新元号の名は令和。
深窓の御令嬢のごとく見目麗しく、
和らぎを持った新元号となりました。

一瞬、えっ…令って、命令の令!?
なんだか縛りがきつくなる?
と、ドキッとしましたが、
心を澄ませて内奥で問うと、

‘和して 結びて 令(よし)成(な)りて’

という言葉がすぐさま返ってきました。
それで早速「令」の語源を、
愛読書である白川静の常用字解で調べてみると…、

令という字は、
ひざまずいて神託を受ける人の形。
神の神託として与えられるものを令という。

とのこと。

わわっ、大いなるものの意思として、
与えられるものが「令」だったなんて…!

そして、「令」は神のお告げを受け、
神意に従う、ということから、
「よい」「立派」といった意味へと
転じていったそうなのだ。

おまけに、命という漢字は、
なんと、
令が元となって
生まれたとのことだ。

イノチ、ミコト、ミコトノリ…。
大いなる意思が命(ミコト)となって、
肉体を持ち、
この世界に舞い降りて、果たしたかったこと。

それが、次の一字の中に、
端的に表されているのだ。

そう、「和」である。

わ。
和、輪、環…。
なごやか、おだやか、やわらぎの「わ」

うーん、そうか。
そうだったよね。

私たちの、
奥なる願い、
真なる望みは、

大調和。

大いなる和。

大和の民として生まれた私たちの、
みたまの望みは、
大いなる和の調え-大調和。
これ、やりたかったものね。

言霊さきわうこの国で、
誰もが使う元号に託して、

大いなる意思は、
令(みこと、みことのり)を発して
命(みこと)である私たちに、
己の奥に坐す真なる願いを、
思い出させてくれようと
しているのかもしれません。

加えてそれは、今回の出典でもある国書-万葉集の、
 ‘後葉(のちのよ)に流(つた)へむと欲ふる‘ことを願った、
御先祖様たちからの想いとも、かぶっているのでないかと
思われるのです。

万物自然森羅万象の奥にある、
聖なる力を、令と共に加持感応し、
命たちが協働しながら、天地結びて、
大いなる和を、あいととのえていく。

そんな本番が、
いよいよ始まろうとしているのではないかと
観じています。

では、そんな大いなる和への調えを、
どのような心持ちで
進んでいくとよいのでしょう?

そんなヒントとなるかもしれないものも、
新元号の音そのものの中にあったので、
ご紹介しますね。

使ったのは、音素の意味とニュアンスを描いた、
おとひめ(音秘め)カードより。

一音の意味の詳細は割愛しますが、
個々の音が放つ語感の意味をシンボル文で、
あらわした言葉が、イメージとして
分かりやすいかもしれませんので、
こちらに掲載しますね。

よければ、言葉を読むだけではなく、
アートを見たり、
心の中で言葉のイメージをビジュアル化しながら、
内観していただくと、
より深く感じ取れるかもしれません。

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令和(れ・い・わ)

れ…変化を楽しみ進化せよ
  受け取り動いて 拡大せよ

い…いのち生き生き輝いて
  きらめく光 風立ちぬ

わ…わたし わくわく大調和
  あ(天)とわ(地)でひとつ 輪になって

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…どんな印象を持たれましたか?
令和という言葉は、
今、ここにいる私たちに贈られた、
天からのエールかもしれませんね。

さあ、これからどんどん
変化の旅が加速しますよ。

カオスからコスモスへ
コスモスからカオスへ、
そしてまたコスモスへ。
分離から統合、二極から一極、
和合進展の旅路へ。

受け取り動いて、すべてを力に変えていく。

内なるイノチが躍動する。
令は命に、命は令に。
令なる命が我を通して発動する。

それは、
和して結びて、
令命(黎明)の夜明けなり。

令和時代を生きる私たちは、
令和を成し得る大和の民。

初春の令月、和らぎて、
良し佳し目出度き 天晴れや。

令和、弥栄!

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