しかも二冊!)瞬間というのは、多分人生において数多あるワンシーンの中でも一番人に見られたくない個所だとは思うのですが(どうせならジュンク堂とかで難しい哲学書を手に取っている瞬間にしてくれよ!)、本当に口からどっきんこと心臓が出そうな感じでした。
うおー誰だよ場合によっては目玉に五百円玉突っ込んで亡き者にしてやる、とか思いつつ振り向くと、知らない人。
最悪の選択肢です。
なにせ狭いオタク業界で顔出ししているんです。
いつかこんな日が来ることは覚悟しておりました。
でも、この瞬間じゃなくてもいいじゃないですか。
私はそう思いつつ、
「ロボチガウロボチガウ」
と、必死に否定するロボットよろしく、「支倉じゃないよ? そんな人知らないよ?」と言いかけました。
そしたら、
「○○(某大人気シューティング)のジャンル、今大人気ですよね!」
とか言われて、しばらくフリーズしてしまいました。
私が、恥ずかしい同人誌をわきに抱え、さりげなく裏表紙を外側にしながら「は、はあ……」と答えると、
「○○は本当すごくって! 今度オンリーイベントとかあるんですよ! 本当にすごいですよね!」
と、連呼。
え? 誰? 知り合い……じゃないよね? ちょっと師走トオルさんっぽいけど、違うよね?(超失礼)
混乱する私をよそに、矢継ぎ早に○○の良さを語る人。
しかも、別に私のことをわかって話しかけている風でもなさそう。
なので、私はほかの同人誌を見るふりをして、蟹歩き。
しばらくこちらに向けて○○の良さを語っていましたが、やがていなくなってくれました。
気がついたら、脇の下にすごい汗かいてた。
本当にびっくりした……。
で、その人。
会計するときにまだ店内にいて、スーツ着たサラリーマン風の人に同じこと連呼してました。
よっぽど○○のジャンルが好きなんだろうなあ、と思いつつレジに本出したら、店員さんがおもむろに表紙を表にして二冊並べながら、
「同じ本二冊ですがよろしいですか?」
と聞いてきた。
「ええ!構いません!」
と男らしく答えました。
同人ショップで見知らぬ人に声をかけるのはやめましょう。
あと、私は某ジャンルだと尻尾のたくさんある狐の人が好きです。
徹夜明けのテンションで更新しました。ではおやすみなさい。